人生で水を買ったことがない私が、「サントリー天然水」の工場に行って”水の尊さ”を知った話

2022年06月07日 14時10分

おでかけ マイナビウーマン

こう暑くなってくると、自販でキンキンに冷えたミネラルウォーターを買って、グイっと飲みたくなる人も多いですよね? コンビニに寄ったらとりあえず水を買って、という人も? あと、自宅にウォーターサーバーを置いてて、起き抜けに冷水を一杯、なんて人も? きっと多いんですよね? え? そうなんですよね?

なんで疑問形かというと、今初めて打ち明けるのですが、私は今まで30数年生きてきて、水というものをほぼ買ったことがないんです……! 喉が渇いたら、お茶。休憩したい時は、コーヒー。頑張りたい時は、エナドリ。酔い覚ましには、オレンジジュース(なぜ)。

そう、私の生活サイクルに、水を購入するシーンは皆無なんです。水を飲むのは飲食店に入ったときに出されるコップのお水オンリー。もちろん、嫌いとかじゃないですよ。ただ、お金を出して買うなら、どうしても味付きの飲み物に手を伸ばしてしまうんです。

そんな私がなんと、2022年5月14日オープンしたばかりの「サントリー天然水 北アルプス信濃の森工場」に行ってきました。“サントリー天然水”といえば、言わずと知れたミネラルウォーターの王様ですよ。しかも、ここはただの工場ではなく、天然水の製造やお水の大切さを学べる“ブランド体験型施設”になっているそう。

ここからは、お水を知らない私が、お水の王様に出会い、お水とお近づきになるまでの軌跡をノンフィクションでお届けしたいと思います。

■まずは「サントリー天然水」のお勉強を

取材に行くのに、お水を買ったことがないうえに下調べもしないわけにはいきません。ここでサントリー天然水の歴史をささっとご紹介。

サントリーがミネラルウォーター事業を始めたのは1970年。なんと、最初は業務用の瓶入りだったそうです。日本初の本格国産ウイスキーを製造するために、古くから日本各地できれいな水源を探していたことがきっかけで、大阪・山崎蒸溜所、山梨・白州蒸溜所をつくり、その流れで南アルプスの水に出会ったそう。

そうして一般消費者向けに、1991年に「南アルプスの天然水」が発売されました。これを皮切りに2003年に「阿蘇の天然水」、2008年に「奥大山の天然水」の販売がスタート。こうしてミネラルウォーターの王様になったワケです。

ちなみに2020年11月から、3つの商品を「サントリー天然水」として統一し、それぞれの水源が明記されています。というか、そもそも天然水に3つも種類があったことさえ初耳という人も多いのでは?

そして、第4の水源となるのが、今回訪れた「北アルプス」です。

■ペットコーヒーをリュックに携え、長野駅に到着

早朝、コンビニで買ったクラフトボスを新幹線でちびちび飲みながら、長野駅に到着。そこからサントリーさんの貸切バスに乗せてもらい、大町市常盤の工場へ出発しました。

バスが進むと、高いビルが建ち並ぶ長野駅のシティ感は早々に過ぎ去っていき、車窓の風景は緑、緑、民家、緑、緑……と溢れんばかりの自然に覆われていきました。すると、いきなり目の前に現れたのは、北アルプスの雄大すぎる山々! 平野を囲むようにそびえ立った3,000m級の山並みは圧巻です。

「これ眺めながら呑むお酒は旨いだろうなぁ」なんてぼーっと考えていると、あっという間に工場に到着しました。

■まるで北欧のような美しいロケーション

バスを降りると、そこは背の高いアカマツ林に囲まれた、まるで北欧の映画に出てきそうな神秘的なロケーション。“工場”というと無骨なイメージがありますが、この「北アルプス信濃の森工場」は自然の景観を壊さないようにモダンなデザインに仕上げられていて、とても洗練された雰囲気。

さっそく工場へ向かおうとすると、現地スタッフの方に真逆の方向に誘われました。実はアカマツ林の合間を抜けていく「森の散策路」を通って施設に向かうのが、ここの作法。そう、もうここに降り立った瞬間から“ブランド体験”は始まってるんです……!

葉が揺れる音、鳥の鳴き声、清流のせせらぎ……正直、この散歩道を歩くだけでもデトックス効果ありあり。「癒されるぅ」と頭の中で62回ぐらい唱えたところで、真っ暗なトンネルに到着しました。

自然の音も風景も光も一切が遮断され、目の前にはぼんやりとブルーの光が灯った通路だけ。地下にしみ込む水と一体化する体験ができます。ここで一旦、心身をリセットしたところで、あらためて外界に出ると、先ほどよりも自然の恵みが鮮明に感じられる気が……! そこから少し歩くと、ウッディな質感を生かしたレセプション施設「天然水ハウス」にたどり着きました。

ここでは受付のほか、自然界で水ができるまでの流れをパネルや動画で学べる展示ルーム、こちら限定のグッズや森林整備の過程で伐採した「育林材」を使用した商品などレアアイテム満載のショップがあります。

■工場のイメージを覆す「クリーンな工場」を見学

さて、いよいよ工場見学ができる「ものづくり棟へ」! これまたモダンかつスタイリッシュな建築の館内に入ると、最初に案内されるのは横8メートル、高さ6メートルの「ウォーターシアター」です。こちらでは、迫力の大画面を通して雨水が天然水へと生まれ変わる20年の軌跡を体感することができます。

……この手の学び施設で学び映像を見る機会って、みんなよくあると思うのですが、こちらのムービーはめちゃくちゃクオリティが高いです。自分が“水”になったような疑似体験ができ、自然の尊さ、水のありがたさをひしひしと感じることができます。

そんな感動体験を経て、続いては長い通路に展示されたさまざまな模型やジオラマを見ながらもっと詳しく&わかりやすく「サントリー天然水」の製造について学ぶことが可能。奥にはエアシャワーを体感できたり、工場の製造風景を眺められるフロアもあります。

こちらの「天然水北アルプス信濃の森工場」の何がすごいのかというと、まずは“安全管理”。2,647mの餓鬼岳に降った雨や雪の水源を、そのおいしさや清涼さはそのままに、無菌環境でのボトリングなど徹底した品質管理が行われています。成分分析はもちろん、“水博士”の異名をもつ水専門の検査員が味や匂いの厳しいチェックを実施しているそう。だからこそ、おいしくて安全なお水が出荷できるわけです。

また、工場と言えばどうしても環境汚染などのネガティブなイメージもありますが、こちらは“CO2排出量実質ゼロ工場”にも強いこだわりが。再生可能エネルギー発電設備やバイオマス燃料を用いたボイラーの導入など、先進的で地球にやさしいテクノロジーが結集。これまでの工場のイメージを覆す、クリーンな施設なのです。

工場長の澤田元充さんは、このようにお話されていました。

「高効率で高品質なものづくりの現場をつくるのはもちろん、この施設では“清冽な天然水”のブランド体験ができる場所を目指しました。次世代にしっかり残していく意味も込めて“未来へつづく物語”という言葉をコンセプトにしています」

今だけでなく、しっかりと未来を見据えた同社の取り組みには、これからの新しい工場の在り方を感じられました。

■100年後の森を見据えた「天然水の森」活動

同社が取り組んでいるのは”水をつくる”ことだけではありません。実は、“水を育てる”活動も行っているのです。

同施設の展示からも学ぶことができるのですが、雨は地上に降り注いだあと、20年もの歳月をかけて地下で磨かれ、ようやく天然水へと育ちます。でも、どこでも水が育まれるのかというと、そうではありません。おいしい水へと育つには、森が必要不可欠。それも豊かな森であることが大事なのです。森が豊かになるには、そこにいる生き物もそこに敷かれた土もそこに生えた草木も元気ではないといけません。ところが残念なことに、問題を抱えてしまっている森も少なくありません。

それでは“おいしい水”が育まれない……そこで、同社では森づくりを目的とした「天然水の森」活動を行っています。森づくりにちなんだ大勢の専門家たちが集い、森を元気にするため日々、研究・分析や森林整備などを行っているのです。

実は私、この活動の一日に密着させてもらったことがあるのです。それは、同プロジェクトの企画にも携わった水のスペシャリストであるサステナビリティ推進部・山田健さんが森の健康状態をチェックする作業に同行するというものでした。

早朝から山に入り、木や葉や土の状態をチェックしながら、ひたすらに森の中を歩いていくのですが、疲れないんです。獣道みたいな道なき道もどんどん進んでいくのですが、これが疲れないんですよ。なぜかって、山田さんの解説がものすごく面白いから。「この葉は~」「この木は~」と草木はもちろん、「あの岩肌は~」と地層まで、山で目に飛び込んでくるすべてのものを実にわかりやすく解説してくれるのです。

さすが専門家……! と感心しっぱなしだったのですが、驚いたのは、山田さんはもともと森の専門家ではなく、なんとコピーライターや編集者だったということ。同社に入社後、ワインカタログの編集やウイスキー広告の制作、はたまたサントリー音楽財団に関わる仕事で音楽雑誌の編集長も務めていたそう……多彩すぎる。そしてあるとき、“サントリーという会社の生命線は水”であることに気づき、大切な水を育むためにこの活動を始めたとのことでした。

「この『天然水の森』活動には、大勢の専門家たちが携わっていますが、その人集めやディレクションは編集者時代のノウハウがすごく生かせましたよ(笑)」とのこと。

デスクワークが主な編集職と、森の中を歩き回る「天然水の森」活動には、かなりのギャップがあります。正直、相当にハードワークです。山田さんが毎朝ストレッチに1時間もかけて険しい山へと繰り出していく原動力とは何なのでしょうか。

「森は、知れば知るほど奥深いんですよ。ひとつ問題を解決したら、また新しい問題が見えてくる。終わりがありません。だからこそ、面白いです。いきいきとした100年後の森を想像しながら、それを糧に毎日働いてますよ」

■天然水を飲みながら原稿を書き上げました

施設の展望テラスに腰を下ろして、3,000m級の美しすぎる山々を眺めながら、そんな山田さんのお言葉を思い出していました。

このテラスでは、ここでつくられた「サントリー天然水〈北アルプス〉」のほかにも、「サントリー天然水」ブランド製品の試飲を楽しむことができます。言うまでもないですが、水のありがたさをこの身で頭で体感したあとで、この水が育まれた山々を眺めながら飲むサントリー天然水の味は、それはもう……格別です。まじで。

実は、今もその余韻を感じつつ「サントリー天然水」をデスクで飲みながら、この原稿を書き上げました(もちろん、自腹でコンビニで買いました)。そう、お水を買ったことがなかった私も、お水を買うようになったわけです。

それは、100年後を見据えて森づくりに励む山田さん、未来でもおいしい水を提供できるようにと製造に励む工場の方々の想いに触れ、水の大切さを教えてくれる施設を見学したことがきっかけです。

みなさんも「天然水北アルプス信濃の森工場」に足を運んでみてはいかがでしょうか。きっと、もっとお水のことがもっと好きになれますよ。

■施設概要

サントリー天然水 北アルプス信濃の森工場住所:長野県大町市常盤8071-1工場見学ツアー参加費:無料休業日:月曜日・火曜日・工場休業日等(冬季休業・臨時休業あり)※冬季休業:1~3月、12月※時期によって変更になる可能性があります。最新情報はホームページをご覧ください。https://www.suntory.co.jp/factory/kitaalps/

(中納 俊/マイナビウーマン編集部)

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2022年06月07日 14時10分

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