同窓会で指輪を外して不倫する夫、「絶対に容赦しない」冷たい視線で追い詰める妻の逆襲

　不倫現場を押さえられ、全裸で土下座する夫と不倫相手。その後に続く女同士のバトルに目が離せないあさがおさんの『不倫漫画』は、Instagramで連載をスタートさせてから多くの反響を呼んでいる。一方、WEBコミック『comico』にて連載中の『インモラルに復讐を』は、したたかであざとい不倫相手に“マウント”を取られながらも反撃していく妻の物語が描かれる。不倫のトラブルには女同士の争いはつきもの。不倫相手から“宣戦布告”された妻の反撃エピソードを2作紹介する。

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■「そこまでして欲しいの？ この人のこと」作者が伝える“愛すること”のメッセージ

　開き直った不倫相手から「あなたたちは1年前からもう終わっている。いい加減、彼と私を開放して下さい」「今ここで、離婚届にサインしてください」などと離婚を迫られると、妻は「こんなクズ男のどこがいいの？」と一蹴。そしてさらに「必死過ぎて、もはやギャグ」「そこまでして欲しいの？　この人のこと」と冷ややかな反撃をはじまる。

　2人の不倫のきっかけは同窓会。不倫相手の女性は、学生時代に想い続けていた相手とついに結ばれたという物語である。リアルな不倫現場の描写からはじまる作品について、作者のあさがおさんは「主人公の奥さんが反撃すればするほど、ありがたくもDMやコメントでいろんなご意見を多くいただきました」と、逆襲エピソードが多くの女性から共感を得ていることを語る。

　さらに、数多くの不倫作品のなかでも不倫された妻の復讐劇に人気が集まる背景を、「私を含め多くの人が、日頃から人間関係などでうっぷんを溜めているんだな…と。それを晴らしたいと思いながらも、何とか心の内に秘めて懸命に生きているということです」と分析する。

　淡々と離婚の準備を進める妻は、それと同時に不倫相手の女性にとんでもない条件を突きつける。不倫した側、された側、それぞれの視点を交えながら進むエピソードについて、あさがおさんは次のように語る。

「私がこの作品に込めたメッセージは、そもそも愛は見返りを求めたり、自分の物差しで計ったりするものではない。与えられる愛を疑わず、自分自身を愛することができて初めて、誰かを愛し、誰かの幸せを願うことができるということです」

　不倫という出来事をもとに描かれる“愛すること”へのメッセージとは何か。今後の展開に目が離せない。

■「私のほうが勝っている」不倫女のマウントに作者も“嫌悪感”

　映画館での夫婦デートのときにわざと2人に近づいたり、不倫現場の写真をSNSに投稿したり、強烈な匂わせ行動で妻にマウントを仕掛ける不倫相手を描くWEBコミック『インモラルに復讐を』。

　作者のサクラさんはそんな行動心理について、「奥さんにマウントを取って楽しんでいるんです。匂わせ投稿するときの優越感を得ている恍惚とした表情も嫌な感じですよね（笑）。奪うだけではなくて、『私が勝っている』と相手に思わせたい。こんな女ありえないと思って描いています」と自身も嫌悪感を抱いていることを明かす。

　数々の“罠”も仕掛けてくる厄介な不倫相手に対して、主人公の妻は友人たちのサポートを受けながら、次第に強さを得て数々の証拠をつかんでいく。本作は、スカッと爽快な反撃エピソードが見どころで、読者の反響も「主人公に復讐をがんばってほしい」というメッセージが多数届いている。

「これまで映画やドラマで描かれた不倫作品の多くは、不倫する側を美しく、ドラマチックに描いている印象でした。でも実際、不倫ってそんなにキレイなものじゃありません。快楽に溺れている“してる側”は楽しいかもしれないけど、“された側”はなにより精神的な苦痛が大きい。裏切りに対する復讐の物語で、読者にスカッとしてもらえればと思ったのがきっかけです」

　心優しくモラハラ夫に強く反論できなかった妻。読者からは「それでいいの？」「しっかりして」という声も多かったが、妻が成長していく物語が進むにつれて共感の声が多数寄せられている。サクラさんは「不倫の代償って大きいと感じてもらいたい。不倫されている人には、「やられたぶんやり返してやろう」って思うくらい勇気をもってもらえたらうれしい」というメッセージも伝えている。