“つわり”で地獄の苦しみ、「頑張って」も「大丈夫」も苦しかった...重症妊娠悪阻を乗り越えた母親、夫と子への思い

　妊娠の初期に現れる「つわり」。その症状は個人差があり、治療が必要になり“重症妊娠悪阻”になる人も。インスタで自身の体験記を配信している“もしゃもぅ”さんは、「吐き気があるのに吐けない苦しみは地獄」と語る。サポートなしで乗り越え誕生した我が子。夫と息子さんへの思いを聞いた。

【漫画】24時間待ったなしの吐き気…地獄の苦しみの中にも特別で「感動の瞬間」があった

■「頑張って」も「大丈夫」も苦しかった…実録漫画で妊婦さんを応援

　もしゃもぅさんは、重症妊娠悪阻のつらさを「なった人にしかわからない苦しみ」と話す。妊娠した人の8割が経験すると言われているが、育児漫画の投稿はあっても、つわり漫画はなかなかSNS上で見つけることができなかったという。もしゃもぅさんと同じように感じている人も多かったのか、インスタに公開した漫画には、経験者からのコメントが多数寄せられている。

「やっぱりみんなそうだったよね、と共感の声に共感してしまいました(笑)」

　現在進行形で悪阻に苦しんでいる読者もおり、いつまでこの症状が続くのか不安に思っている人の参考になるよう、細かい部分まで描いていくもしゃもぅさん。どんな症状がかったか？の質問には「嘔吐より断然『吐き気』がつらかったです。嘔吐も喉が酷く痛むのですが、吐き気があるのに吐けない苦しみは地獄でした」と壮絶な日々を語ってくれた。

　つわり日記は連載中ではあるが、苦しみを乗り越え男の子を出産。悪阻がおさまった時の気持ちはどうだったのか聞いてみると「文字では書き表せないのでそれは漫画で（笑）」との返答が。つわり期間で癒しの時間は一切なかったとも話しており、つわり明けの“言葉にならない気持ち”を早く漫画で見たいところだ。

「私は基本的に『頑張って』も『大丈夫』も言われるのが苦しかったので、実録漫画という形でひっそりと陰ながら応援をしております…! 全ての妊婦さんが母子とも無事に出産出来ますように…!!!」

■苦しみを共に乗り越えた夫婦、漫画キャラ誕生も夫がきっかけに

　様々な事情により実家や義実家などのサポートなく“重症妊娠悪阻”期間を乗り越えたもしゃもぅさんと旦那さん。においづわりが吐きづわりにつながり、旦那さんのにおいがNGになることもあったという。

「夫は本当に頑張ってくれたなぁと思います。嘔吐物処理に3食外食、あらゆる場所の臭い消しなど今考えても感謝です！」

　そんなお2人の元へ生まれてきた息子の“ハムソー”くんは、現在イヤイヤ期。子育てに奮闘しているもしゃもぅさんだが、つわりや出産を乗り越え今うれしく感じていることは「ハムソーが嬉しくて笑っているのが母はやっぱり1番嬉しいです」と話す。逆に悩みを聞いてみると「色々尽きないですが、最近でいえば保育園への登園渋りが酷くなっている事ですね。あれこれ試行錯誤の毎日です」とのこと。

　漫画では自身をリスで描いているが、そこには旦那さんとのエピソードが隠されていた。このリスの誕生のきっかけは、出産直前に旦那さんに宛てたメモ。旦那さんは、昔絵を描く仕事をしていたというが、もしゃもぅさんのイラストを褒めたことがなかったという。

　そんな中、この何気なく描いたリスのキャラクターを旦那さんは褒めてくれた。

「もしエッセイ漫画を描くならこのリスにしようとその時に決めていました。よく読者様からもリスのお陰でほのぼのすると言って頂けるのでこのリスにして良かったと思っています」

　自己紹介漫画のなかで、「育児漫画ももっと描きたい」と話していたもしゃもぅさん。今後について聞いてみると「目標は漫画の更新を長く続けることです。重症妊娠悪阻漫画もまだまだ序盤なので、ちゃんと完結まで描き切りたいと思っています。これからも家族を大事にする事を1番に、漫画の更新と家事育児仕事の両立を頑張っていきたいと思います」と前向きな思いを語ってくれた。