鼻にナマコ、ドライヤーにたくあん... 我が子の仰天行動とらえた「#育児衝撃画像」が“面白かわいい”
数年前から、Twitterで度々トレンドワードに見られる「#育児衝撃画像」。ちょっと目を離したすきに物を大散乱させたり、予想外のタイミングで寝落ちしてしまったり、思わず笑ってしまう子どもたちの奇想天外行動が、このハッシュタグとともに日々公開されている。その反響から去年写真集も出版され、「本屋で吹き出した」「子育ての疲れが吹っ飛んだ」などのコメントが届いているという。書籍化の舞台裏を編集担当の三宅隆史さんに聞いた。
【画像】寝落ちに散らかし‥育児の衝撃あるあるに「本屋で吹き出した」「子育ての疲れぶっ飛んだ」
――「#育児衝撃画像」を書籍化しようと思われたきっかけを教えてください。
【三宅さん】Twitterで「#育児衝撃画像」がバズっていたのを見て、静かなオフィスでひとり爆笑してしまいました。育児経験のない私でもこれだけ笑える画像というのは、写真集として凄いポテンシャルだと感じたのがきっかけです。
――各投稿のコメント欄では、親同士が「あるある」と共感し合うことでさらなる盛り上がりを見せていますよね。
【三宅さん】そうなんですよね。書籍化を決めた最大の理由は、「ウチの子どもだけがバカなのかと心配していたけど、ほかの家庭でも同じようなことになっていて安心した」というコメントを見たことです。これだけ情報が多い現代でもなお、育児中は誰にも相談できない悩みが多いとわかり、そんな風に困っているママやパパを救う本になるのではないかと思いました。
――単に子どもたちの無邪気な姿を見て癒やされる、というだけのハッシュタグではないのですね。
【三宅さん】皆さん明るく投稿していますが、実際には育児で困ったり、腹が立ったり、落ち込んだりしていらっしゃいます。特に都心部では、日中にひとりで悩みを抱え込んでいる親御さん方が多いと聞いています。そんなとき、SNSへ投稿して誰かから温かいコメントをもらうと、顔も名前も知らないフォロワー同士であっても、「戦友」ができたような安心感があるのだと思います。投稿する人も、コメントする人も、双方が救われるハッシュタグが「#育児衝撃画像」なのではないでしょうか。
――制作の上で、どのような点を意識されましたか。
【三宅さん】編集部から写真にツッコミを入れているのですが、にやりと笑えて、けれど誰も傷つかず、温かい気分になれるように気をつけました。また、SNSのトレンドは入れ替わりが激しいので、企画立案から発売まで急ピッチの2ヶ月で実現しました。
――印象に残っている写真を教えてください。
【三宅さん】テレビに映っている女性に、ストローでドリンクを飲ませようとする赤ちゃんの写真です。あまりに面白かったので、最初から本の主役となる画像だと思っていました。けれど、本の発売前にこの画像がテレビで何度か取り上げられたため、あえて表紙などから外しました。そのようにテレビも選ぶほど、「かわいい」「意外」「驚き」「笑える」などの要素がたくさん詰まった“奇跡の一枚”だと感じています。
――この本をどのような方に楽しんでほしいですか。
【三宅さん】いま育児に悩んでいる方はもちろんですし、これからの育児生活に不安を抱えている女性や、かつて大変だった育児生活を過ごされたママ・パパに読んでほしいです。将来への不安を和らげることもできますし、昔の自分たちを懐かしく感じてほっこりすることもできる本だと思います。