栗原ジャスティーン 「ポジティブなエネルギーに溢れた自分を発信したい」
ボディメイクや食生活、日々の出来事や気づきに至るまで、様々なメディアを通じ、自らの生き方そのものを発信するライフスタイルモデル・栗原ジャスティーン。かつては色白でスレンダーなモードモデルとして活躍していた彼女が、積み重ねたキャリアをリセットし、新たな夢を見つけるまでの経緯や、ライフスタイルモデルとして求められるタフで美しいメンタル&フィジカルを作るためのトレーニング法、そして今後の展望について語ってくれた。
業界が理想とするモデル体型に近づくほど、仕事は増えた
――栗原さんがモデルの世界に足を踏み入れたのは、中学1年生のときだそうですね。きっかけは何だったんですか?
【栗原ジャスティーン】 スカウトです。小さな頃から運動するのが大好きで、小5からテニスのプロ育成コースにも通っていたんですが、モデルの仕事を本格的にするため、高校に上がったタイミングで育成コースは辞めたんです。その頃モードのモデルが流行っていたこともあり、事務所からは白い肌でスレンダーなモデルにならなきゃいけないと、きつく言われていて。部活だけは続けていたものの、筋肉質になるからなるべく運動しないようにしたり、体重にすごくこだわって47kgまで落としたりしてました。
【栗原ジャスティーン】 スカウトです。小さな頃から運動するのが大好きで、小5からテニスのプロ育成コースにも通っていたんですが、モデルの仕事を本格的にするため、高校に上がったタイミングで育成コースは辞めたんです。その頃モードのモデルが流行っていたこともあり、事務所からは白い肌でスレンダーなモデルにならなきゃいけないと、きつく言われていて。部活だけは続けていたものの、筋肉質になるからなるべく運動しないようにしたり、体重にすごくこだわって47kgまで落としたりしてました。
――モデルとして成功するためとはいえ、だいぶ我慢されていたのでは…。
【栗原ジャスティーン】 体を動かすこと、海に行くこと…。いろんな我慢を重ねながら、業界が理想としているモデルの体型に近づくほど、仕事は増えてきました。でも、心のどこかに「私はもっと魅力的なはずなのに」という気持ちがあったんです。
【栗原ジャスティーン】 体を動かすこと、海に行くこと…。いろんな我慢を重ねながら、業界が理想としているモデルの体型に近づくほど、仕事は増えてきました。でも、心のどこかに「私はもっと魅力的なはずなのに」という気持ちがあったんです。
⇒小原優花 「体重31kg。階段も上れないガリガリのギャルモデルだった」
アメリカで出会った女性達が教えてくれた“本物の美”
――本格的なトレーニングをするようになったのは、いつ頃から?
【栗原ジャスティーン】 日本での仕事をお休みして、アメリカに引っ越してからですね。以前からアメリカのモデル事務所に入りたいという気持ちがあったので、向こうの事務所に所属して数年間活動したんですが、オーディション会場に集まる女性達は、日焼けもしてるし、髪も自由に染めているし、ジムの行き帰りにヨガウエアのまま来てたりするんです。体型もボリュームがあって、筋肉質なのに、ひとりひとりがすごく輝いていて。私が思う「美しい」はこれなんだ! って確信しました。
【栗原ジャスティーン】 日本での仕事をお休みして、アメリカに引っ越してからですね。以前からアメリカのモデル事務所に入りたいという気持ちがあったので、向こうの事務所に所属して数年間活動したんですが、オーディション会場に集まる女性達は、日焼けもしてるし、髪も自由に染めているし、ジムの行き帰りにヨガウエアのまま来てたりするんです。体型もボリュームがあって、筋肉質なのに、ひとりひとりがすごく輝いていて。私が思う「美しい」はこれなんだ! って確信しました。
――それで、彼女達のようになりたいと。
【栗原ジャスティーン】 そうなんです。そのころメインで通っていたのが、ボディビルのメッカであるベニスビーチのジムだったんですが、そこにいる女性達も、私が思っていた「鍛える」の何十倍も体を鍛えているのに、やっぱりキラキラ輝いているんですよ。日本で理想とされるモデルではなくなってしまうかもしれないけれど、私もここで体を鍛えて、彼女達のような“自分が理想とする美しい人”になりたい。そう思って、本格的なトレーニングを始めていきました。
【栗原ジャスティーン】 そうなんです。そのころメインで通っていたのが、ボディビルのメッカであるベニスビーチのジムだったんですが、そこにいる女性達も、私が思っていた「鍛える」の何十倍も体を鍛えているのに、やっぱりキラキラ輝いているんですよ。日本で理想とされるモデルではなくなってしまうかもしれないけれど、私もここで体を鍛えて、彼女達のような“自分が理想とする美しい人”になりたい。そう思って、本格的なトレーニングを始めていきました。
運動は大事。だけどそれがすべてじゃない
――栗原さんにとって、アメリカに行ったことは、大きなターニングポイントだったんですね。
【栗原ジャスティーン】 『フィットネスモデル』の存在を知ったことも大きな収穫でした。一言で『フィットネスモデル』といっても、筋肉バキバキの人もいれば、ボリュームのあるグラマラスな人、いろんな体型の人がいて。「あんな体になりたい」と目指す選択肢がいっぱいあるんです。日本では、ストイックなトレーニングで筋肉バキバキなボディを作るという選択肢が目立つけれど、もっと人生を楽しみながら作れる体があることを広めたい。そんな思いから、ライフスタイルモデルという新しい夢への挑戦が始まったんです。
【栗原ジャスティーン】 『フィットネスモデル』の存在を知ったことも大きな収穫でした。一言で『フィットネスモデル』といっても、筋肉バキバキの人もいれば、ボリュームのあるグラマラスな人、いろんな体型の人がいて。「あんな体になりたい」と目指す選択肢がいっぱいあるんです。日本では、ストイックなトレーニングで筋肉バキバキなボディを作るという選択肢が目立つけれど、もっと人生を楽しみながら作れる体があることを広めたい。そんな思いから、ライフスタイルモデルという新しい夢への挑戦が始まったんです。
――フィットネスモデルではなく、ライフスタイルモデルと名乗られていらっしゃるのはどうしてなんでしょう?
【栗原ジャスティーン】 どちらかというと、私はフィットネスだけじゃなく、ライフスタイル全般に重点を置いていて。ハッピーで豊かな人生にするには、運動はもちろん大事だけど、私の場合、それがすべてじゃない。恋愛もするし、家族も大事だし、読書もするし。だから、フィットネスモデルではなく、ライフスタイルモデル。自分の中で、そこはちゃんと線を引いておきたいかなって。
【栗原ジャスティーン】 どちらかというと、私はフィットネスだけじゃなく、ライフスタイル全般に重点を置いていて。ハッピーで豊かな人生にするには、運動はもちろん大事だけど、私の場合、それがすべてじゃない。恋愛もするし、家族も大事だし、読書もするし。だから、フィットネスモデルではなく、ライフスタイルモデル。自分の中で、そこはちゃんと線を引いておきたいかなって。
やればやるほど自分を追い込めるトレーニングは“終わりのない戦い”
――現在のトレーニングについて教えてください。
【栗原ジャスティーン】 今は週5で、時間的には1回、1時間15分から30分くらいかな。そんなに長くはないです。メニューも柔軟にいろいろやっていて。
【栗原ジャスティーン】 今は週5で、時間的には1回、1時間15分から30分くらいかな。そんなに長くはないです。メニューも柔軟にいろいろやっていて。
――具体的には?
【栗原ジャスティーン】 まず、お尻や肩のパーツトレーニング。ただ押すだけだったらいくらでもできるんですけど、押しながらちゃんと筋肉に効かせるのがすごく大変。めちゃくちゃ痛くて、毎回、泣きたくなります。あとはサーキットトレーニングですね。1種目につき全力で30秒づつ、6種目で1セット。全力で30秒間ダッシュするだけでも疲れるのに、それを6種目、2セットこなすのは、本当に辛い。自転車を20秒全力で漕ぐタバタ式トレーニング(というトレーニング)もかなりきつい。終わると、脚がパンパン。動けなくなるくらいになるんです。
【栗原ジャスティーン】 まず、お尻や肩のパーツトレーニング。ただ押すだけだったらいくらでもできるんですけど、押しながらちゃんと筋肉に効かせるのがすごく大変。めちゃくちゃ痛くて、毎回、泣きたくなります。あとはサーキットトレーニングですね。1種目につき全力で30秒づつ、6種目で1セット。全力で30秒間ダッシュするだけでも疲れるのに、それを6種目、2セットこなすのは、本当に辛い。自転車を20秒全力で漕ぐタバタ式トレーニング(というトレーニング)もかなりきつい。終わると、脚がパンパン。動けなくなるくらいになるんです。
――鍛えても、ラクになることはないんですか?
【栗原ジャスティーン】 毎回、自分の限界を超えなきゃいけないので、やればやるほど簡単になるどころか、自分を追い込められる。コツがつかめてくるので、どんどん辛くなってくる。トレーニングは、まさに“終わりのない戦い”なんです。でも、自分の体をサディスティックにいじめ抜くことで、フィジカルだけでなくメンタルも強くなれるんです」
【栗原ジャスティーン】 毎回、自分の限界を超えなきゃいけないので、やればやるほど簡単になるどころか、自分を追い込められる。コツがつかめてくるので、どんどん辛くなってくる。トレーニングは、まさに“終わりのない戦い”なんです。でも、自分の体をサディスティックにいじめ抜くことで、フィジカルだけでなくメンタルも強くなれるんです」
コンテストに出るのは期限を作って自分を追い込むため
――2015年には「ベストボディジャパン」、2016年には「サマースタイルアワード」、2017年には「オールジャパンフィットネスビキニ選手権」と、コンテストにもたくさん出場されて上位入賞されていますが、やはり自分の実力を客観視したいというお気持ちで出場されるんですか?
【栗原ジャスティーン】 私って、負けず嫌いとか、順位にこだわる性格だと思われがちなんですけど、実は正反対。普段はおっとりしてるし、みんなで楽しめばいいじゃん、っていうタイプなんです。でも、目標へは100%自分のベストで挑みたい。大会に出るという目標を持つことで、その期間自分を急成長させられるので出場しています。
【栗原ジャスティーン】 私って、負けず嫌いとか、順位にこだわる性格だと思われがちなんですけど、実は正反対。普段はおっとりしてるし、みんなで楽しめばいいじゃん、っていうタイプなんです。でも、目標へは100%自分のベストで挑みたい。大会に出るという目標を持つことで、その期間自分を急成長させられるので出場しています。
――そんな栗原さんが理想だなと思うのはどんなボディですか?
【栗原ジャスティーン】 私の理想のボディを持ったフィットネスモデルがふたりいて。ひとりはのカティア(・ヘンリー)。すごくグラマーな体をしているんだけど、ちゃんと鍛えているからお腹とは引き締まっている。もうひとりがカリーナ・エル(・リセンビー)。彼女はすごく動けるんですよ。元チアリーダーで、バク転もできるし、180度体が開くほど柔軟性もある。だから、私の理想は、カティアの体でカリナのように動くこと。タイプが極端すぎて、実現可能かどうかはわからないけど、追い求めてみたいですね。
【栗原ジャスティーン】 私の理想のボディを持ったフィットネスモデルがふたりいて。ひとりはのカティア(・ヘンリー)。すごくグラマーな体をしているんだけど、ちゃんと鍛えているからお腹とは引き締まっている。もうひとりがカリーナ・エル(・リセンビー)。彼女はすごく動けるんですよ。元チアリーダーで、バク転もできるし、180度体が開くほど柔軟性もある。だから、私の理想は、カティアの体でカリナのように動くこと。タイプが極端すぎて、実現可能かどうかはわからないけど、追い求めてみたいですね。
心から運動を楽しんでいる女性は内側から美しい
――最後に、ライフスタイルモデルとしての今後の展望を教えてください。
【栗原ジャスティーン】 今の日本では、ストイックなトレーニングで筋肉バキバキの体をつくることの選択肢を選ぶ人が多いから、そうじゃない選択肢を作ってあげたいなと思っていて。トレーニングをするのはハッピーになるためで、ストイックになりすぎて人生が豊かじゃなくなっちゃったら本末転倒ですよね。
【栗原ジャスティーン】 今の日本では、ストイックなトレーニングで筋肉バキバキの体をつくることの選択肢を選ぶ人が多いから、そうじゃない選択肢を作ってあげたいなと思っていて。トレーニングをするのはハッピーになるためで、ストイックになりすぎて人生が豊かじゃなくなっちゃったら本末転倒ですよね。
――なりたいボディの選択肢が増えたら、「私もやりたい」と思う人が増えそうですね。
【栗原ジャスティーン】 そうですね。腹筋がなかろうが、くびれてなかろうが、太ももが何cmだろうが、そんなことは本当はよくて、体型は完璧じゃなくても、心から運動を楽しんでいる女性って、内側から美しいじゃないですか。そういう女性がもっともっと増えてほしい。そのためにも、運動も食事もおおいに楽しんで、健康的でポジティブなエネルギーが溢れている自分をどんどん発信していきたいなと思っています。
取材・文/今井洋子 撮影/臼田洋一郎
【栗原ジャスティーン】 そうですね。腹筋がなかろうが、くびれてなかろうが、太ももが何cmだろうが、そんなことは本当はよくて、体型は完璧じゃなくても、心から運動を楽しんでいる女性って、内側から美しいじゃないですか。そういう女性がもっともっと増えてほしい。そのためにも、運動も食事もおおいに楽しんで、健康的でポジティブなエネルギーが溢れている自分をどんどん発信していきたいなと思っています。
取材・文/今井洋子 撮影/臼田洋一郎
PROFILE
栗原ジャスティーン ライフスタイルモデル。「べストボディジャパン2015 東京大会」グランプリ、同全国大会2位受賞。2016年より「UNDER ARMOUR/DNS」とアドバイザリー契約。そのほかスチール、CM、雑誌など幅広く活躍。夫は、NFL(National Football League)に最も近い日本人と注目されている栗原嵩。