「ぷよぷよの二の腕を引き締める」ために、プロが教える二の腕の筋トレ方法
ぷよぷよした二の腕は女性にとって悩みの種。しかし、毎週ジムに通って、きついトレーニングに勤しむのもなかなか続かない…。そこで今回は、お家で簡単にできる「ぷよぷよの二の腕を引き締める」方法を、五輪選手はじめ、プロアスリート、俳優、バレエダンサーらを中心に指導しているピラティスの専門家・Miyuu先生に効果的なトレーニング方法を、徹底的に教えてもらった。
【画像】写真で見る、プロが教える「ぷよぷよの二の腕を引き締める」方法
■二の腕がぷよぷよになる原因は“重力”!?
二の腕がぷよぷよになってしまうのは、日々の生活の中で体を重力に任せた状態になり、体のサイドラインとバックラインが劣化しているのが原因。まずは適度な運動をしたり、骨の並びを整えるエクササイズを行いながら、脇腹や背中を意識して、前後左右の体の長さを揃えるイメージを持つと良い。Miyuu先生が専門としているピラティスとは、科学的・医学的根拠に基づいた動きで、体幹やインナーマッスルを鍛え、機能美を追求するエクササイズ。ヨガが副交感神経に働きかけるのに対し、ピラティスの呼吸は交感神経に働きかけるため、血行促進や脂肪燃焼を促進する効果もあるという。インナーマッスルを鍛えることで新陳代謝が高まり、太りにくい体が目指せる。
■引き締まった二の腕にするための主なトレーニング
体幹の安定や肩・腹筋などサイドラインとバックラインを強化するエクササイズで、二の腕のシェイプアップを行う。エクササイズ中は腕の力を抜かずに常に重力に逆らう意識をもつと、より二の腕を刺激できる。ここでは主なトレーニングをいくつか紹介する。
(1)ローリング
背骨に働きかけ、体幹と肩を安定させるエクササイズ。丸くなって、ゆりかごのようにゴロンゴロンと転がり背骨をマッサージする。
[1]膝を立てた状態で脚を上げお尻で立つ。肘を開いて手のひらを脛にあて、背中を軽く丸める。目線はおへそに向ける。
[2]そのまま後方に転がり、[1]のポジションに戻る。一連の動きを流れるように行う。
ポイントは、手は組まずに手のひらで脛を押し合うイメージで。脚は閉じ、肘は真横に開いてバランスを保つ。
(2)バックエクステンション
背伸筋を強化するエクササイズ。腕も力を抜かず意識を保つことで、二の腕にも働きかける。
[1]真っ直ぐうつ伏せになり、手を腿に沿って真っ直ぐに伸ばす。
[2]呼吸しながらゆっくりと、おでこをつけた状態から鼻先でビー玉を転がすように自然と胸が上がる位置まで上体をあげ、再びゆっくりと[1]のポジションに戻す。腹筋で支えることを意識しながら行う。
ポイントは、脇をしっかりと締め、手が床につかないようにする。また、手で腿を掴まないようにして、指先は足に向かってピンと伸ばし続ける。
(3)レストポーズ
リラクゼーションと腰椎のストレッチを行うエクササイズ。ヨガのチャイルドポーズのようなポジションで、手のひらで床を押して二の腕の筋肉にも働きかける。
[1]正座した状態から手を前方に真っ直ぐ伸ばし、額を床につける。
[2][1]の状態で、手のひらで床を押しながら呼吸し続ける。
ポイントは、腕はだらっとさせず、脇がしっかりと伸びていることを意識する。
■腹筋の強化と体幹の安定を目指すストレッチ
(4)ダブルレッグストレッチ
腕の大きな動きと脚の動きを同時に行い、腹筋の強化と体幹の安定を目指すストレッチ。腕の付け根だけでなく骨盤や胸骨からの繋がりを意識して、体全体を使う。
[1]仰向けになり、脚を上げて膝を直角に曲げる。腕を伸ばして手のひらは膝に添えるだけ。
[2]脚を斜め前に伸ばしながら、腕を羽ばたくように頭上から体の真横に向かって大きく回して[1]のポジションに戻る。
ポイントは、腕を大きく、遠くを通って戻すイメージで行う。腕の付け根だけの動きではなく、骨盤、胸骨・胸椎から動かすことを意識する。
(5)シングルレッグストレッチ
ダブルレッグストレッチを片脚ずつ行い、腹筋の強化と体幹の安定を目指すエクササイズ。腕を重力に逆らってしっかりと伸ばして腹斜筋から二の腕の筋肉までを刺激する。
[1]仰向けになり、脚を上げて膝を直角に曲げる。腕を伸ばして手で膝に触れる。頭、肩を床につけない。
[2]呼吸をしながら片脚を斜め前に伸ばし、曲げている脚の膝に両手を添える。これを左右交互に繰り返す。
ポイントは、肩や肩甲骨が落ち込まないよう、腕は重力の向きに逆らって斜めに伸ばすことを意識する。
(6)スパインツイスト
腹斜筋、背伸筋を強化し、体幹の流動性を高める座位のエクササイズ。骨盤を固定して、腹斜筋や背伸筋を意識的に動かす。二の腕は床と平行を保ち、筋肉を刺激する。
[1]脚を揃えて座り、腕を肩の高さでT字に伸ばす。手のひらを上に向ける。物や人に当たる場合は、肘を直角に曲げて指先を上に向ける。
[2]骨盤や脚が動かないように安定させ、呼吸をしつつ目線でガイドしながら背骨の捻転させる。
(7)フロントサポート
体幹や肩を安定させ、全身を統合するストレッチ。肩甲骨を落とさずに、頭から足先までを真っ直ぐ伸ばすことを意識する。
[1]腕を立てて肩幅に開き、脚を真っ直ぐ伸ばしてつま先立ちする(腕立て伏せのスタートポジション)。手首は肩の真下におき、手首に体重をかけないように気をつける。
[2]呼吸をしながら片方の膝を曲げて床につける。これを左右繰り返す。
■体は全部繋がっている 体全体を強化することが大切
時間がないときは1種目だけでも良いので、毎日継続することを心がける。それぞれ6~8回ずつ行うのが理想。回数を多くこなしたからといって効果が上がるわけではないので、多くても10回以内におさめ、1回ごとの動きの質を高める。体は全部繋がっているので、二の腕を引き締めたいときもパーツだけでなく体全体を強化することが大切。重力にまかせて体をダラけさせるのではなく、常に重力に逆らっている意識を持ちながらエクササイズを行うとより効果的だ。