あなたはデブ味覚かも! 1800人を減量に導いた保健師直伝「“やせ調味料”ダイエット」
『やせ調味料ダイエット』がいよいよ発売！
松田リエさん
――書籍『やせ調味料ダイエット』では、3つの「やせ調味料」（煮きりみりん・酢たまねぎ・みそヨーグルト）を使って、おいしく食べながらやせる方法を紹介されています。まずは、「やせ調味料」を発明することになった経緯について教えてください。
松田さん もともと私は万年ダイエッターで、食べてやせるはずはない、と思っていました。それで、糖質オフダイエットやファスティング(断食)などいろいろやってみましたが、どれも惨敗。食べる量を減らすと人のカラダは飢餓状態になり、逆に脂肪をため込もうとして太ってしまうのです。むしろ、しっかり食べて栄養をカラダに行き渡らせれば、脂肪をため込むことはなくなります。
大切なのは「食事の量」ではなく「食事の質」を見直すこと。そしてそのカギを握るのが、調味料です。いつもの料理に使う調味料を「やせ調味料」に変えるだけで、味覚も本来の状態に戻り、体重も減っていきます。このことをダイエットから卒業したいと願う女性に知っていただきたいと思ったことかがきっかけです。
左から、煮きりみりん・酢たまねぎ・みそヨーグルト
――本の中に、「デブ味覚」という言葉も出てきます。自分の味覚が正常かどうか、今まで考えたことがなかったので衝撃的でした。
松田さん ほとんどの方は、自分の味覚が正常ではないことに気づいていないと思います。でも、味覚が鈍ると一日中甘いものが食べたくなったり、食べすぎたりします。デブ味覚になっているかどうか、判断できるチェックリストが本に載っています。例えば、「濃い味つけの料理が好き」などの項目が17個あるので、まずはそちらで該当するかどうかチェックしてみてください。
――松田さんは、カラダによい調味料にしたら2週間ぐらいで味覚が敏感になったとのことですが、私たちが実践した場合、どれくらいかかりますか。
松田さん 誰もが2週間で味覚が変わる、というわけではありません。でも、舌の細胞は体の中で新陳代謝が一番早い部分なので、味覚の改善は比較的早くできると思います。味覚が正常になると、スーパーの総菜などが甘いと感じるようになったり、外食で「味が濃い」と感じるようになったりして、変化してきますよ。
――調味料ダイエットに成功した人の実例が書籍に載っています。だいたい、どのくらいの期間で体重が減りますか？
松田さん 3～4か月ぐらいですね。調味料を変えることがダイエットの第一歩。それを変えずにダイエットしようと思っても、かなり難しいと思います。市販の調味料には「果糖ぶどう糖液糖」が入っているものが多く、摂りすぎるとジュースを飲んでいるのと同じ。知らないうちに、調味料から太る成分を摂り入れているのです。本書のダイエットは調味料を変えるだけなので、続けやすいと思います。
夫も10キロやせた！
左：豚肉ときのこのみそヨーグルトソテー 右：鶏肉のタンドリーチキン風（本書掲載レシピより）
――書籍には、「やせ調味料」を使ったレシピが載っています。松田さんがよく作るメニューはありますか？
松田さん 私が一番よく作るのは、「豚肉ときのこのみそヨーグルトソテー」。煮きりみりんも毎日のように使いますが、みそヨーグルトもお肉や厚揚げ、サラダなど何にでも合うので、使い勝手抜群です！ また、息子は「鶏肉のタンドリーチキン風」が大好き。彼は、とにかく鶏肉とカレー味が好きなんです（笑）。
――カレー味、おいしそうです。書籍でも、ダイエットに効果的な香辛料とスパイスが紹介されていますね。
松田さん ダイエットを続けにくいという理由のひとつは、「飽きる」という点。今までの受講者様1800名以上の方とお話をしてきて、「飽きてきました」という方がすごく多いのです。本の中では、味付けの異なる7つの「やせ調味料」を紹介しているので、順番に使ってみるのがおすすめです。
――私の夫も最近太り気味なので、やせ調味料に切り替えて夫婦でダイエットからの卒業を目指します！
松田さん ぜひ！ ちなみに、私の夫は最近の1か月半で10キロやせましたよ。今まで外食が多かったのですが、週1回ぐらいに減らしてもらい、あとはお弁当を持たせて、朝夕もなるべく家で食べるようにしたら10キロ減。男性の方は内臓脂肪が多いので、やせるのが早いです。女性は皮下脂肪が多いので、やせるのに時間がかかりやすいですが……。
ダイエットの極意は…
ダイエット前の松田さん
――かつて、万年ダイエッターだったそうですが、特に記憶に残るダイエットはありますか？
松田さん もう10年ぐらい前になると思いますが、結婚式の前にやせたくて、置き換えダイエットに挑戦しました。朝昼晩の食事をすべて置き換えたら、代謝がすごく低下して、カラダが冷えすぎてしまい肌荒れもして……。結婚式に体調を崩して散々でした。しかも、その後リバウンドしました。
――壮絶な体験談ですね。やせるためにハードな運動もしましたか？
松田さん ジムに通う時期もありましたが、ダイエットするために必要なのは、厳しいトレーニングではなく基本的に「食事の改善」なのです。お尻の脂肪を落とすのは食事、垂れたお尻を引き上げるのが筋トレです。
――減量したいなら、運動よりも食事が重要なのですか？
松田さん はい、食事の知識を身につけることが一番大切です。まず、カラダが何でできているのか、と考えてください。カラダは、「たんぱく質・脂・水」でできている。だから、食事で摂取する優先順位もそれに従い、先にたんぱく質の肉や魚を選ぶ。次に、たんぱく質はどうすればカラダに吸収されるのかを考えていくと、ビタミンやミネラルなどが必要になる。それらは野菜やキノコ、海藻に含まれているので、肉や魚と組み合わせて食べると、代謝のいいカラダになります。
――忙しくて自炊できないときや、外食が続くときはどうすればいいですか？
松田さん コンビニやスーパーで市販品を買う場合でも、外食するときでも、食事を選択する知識があればダイエットはできます。例えば、コンビニで買うとき、まずたんぱく質である肉や魚のおかずを選びメインディッシュにします。次に、ビタミンやミネラルとなる野菜サラダ、海藻・キノコの入った汁物などを決め、「定食スタイル」にして食べるといいですね。
食事を選択する軸を持てると、いろいろな場面で対応でき、例えばラーメン屋でも応用可能です。麺は半玉にして、代わりにチャーシューや煮卵、野菜やワカメなどをトッピングし、スープは飲まないようにすれば、バランスよく食べられます。
――まさかラーメン屋もOKとは！ 食事の軸を持てると最強ですね。ちなみに、間食やお酒はやはりNGでしょうか？
松田さん いきなり間食ゼロにするのは難しいので、1日1個、3時のおやつだけOKにするなど、少しずつ減らしていきます。あるいは、お菓子の代わりにフルーツやヨーグルト、ナッツなどカラダにいいものに変えていくのもいいですね。お酒は、できれば焼酎やウイスキーなど糖質の含まれていないものを水やソーダで割っていただくのが理想的。でも好き嫌いがあるので、まずは飲む量を減らしてみるといいと思います。
ダイエット、これだけは試して！
「ビタミンたっぷりフルーツゼリー」（本書掲載レシピより）
――書籍で紹介されていることを全部できれば理想的ですが、むずかしい場合に「これだけは試して」というのはありますか？
松田さん 砂糖は太るということは知られていますが、まさか調味料が太る原因になるとは思っていない人も多いと思います。多くの調味料には、砂糖以上に太りやすい「果糖ブドウ糖液糖」が入っているので、まずはそこから見直してみてください。実は、ドレッシングやポン酢も、醤油、みそ、酢、オイルなど家にあるものを使って20秒もあれば簡単にできるので、まずはひとつ作ってみてください。
調味料のことを知ると、食の価値観が覆されると思います。今まで自分はどんな食事をしてきたんだろう、とカルチャーショックを受ける方も多いです。食の世界の常識が、この本で変わると思います。
――最後に、一人暮らしの働く女性たちにアドバイスをお願いします。
松田さん 一人暮らしを始めると、家事や食事を自分でやらなければいけないため食生活が乱れがちです。どうしてもコンビニ弁当やファストフードに頼りがちになってしまいますよね。でも、これらには多くの添加物が含まれており、ビタミンやミネラルなどが非常に少ないです。料理をすれば、食費も体重も減らすことができ一石二鳥。本書でも、少ない食材、少ない調理工程でできるものばかり掲載していますので、最初は自分ができるものから試してみてください！
ダイエット後の松田さん
――食べながらやせる方法をわかりやすく教えてくれた松田さん。筆者も「やせ調味料」を使って10日間ほど過ぎたあたりから、毎日食べていたスイーツに手が伸びなくなりました。デブ味覚がリセットされはじめた気がします。食べながら減量できる「やせ調味料ダイエット」、万年ダイエッターの希望の星です！
Information
『1日1杯でデブ味覚をリセット! やせ調味料ダイエット』
著者：松田リエ
定価：¥1,540 (税込)
発売：2022.11.16
【CONTENTS】
PART1.魔法のやせ調味料
PART2.やせ調味料アレンジレシピ
PART3.調味料で見直す食習慣
松田リエさん
ダイエット看護師・保健師・ダイエット講師。
Belle Lus株式会社代表取締役。BelleLifeStyle協会代表理事。1986年生まれ。1児のママ。看護師としてがん患者のケアを担当後、保健師として成人の健康教育やメタボリックシンドローム、糖尿病患者への保健指導を行う。自身が食生活だけで12kgやせた経験を生かし、“食べやせダイエット”専門講師として起業し、受講生1800名をダイエット成功に導く。YouTubeチャンネルやAmebaブログ、SNSでダイエットに関する情報を発信。著書に『ずぼら瞬食ダイエット』（小学館）がある。
文:田代わこ
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