ハイスペ既婚者を略奪できると信じていました... 不倫相手の妻に直談判した30代女性の「地獄の結末」【後編】

2024年05月12日 20時45分

浮気・不倫 恋愛 anan

魅力的な彼氏に恵まれることなく30代を迎え、強い劣等感を抱いて生きてきたと話す麻衣さん(仮名)。イケメンでハイスペックの既婚者と交際を始めたことによって自尊心が満たされていくのを感じたと言います。しかし不倫では満足できずに略奪を企てたことによって、状況は急速に悪化していくことに…。メンタル心理カウンセラーの並木まきが、ハイスペ不倫彼の略奪を企てた30代女性のエピソードをお届けします。

妻にDMを送り直談判



不倫相手をどうにかして離婚させたい麻衣さんは、彼の妻のSNSアカウントを突き止め、大胆にも本人に直接ダイレクトメッセージを送ってコンタクトをとったとのこと。最初は既読無視をされていたものの、何度かメッセージを送っていると、ついに妻から返信が届いたそうです。



「私は単刀直入に“あなたの夫は不倫をしている。もうあなたは夫から愛されていないから、別れたほうがいい”といった内容のメッセージを何度か送りました。妻から届いた返信には“夫が不倫をしているのは薄々気づいていて、ひょっとしてあなたが夫の不倫相手ではないのか?”と書かれていました」


妻から返信が届いたことによって、離婚を迫るチャンスだと考えた麻衣さんは、会って話をしたいとメッセージを送信。すると妻から了承のメールが届き、直談判をすることになったと言います。


身元を明かし離婚を迫るも…




「私は、自分が誰なのかをきちんと名乗るのがマナーだと思ったので、名前や勤務先、住所なども本当のことを妻に伝えました。直談判の席では妻は静かに私の話を聞いていて“あなたの希望はわかりました。追って連絡をします”とだけ言われたので、これは思ったよりもすんなりと略奪ができそうだなって手応えを感じて満足だったのですが……」


それから数週間後、麻衣さんの自宅に不倫相手の妻の代理人を名乗る弁護士から文書が届き、状況は一変。その文書には、不倫相手とすぐに別れることに加え、慰謝料を請求する旨の要求が書かれていたそうです。



「直談判のときの態度から、てっきりスムーズに離婚話が進むと思い込んでいた私は、妻の対処に驚きました。慌てた私は不倫相手にすぐに連絡をしたのですが、なんと彼にLINEをブロックされてしまったんです。前日までは既読になっていたのに、その日以降、彼のLINEが既読になることはなくて…。彼に電話をしても出てくれないし、妻からの文書が届いて以降は彼と一切の連絡が取れなくなってしまったんです」


突如として孤独に立たされたと当時を振り返る麻衣さん。しかし弁護士からの文書を無視するわけにもいかず、渋々連絡を取って弁護士との話し合いに応じたそうです。



「妻は不倫の証拠も押さえているようで、ここで私が拒否をしても状況がこじれるだけなんだろうなという感じでした。彼からあっさり捨てられたショックも大きかったけれど、悲しんでいる暇もないほど慰謝料の額が私にとっては負担で、どうしたらいいのかわからなくなってパニックみたいな状態でした。

結局、貯金のなかった私は両親に事実を打ち明け、お金を工面してもらって、そのお金で妻に慰謝料を支払いました」


不倫をしていた事実を両親からは勘当寸前まで怒られ、二度と既婚者とは付き合わないと約束をして許してもらったとのこと。しかしこの出来事以降、両親が麻衣さんに接する態度にはどことなく距離があるそうです。



「弁護士からの連絡が来てからの出来事は、あっという間に過ぎ去っていきました。だけど不倫をして、いろんなものを失ったんだなっていうのは痛感していて、両親からもこれからずっと“不倫をした娘”というレッテルを貼られていくのがつらいです。

不倫を終えてからは恋愛欲もなくなってしまい、今では出会いの場にも出かけなくなりました。職場と家の往復だけで単調な毎日を過ごしていますが、もう恋愛をする意欲も湧きません。

きっとこのまま年をとって、一生独身のままかもしれないなって考えると不安ですが…。不倫をして親の気持ちまで深く傷つけた私が、結婚をして幸せになれる気もしません。今はもう、いろんなことが“どうでもいい”って感じてしまって、昔の私とは別人です」

今も不倫の傷痕が心に残っていると話す麻衣さんは、自分への自信をすっかり失ってしまったとのこと。時間や自尊心、恋愛への意欲など大切なものをたくさん失ってしまうのは、不倫の怖さでもあると言えるでしょう。虚無感や無気力が続くほど、不倫の代償によって失うものも大きくなるのではないでしょうか。

©健二 中村/Adobe Stock ©Peak River/Adobe Stock


文・並木まき

anan

2024年05月12日 20時45分

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