本と過ごす。旅先で訪れたい「ブックカフェ」を探して|今月の旅写真

0023年10月11日 11時18分

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本と過ごす。旅先で訪れたい「ブックカフェ」を探して|今月の旅写真

乾いた風が吹くようになり、ようやく秋を感じられるようになりました。秋は夜も長く、一人静かに物事に集中できる過ごしやすい季節です。読書の秋、芸術の秋、食欲の秋、スポーツの秋と楽しみもいろいろ。もちろん、お出かけしやすい気候もあって、旅に出たくなりますね。今回は「本と旅」にクローズアップし、本と親しくなれる3つのブックカフェを紹介いたします。本はあまり読まないけど、カフェは好き。仕事や出先での気分転換に。という方にもピッタリな場所です。

読書好きも、カフェ好きも、一度は訪れたい「本と珈琲 梟書茶房」(東京/池袋)

東京メトロ有楽町線 池袋駅地下通路より直結、池袋駅西口からも徒歩約3分という場所に位置する商業施設「 Esola(エソラ)池袋」の4階に、連日入店待ちになる人気のブックカフェ「本と珈琲 梟書茶房(ふくろうしょさぼう)」があります。

本と珈琲 梟書茶房

「本と珈琲 梟書茶房」は、ドトールコーヒーの元常務取締役で、日本スペシャルティコーヒー協会理事も務めた菅野眞博さんと、書籍校閲の専門家であり、神楽坂にある書店「かもめブックス」を運営されている柳下恭平さんのお二人が、お互いの思いをぶつけ合いながら熱く語り合う中で、”本と珈琲の魅力を伝えよう”と考えて作られたお店です。書房であり、茶房でもあり、その二つを融合して「書茶房」としています。訪れた日は、ドトールコーヒーの広報担当の方に店内を案内していただきました。

入口を入ると、本を読むだけの場所でもなく、コーヒーを楽しむカフェでもない、特別な場所であることを感じます。英国調の深く渋い色合いの落ち着きのあるインテリアに、シャンデリアの光が灯る「ラウンジ」、大学の図書館を思わせる「アカデミックエリア」、窓際に沿った細い廊下の「図書エリア」、明るい日差しとグリーンに囲まれた「森の部屋」。それぞれにコンセプトのある空間と、本を読むための環境作りがなされています。

ラウンジ
アカデミックエリア
図書エリア
図書エリア

さらに、タイトルが隠された本がずらりと並ぶ書棚「ふくろう文庫」もあり、こちらでは本を購入できます。購入できるのに、中身が隠されている理由は、タイトルや装釘のイメージ、帯の情報に引き込まれないようにとの配慮からだそう。柳下さんが書籍校閲の仕事を通じ、本来自分自身が好きな本だけではなく、“好き以外の本との出合い”を通じてさまざまな世界を知るきっかけになったことから。そして、「本の食わず嫌いをなくしたい」という想いが込められているそう。

「ふくろう文庫」は、レジカウンター横と写真右側の書棚に並んでいます

書籍はNo.0001~No.1231(12月31日までという意味)まで揃えられ、袋とじの中に綴られた本の感想とおすすめの文章を手掛かりに選んだり、好きな番号で運命の出合いを求めてみるのも楽しそう。本をどうやって選んだらよいかわからない人や、普段読書をしない方には、読書の入り口として厳選された「はじめての24冊」が提案されています。新しいスタイルの本の選び方、本との出合いにとてもワクワクするはずです。

小説、エッセイ、レシピ本、絵本、漫画、写真集まで、この中に含まれています
全ての本の目録も販売されています。時間をかけて目録を読むだけでも面白そう
一冊一冊に本について書かれたヒントは、タイトルも装丁も隠された本を買うための手掛かり

今回特別に、柳下さんが旅にちなんで一冊の本を選んでくださいました。「ひとり旅も大勢での旅も、ふと生まれる小さな時間にあったらいいなと思う本です」と。この文章を読んで、ふと頭の隅に浮かんだタイトルがいくつかありましたが、実際に開けるまでわからないので、まるで謎解きゲームのようです。そして、本を選ぶことは、行ってみて体験しなければわからない旅に似ていると感じた瞬間でした。

この本を持って旅に出る日が待ち遠しく感じられました

茶房のメニューも魅力的です。「全国津々浦々にあるドトールコーヒーですが、梟書茶房でしか飲むことのできないオリジナルブレンドは、一杯ずつハンドドリップしています」とのこと。梟書茶房オープンより大好評の「本と珈琲のセット」(1,650円)は、毎回異なるテーマをもとに、珈琲をブレンドし、本をチョイスするという企画。毎月豆の種類と本の内容が変わります。

本型のトレイに乗せられて提供される「本と珈琲のセット」
訪れた日はNo.70、テーマは「食べること」

本をイメージしたBOOKシフォンケーキや、フルーツティーも人気だそう。その他、お腹をしっかりと満たしてくれる食事メニューも豊富で、どんな時間に訪れてもカフェメニューが 味わえるのもうれしい点です。季節メニューもあり、この日は、モンブランと自家製珈琲ゼリーミニパフェセット(珈琲または紅茶付き1,050円 ※単品での販売はなし)をいただきました。

季節のメニューモンブランパフェ
ハンドドリップコーヒー
ドリンク
BOOKシフォンケーキ
伝票代わりの鍵

本を通じてさまざまな視点からのアプローチで魅了される「梟書茶房」。本を目当てに訪れるのも、旅の合間に立ち寄るのも特別なひと時になるはずです。

◆本と珈琲 梟書茶房(フクロウショサボウ)
住所:東京都豊島区西池袋1-12-1 Esola(エソラ)池袋 4F
営業時間:10:30~22:00(LO.21:30)
定休日:Esola(エソラ)池袋に準ずる
※座席の予約不可

おしゃべりも大歓迎! 駅前の秘密基地「森の図書室」(東京/渋谷)

図書館では「飲食禁止・館内ではお静かに」が当たり前ですが、なんと、おしゃべりも飲食もできてしまう図書室が渋谷駅前にあります。渋谷駅ハチ公口から徒歩約1分、地下鉄半蔵門線渋谷駅「シブちか」A3出口からすぐに位置するグルメタウンビル8階にある「森の図書室」です。

「森の図書室」は、“働いている大人でも、気軽につかえる図書室をつくれないだろうか? ” そんな想いで作られた場所です。クラウドファンディングで支援を受け、2014年7月に道玄坂のビル3階にオープン。2021年に現在のビルに移転し、リニューアルオープンしています。

こんな駅前に! と驚くほど駅からすぐの場所です。写真の左方向に109ビルがあります

エレベーターを8階で降りると現れる木の扉が「森の図書室」の入口です。インターホンを押し、中からスタッフさんの声が聞こえると扉が開錠されます。そして目の前に現れるもう一枚の引き戸になっている本棚の扉が。

インターホンを押して入室させてもらいます。誰かのお家を尋ねるかのよう
木の扉が開くと、引き戸になっている2枚目の扉「テーマのある書棚」が現れます

引き戸を開けて一歩店内に入ると、渋谷の喧騒がまるで噓のような空間が広がります。暗めの照明に、時の流れを感じることのない落ち着いた雰囲気。間隔が広めにとられたカウンター席では、ひとりで読書に没頭できます。本で埋め尽くされた壁面は、図書館のようにジャンル分けされているわけではなく、“遊びに行った友人の家で本を探すような”がコンセプトということもあり、小説やエッセイ、漫画から絵本まで幅広いジャンルの本が自由に読めます。

訪れる人にとっては居心地のよい隠れ家のよう

店内利用はフリードリンクの定額制で、~1時間1,100円(フリードリンクプラン)または、1,650円(フリーアルコールプラン)から選べます。Wifiや電源なども使えるので、カフェのようにコワーキングスペースとして、ひっそりと仕事をしながら過ごすこともできます。さらに、会費(年会員/11,000円、永久会員/22,000円)を支払い、図書室の会員になると、入口のカードキーが供与され、自由に入店できるようになります。

奥にはソファー席もあり+料金(550円)で利用できます

店内で提供されるフリードリンクのメニューも充実。普通の図書室ではあり得ないことですが、オープン時間よりアルコールも提供されていて、しかも飲み放題。『ノルウェイの森』のウォッカトニック、『人間失格』の電気ブランや、本の中に登場する食べ物をイメージしたフードメニュー(各550円)もあり、お酒と食べ物をお供に読書ができる、まさに大人の図書室です。

左)カンパリソーダ / 右)シャーリーテンプル(ノンアルコールカクテル)
しっとり、もっちり。ぐりとぐらの「カステラ」。絵本に登場するフライパンで焼いたイメージだとか
サクサクと軽い食感のパンに目玉焼きが乗った「ラピュタトースト」
ドリンク飲み放題メニューの多さに驚きました

ドリンクと一緒に運ばれてくる「本と出合うコースター」の裏面には、読書感想文が書いてあります。本選びに迷ったら、コースターにいざなってもらうのもあり。

どんなコースターが来るのか。それも楽しみですね
コースターに紹介されている本のコーナー
フードメニューが登場する本のコーナー
図書委員(スタッフ)さんのおすすめの本はSNSにも掲載中

せっかくなので、図書委員(スタッフ)さんにおすすめの旅本をうかがいました。1冊は、有川 浩著の『阪急電車』です。「偶然電車に乗り合わせた乗客にひとりひとりフォーカスしていくストーリー集で、章ごとに話が展開されていくので、旅先でサッと読める気軽さがいいですね」。もう1冊は、群ようこ著『カモメ食堂』。「一時間もあれば読み切れてしまう本です。寝る前でもスッと読めますし、旅の途中で頭の切り替えができると思います」。さすが、読書家ならではの視点でサッと紹介してくださいました。

気負わずに読めるサイズとページ数も魅力です

また、おすすめした本を読んでいかれ、「帰りに購入していきます 」と言われるととてもうれしいのだとか。店内で本の販売は行っていませんが、気に入った本、読み続けたい本などは、定価分のデポジットを払って1ヵ月間借りることもできます。

出入口のドア両脇は、会員さんが持ち寄った本で構成されたおすすめコーナーです。それらの中にはいくつか重複するものもあるのですが、それだけ読書家の皆さんが「ぜひ読んでもらいたい! 」と思う大切な一書が揃っているとも言えるでしょう。私も大切にしている愛読書が数冊並んでいてうれしくなりました。こうした共感も「森の図書室」ならではですね。

壁には図書委員の紹介と、お客さんの感想メモ
「みんなの感想文BOOK」コレクションを読むのも楽しいです

みんなで作り上げた図書室は、訪れなければわからない秘密基地のよう。朝から閉店時間まで本の世界に吸い込まれ、飽きることなく過ごせます。サラリーマン、若者、外国人観光客など、多くの人々で日々にぎわう渋谷。そんな場所であることも、時間も忘れてしまう不思議な空間でした。

◆森の図書室
住所:渋谷区宇田川町23-3 渋谷第一勧銀共同ビル 8F
営業時間:9:00~22:45

【番外編】アートに触れる小さな本屋+ギャラリー+カフェ「Calo Bookshop & Cafe」(大阪/肥後橋)

大阪出張の際、10年ほど前に一度訪れたことのあるお店が今もあるのか気になって立ち寄ってみました。大阪メトロ四つ橋線、肥後橋駅から徒歩約2分に位置するビルの5階にある、「Calo Bookshop & Cafe(カロ ブックショップ&カフェ)」です。

アートギャラリーが全フロアに入る珍しいビルの5階にあるCalo Bookshop & Cafe

入口を入ると白い壁面のギャラリースペースと、カフェメニューの注文カウンター、店内奥の書籍コーナー、窓際には6席のくつろげる小さなカフェスペースがあります。書籍は、作家自身が制作するリトルプレスやZINE(ジン)などのアートブックを中心に、食や旅、美術書に写真集など、他の大型書店ではなかなか出会えない個性豊かなものばかりが多数取り揃っています。

新しい視点や彩りを与えてくれる本や、雑貨も取り扱っています
手にとること自体がワクワクするオリジナリティあふれるリトルプレスやZINE

店内の書籍は購入後、カフェスペースで読むことができます。その場でしか入手できない本の中に、自身の感性や気持ちにリンクする刺激的な一冊が見つかりそう。明るく優しい光の北向きの窓際で、コーヒーを飲みながら本の世界に浸るひと時は、すこし贅沢に感じられます。

柔らかい光で過ごしやすい窓際のカフェスペース
ランチメニューのチキンカレー。玄米ご飯に水分多めのルーがさらっと馴染んで軽い口当たり
スッキリとした後味のアイスコーヒーをセットに

ゆったりと長居してしまう居心地のいい空間に身を置くことや、アートの世界をのぞくことも時には必要だと感じられる場所です。ぜひ足を運んでみてください。

◆Calo Bookshop & Cafe
住所:大阪府大阪市西区江戸堀1丁目8-24 若狭ビル5F
営業時間:12:00~19:00 ※土曜日 ~18:00
定休日:日・月曜日

おわりに

意外にも駅からすぐという立地にある3つのブックカフェ。どのお店も、本当は教えたくないと思えるほど素敵な空間で、読書が苦手な人にとっては本と親しい関係になれそうな環境づくりがされています。

本は、さまざまな知識や知恵を与えてくれるのと同時に、窮屈な日々から開放され、もう一つの旅に出たかのような気分になります。心の豊かさを増幅させる本と、旅は、より親密な距離にあることを感じたひと時でした。

皆さんもこの秋、書店とは違う場所で本と触れ合ってみていはいかがでしょうか。

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