女子だってラーメン巡り! ラーメン女子・森本聡子さんに聞く駅近ラーメン店4【岡山編】

2019年12月04日 20時00分

おでかけ 旅色プラス



活動拠点は東京としながらも、ラーメン食べ歩き巡礼で全国をかけまわっているのがほとんどの私。そんな森本が最近注目しているエリアが岡山なんです。今回は特に激戦区である岡山駅周辺にしぼって、自分の足で訪問、厳選したラーメン店をご紹介したいと思います。レンタサイクルを活用してラーメン店巡りをするのもおすすめですよ。

Text&Photo:森本聰子





【大阪編】はこちら!




岡山でラーメンに悩んだらココ! 必ず行って欲しい煮干ラーメン店No.1「麺や 心楽(こらく)」(岡山市/北区丸の内)






岡山県北区丸の内に位置する有名店「浜堂」岡山店が2019年4月に「心楽(こらく)」としてリニューアルオープン。赤のタペストリー看板が大通り沿いに設置され、ラーメンマークでぐるっと囲われた「心楽」のキャッチャーな窓が目印です。店名の由来は「味はもちろん来店頂いたお客様に気持ちよく帰っていただけるお店にしたい」という想いからだそう。




手書きのメニュー看板に「OPEN 6:00~15:00」とあるとおり、夜勤明けや通勤前の人でにぎわう岡山唯一の朝ラー店舗。オーナーのご子息で現場を切り盛りする吉武稜真(よしたけ りょうま)さんの経歴が少し変わっていて、讃岐うどん王選手権で「初代うどん王」となったのち“元祖讃岐ラーメン”で全国的に有名な香川の名店「朝ラーメン浜堂」にて修行したという22歳、岡山の若きホープです。営業時間帯によって提供メニューと値段が異なるのは修行元の浜堂と同じスタイルなんですね。

それでは早速、早寝、早起き、絶品朝ラーメンをご紹介します。






「煮干そば」730円(税込)

もともと煮干スープが苦手だった私の脳天にカミナリが落ちた程の衝撃だったラーメンがこちらの「煮干しそば」。伊吹島いりこを寸胴8割まで贅沢に使った上品な煮干スープにすっかりハマってしまいました!「わぁ~綺麗」と思わずテンションが上がってしまうキラキラ黄金スープの正体は、煮干そばに合う“鶏油”。あえてピンク色のレアチャーシューにしているのは、スープの味を活かすためなんだとか。食べ進めるうちに火が通っていくので時間差で味の変化を楽しむのがおすすめです。プックリ上質な背脂はマストでトッピング! この背脂ちゃん、油っぽくなくてすっごく新鮮なんです! スープに驚くほどコクがプラスされるのでぜひお試しください。あぁ、毎日食べたい。






「濃厚煮干そば」780円(税込)

人気の煮干そばが非常にあっさりとした仕上がりなので“濃厚煮干も出してみたい”と思い作った新メニューが「濃厚煮干そば」です。濃厚と言えど心楽らしい上品な仕上がりで、煮干特有の臭みや苦味は一切ありません。煮干しに豚肉エキスがプラスされたマイルドなスープに炙りチャーシューがピッタリ! 思わずご飯を頼みたくなる一杯です。麺は、元々平打ち麺が主流だったところ、岡山のラーメンカルチャーに合わせて平打ち麺と細麺を選べるように幅を持たせたそう。私は平打ち麺にハマって変えた事がなかったので、次は細麺にもチャレンジしてみようと思っています。

新メニューの「濃厚煮干そば」には豚が入っていて、スープ自体に厚みがあり煮干感も強め。お気に入りの「煮干そば」は、キラキラ黄金スープが魅力的なうどんライクな一杯! 2つのメニューは、名前に“濃厚”があるかないかの差に思えますが、実は全くの別物。ぜひどちらも食べてみてください。


◆麺や 心楽
住所:岡山県岡山市北区丸の内1-14-10
電話番号:086-221-3800
営業時間:6:00~15:00
定休日:水曜日 ※祝日の場合は翌日
アクセス:岡山駅から岡山電気軌道東山線(通称MOMO)に乗り県庁通り駅で下車、徒歩約1分。岡山駅前からレンタサイクルで約10分。車でお越しの方は、駐車場はないので近くのコインパーキングに停めてくださいね。



ブルーラーメンの正体は? 岡山一“映えるラーメン”に注目「桃太郎商店」(岡山市/北区表町)






約400年の歴史を持ち岡山県最多店舗数を誇る「岡山表町商店街」の中にある桃太郎商店。昼は定食、夜は居酒屋も兼ねていて、つまみ類も提供しているマルチなラーメン店です。表町商店街は百貨店・天満屋が閉まる19時30分以降は人が減る傾向にあるので、夜は特に知る人ぞ知る、隠れた名店といったところ。

「商標 桃太郎商店」と大きく書かれた看板に「ラーメン・定食」と書かれたデニムの暖簾が印象的。デニム暖簾はデニムの聖地・岡山県倉敷市児島にあるジーンズ縫製工場から贈呈された「TCB jeans」の一点物です。大きな提灯やペプシのベンチ、山神店主の等身大(⁉)オリジナルボードがあったりと非常にユニークな店構え。デニムの暖簾をくぐると中庭があり無数の提灯が飾られているので、夜こそ美しく粋なフォトスポットに早変わりします。






カウンターとテーブルどちらもあるので、大人数での使い勝手がいい空間です。スペースが広いぶん、大きな荷物を持った団体が助かっている様子も。カウンター上には芸能人のサインが多く飾ってありました。






こだわりは”デニムオンデニムの制服で働く事”という店主の山神さんは、愛知県豊橋市でプラスチック関係のサラリーマンとして新規事業の立ち上げ業務やスタッフ育成業務に従事するかたわら「ラーメン屋を地元・岡山でやりたい! 」との思いから、2年目からラーメン店で修行を始めます。奥様の地元・児島に1店舗目「くりから」をオープンし、 1周年記念に地域貢献の思いを込めて天然藍を練り込んだ自家製麺「児島デニムラーメン」を発売。のちに「児島デニム生地ラーメン」となって注目を浴びます。


そんな店主の思いが込められたラーメンがこちら。






「児島デニムラーメン」1,000円(税込)

「ラーメンを通して岡山のPRがしたい」というモットーで開発された体も心も喜ぶ逸品。鮮やかな“岡山ブルー”が目を惹きますが、麺にもスープにも合成着色料は一切使用されていない、というのが嬉しいところ。瀬戸内を意識した海鮮スープには、私も大好きなアサリを使用。より透明感のある青色にするため、鶏ガラ塩スープとハーブで調整しています。天然藍のエキスをパウダーにし、無菌化したものを練りこんだデニム麺は、ほんのりグレー色。岡山に来たら必ず食べておきたい一杯です。







藻塩ラーメン 780円(税込)

瀬戸内といえば、瀬戸内海、海の幸。鶏ガラ×アサリの絶品スープに旨味の強いピンク色の藻塩を合わせた看板商品です。麺は児島のメーカー、小田象製粉産のもので、岡山県産の「ふくほのか」を使用したビタミンたっぷりの自家製全粒粉麺です。心踊るトッピングは、白髪ねぎ、自家製チャーシュー、細メンマ、とろろ根昆布、炒ったアミエビ、豆苗、紫玉ねぎ、黒胡椒、白ゴマ、そしてカラフルあられ。地産地消を形にした素晴らしいラーメンです。


◆桃太郎商店
住所:岡山県岡山市北区表町3-7-28
電話番号:086-289-0034
営業時間:【昼営業】月~土曜日 11:00~14:30、【夜営業】月、火、木曜日 18:00~22:00、【通し営業】金、日曜日 11:00~24:00
定休日:水曜日の夜
アクセス:岡山駅前からレンタサイクルで約10分。岡山城も近いのでセットで行くのもおすすめです。



老舗が織りなすユニークラーメン! たい焼き、やこ焼き、唐揚げラーメンって一体何?「名代中華そば 山金 岡山店」(岡山市/南区新保)






岡山市南区のこちらのお店、岡山駅からタクシーで15分ほどの場所に位置します。電車やバスでも行けるので、おひとり様のラーメン女子にもトライしやすいはず! 13台停められる広い駐車場があるので、レンタカーなど遠方からの利用者のほか、タクシーの運転手も常連のようでした。茶色の看板、茶色の暖簾が珍しい岡山の老舗で、新見市に本店を構える地元密着型の名店です。






お店を切り盛りするのはご主人と女将さんの二人。実家の雰囲気を切り取ったような家庭的な造りが印象的です。まるで以前にも訪れたことがあるかのような懐かしい空気が漂っているのは、今どきテレビが流れているからでしょうか。店内はカウンター、テーブル席、座敷がありファミリーや大人数でも気兼ねせずに過ごすことができます。






キムチラーメン
じゃこカツラーメン
たこ焼きラーメン
たい焼きラーメン餡じゃない
から揚げラーメン

メニューの大半がユニークなネーミング。この中でも、一番ハテナが浮かんだ「たい焼きラーメン餡じゃない」を勇気を出してオーダーします(笑)






「たい焼きラーメン餡じゃない」 普通850円(税込)

塩ラーメンと見間違えてしまいそうな透明感のあるこちらのラーメン。丁寧に下処理が施された鶏ガラと煮干が見事に融合。器の奥底で優雅に魚が泳ぐ姿が思い浮かぶほどの穏やかなスープは、新見産の淡口醤油が決めてとなった慈悲深い味わいです。かわいらしいピンクのかまぼこ、心意気を感じずにはいられない分厚いチャーシュー、そして全く甘くないのが不思議なたい焼きが中央にドーーンと鎮座している。こんなにユニークな見た目のラーメンは47都道府県巡っていてもなかなか見れないと思います。

ほんのりうどんを思わせるちょっと太めの麺。見た目以上にしっかりしたスープなので、岡山県主流の細麺だと物足りなく感じてしまいそう、と思うとやはりこのくらいの太さがピッタリです。




あんこが入っていないたい焼き。気になる中身はニラ、タコ、ゴボウ、シメジと、まるでチヂミのような味わい。とっても個性的な特製たい焼きはインスタ映え抜群です。“映えの国” 岡山ならではのトッピングではないでしょうか。






「カツラーメン」普通850円(税込)

岡山のご当地グルメと言えばデミカツ丼、ですが、 こちらはトンカツが堂々と盛られたカツラーメンです。トンカツからしみ出す油とスープが相まって、食べ進めるうちに変化する味が楽しめますよ。


◆名代中華そば 山金 岡山店
住所:岡山県岡山市南区新保801‐4
電話番号:086-244-3137
営業時間:火~金曜日 11:00~16:00、土日曜日 11:00~16:00、17:30~20:00
定休日:月曜日、第3火曜日
アクセス:岡山駅前からレンタサイクルで約20分



地元民誰に聞いてもおすすめ! 絶対にはずしたくない人に捧げる岡山老舗ラーメン店「だてそば」(岡山市/北区表町)






昭和30年創業、岡山の老舗ラーメン店です。表町商店街付近の通りを少し入ったとこに佇む古風な外観が目印。休日にはオープン前から行列になっているので分かりやすいはず! 表町界隈では「やまと」や「天神そば」と合わせて、老舗ラーメンの御三家と言われています。

岡山の地元の方々に愛され続ける名店。数ある岡山ラーメンをいただきましたが、私の中では最古なのに最新という驚きに満ちた味わいでした。昼間は地元客やサラリーマン、観光客のお客さんなどで大にぎわい。ちょっと狭くてギュウギュウ詰めになるけれど、接客がよくてお隣さんとコミニュケーションも取れ、旅先のいい思い出になる事間違いなしです。






寿司屋、大衆食堂、だてそば……と進化の経歴を持つこちらのお店。現在の看板メニューは、支那そば&カツ丼です。ラーメンの他に自家製ソースをたっぷりかけたカツ丼が有名で「カツ丼食べなきゃ未食扱い」なんて言われるほど。ラーメンとのセットもありますのでぜひ両方味わってみてください。

時代の経年を肌で感じる事のできるお店全体が国宝級! ラーメンは2代目女性店主の温子さんが独学で作ったと言うのだから驚きです。ネイティブな岡山弁で気さくに話しかけてくださいました。

それではお待ちかねのラーメン紹介。丁寧に心を込めて作られる歴史の染み込んだラーメンはその目で、舌で、直接確認してみる価値ありです。






「支那そば」750円(税込)
 
醤油ベースのラーメン。スープの色味がかなり濃いですが、だからと言って塩辛いという訳ではなくすっきり飲みやすいラーメンです。具材は、チャーシュー、ネギ、メンマといたってシンプル。中太麺はツルツルとして滑らかな舌触りが印象的で、いい塩梅でスープを持ち上げてくれるので、いつまででもおいしさに浸ることができます。 







「カツそば」950円(税込)

岡山のご当地ラーメンと言えば、またしてもカツが乗ったカツそば。名物のカツ丼の「カツ」を盛り付けた贅沢極まりないカツそばは、支那そばとカツ丼のセットが有名過ぎるが故に実はそこまで注目されていない隠れメニュー。ふかふかのネギ布団の上にサクサクのカツがドーンと乗った豪快なビジュアルとは裏腹に、鶏ガラとカツオベースの深い味わいのスープがほんのり甘い。揚げたカツを上にのせるからか、支那そばよりもスープの甘みをあえて強くしている印象です。また、カツもあるのにチャーシューも入っているという一度で二度おいしい一杯。私のような欲張りラーメン女子には迷わずおすすめしたいメニューです。


◆だてそば
住所:岡山県岡山市北区表町2-3-60
電話番号:086-222-6112
営業時間:月、水、木、金曜日11:30~15:00、土日祝11:30~17:00
定休日:火、水曜日
アクセス:岡山駅前からレンタサイクルで約10分


岡山駅の近くには、ほかにも1日ではまわりきれない程多くのラーメン店があるので、ラーメン店巡りをするなら、レンタサイクルを活用するのがおすすめです。私の行きつけは1日借りても500円以内の駅リンくん岡山駅東口店。岡山市のコミュニティサイクル「ももちゃり」なら、街のあちこちで乗り降りできるので、こちらも便利。自転車を上手に活用して岡山ラーメンを攻めましょう。



おわりに




個人的なイメージもありますが、岡山市=醤油豚骨というイメージが強かったのですが、朝ラーメンから深夜遅くまで食べられる締めラーメンまで、味のテイスト・営業スタイルともに新しいラーメン文化が入ってきているように感じています。メディアにあまり露出していない店舗を含め、今回紹介しきれなかった名店が岡山にはほかにもたくさん! 微力ながらホットな岡山ラーメンを今後ももっと発信していきますので、みなさんもぜひご当地ならではのラーメン、味わってみてください。






◆森本聡子(もりもと・さとこ)
「女性が一人でもラーメンを食べることの出来るカルチャーを広めたい」そんな思いから食べ歩きを開始して16年。47都道府県を食べ歩き、年間600杯以上を食べるラーメン大好き女子。男性のラーメンフリークが多いなか、タレントとしても活動しながら体型維持も視野に入れたラーメンライフにも注目。人気ラーメン店を貸し切るなどした「ラーメン女子会」を主宰し、メディアでも活躍中。2018年には株式会社Ramen Switchを設立し、世界初のラーメンジュエリーブランド「ZURU+.」をリリース。著書『東京ラーメンコレクション』(昭文社)








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