島﨑信長、内田雄馬、浦和希が明かす『劇場版ブルーロック‐EPISODE 凪‐』への思い

2024年04月28日 20時00分

エンタメ anan

2022年にTVアニメ化されたサッカー漫画『ブルーロック』が、シリーズ初の映画化。『劇場版ブルーロック‐EPISODE 凪‐』としてついに公開。キャストの島﨑信長さん、内田雄馬さん、浦 和希さんに演じる立場からの思いを聞いてみました。

作品を彩るキャスト3人に本作の魅力をインタビュー。


島﨑信長 as 凪 誠士郎

凪にとって玲王は特別。言葉では言い尽くせない関係。



今回の劇場版では、主人公の凪誠士郎が、“ブルーロック(青い監獄)”の中で“エゴ”に目覚めていく姿がドラマティックに描かれている。彼を演じた島﨑信長さんは、新しい視点からつくり上げられたそのキャラクターを、どのように解釈しているのだろうか。


「わかりやすくカッコいいし、あれだけ能力の高いメンバーが集まっている“ブルーロック”の中でもひときわ目立つ天才。そういう表面的な記号だけでも魅力的だし、さらに、物語の中で彼の熱さ、つまり“エゴ”が引き出されていく変化や成長に惹かれましたね」


この劇場版では、TVシリーズでは気だるい天才肌として描かれていた凪の心情が、より細かく描写されている。特に、当初はそれほどでもなかったサッカーに対する情熱が、“ブルーロック”への参加からふつふつと高まり、熱を帯びていく様子は、島﨑さんにとっても納得感のあるものだった。


「TVシリーズでは、凪について描かれていない部分を自分なりに想像しながら演じていました。そのときに推測していた凪の心境…凪と玲王の出会いによって生まれた感情や、ふたりで“ブルーロック”に行くまでの気持ちなどは、『エピ凪』で描写されていたものに近かったですね。しかもその変化が、“エゴ”を剥き出しにする瞬間まで、丁寧に描かれていて。だから今回のアフレコでは、ある種の確信を持って凪と対峙できました。方向性としては、真実味というか、人間としての実在感を持たせた上で“エゴ”を表現していけたらと思いました」


凪が主人公として描写されるため、本編の主人公である潔がライバルとして登場する。その視点の違いも見どころだと語る。


「TVシリーズでは、凪が理解不能な天才として描かれているので、アフレコでもよりその得体の知れなさを強調する演出がなされていました。それが彼のミステリアスな存在感に拍車をかけていたけれど、一方で今回は潔が、(凪と玲王が所属している)チームVからしたら得体の知れない、恐ろしい存在になっている(笑)。潔の内面が描かれない凪の視点からだと、これだけ怖いんだと思いましたし、潔役の浦(和希)くんも、“魔王”のように演じていて(笑)」


サッカーシーンとともに、『エピ凪』で大切にされているのは、凪と玲王の関係性。チームメイトとして高校で一緒にプレーをしてきたこのふたりの関係を、“ブルーロック”の中では「特殊」だと、島﨑さんは捉えている。


「ほとんどが“ブルーロック”という閉鎖空間の中で起きる物語の中で、凪と玲王は、プロジェクトの前から出会っている特殊なコンビなんです。しかも“ブルーロック”の中で、その関係性が当たり前のように変化し続ける。仲が良いからといって常に一定の状態でもないし、だけど互いにかけがえのない存在なのは徹頭徹尾、変わらない。だから、『凪にとって玲王はどんな存在ですか?』と質問されることも多いのですが、言葉ではなかなか言い尽くせないですよね。凪にとって、玲王は玲王でしかないので」


そしてもうひとり、凪の視点からクローズアップされているのが、チームVに欠かせない存在として登場する剣城斬鉄。脱落者が続出するシビアなルール設定上、シリアスになりがちな物語を、“バカ斬鉄”とも言われる彼のキャラクターが、アフレコ現場においても和やかな空気を生んでいたそうだ。


「斬鉄は常に面白いですからね。アフレコ現場でも、斬鉄役の興津(和幸)さんが、真面目な顔してボケるんです。一方で、めちゃくちゃ熱い男じゃないですか。一本芯が通っていて、鋭さもあり、声がデカい(笑)。チームVでは、凪が基本的にローテンションだから、ハイな斬鉄が際立ちますよね。玲王と凪だと穏やかでゆるい空気なのに、斬鉄というアクセント、いやスパイスが利いている(笑)。あのチーム感はすごく好きです」


映画館という大スクリーンで描かれる凪と玲王の絆。プレーは超一流でも人間関係は不器用で…。そんなふたりの関係に、もどかしさを覚える島﨑さん。最後に、本作の楽しみ方を語ってもらった。


「凪の心情はモノローグとして語られることが多く、ドラマとしては口に出さない方がグッときます。でも、『凪、それは玲王に口に出して伝えてあげなよ~』と思うシーンもたくさんあります(笑)。ただ、そうやってままならないのが人間だし、口にしなかったことで成長を促すこともあるかもしれない。一方で、作品を観たお客さんだったら、『よし、気持ちはちゃんと口に出して伝えよう!』って前向きに思うのではないでしょうか。少なくとも僕は、そう思いました(笑)」


しまざき・のぶなが 宮城県出身。主な出演作にTVアニメ『Free!』(七瀬遙)、『バキ』(範馬刃牙)、『忘却バッテリー』(千早瞬平)など。


衣装協力(パンツ)・NEW ORDER


内田雄馬 as 御影玲王

“宝物”との別れに拗ねてしまう、そんな玲王に共感。



「じつは共感性の高いキャラクターですよ。彼は“ブルーロック”における凡才の希望だと思います」


御影玲王について、彼を演じる内田雄馬さんはこう評する。御曹司で、何不自由ない生活を送ってきた玲王だが、自ら突き進んだサッカーの道=“ブルーロック”の中で挫折を経験する。


「裕福な家庭に生まれた分だけ、人間的に未熟。自分の望み通りにいかないと、すぐにメンタルが崩れてしまう。でも、そういうところに僕は可能性も感じていて。この作品においてもっとも成長する伸びしろがあるのではと」


サッカーで無二のパートナーであった凪は、玲王の大きな宝物だった。だが、彼は“ブルーロック”でサッカーへの熱い“エゴ”に目覚め、玲王との決別を選ぶ。


「凪を宝物、つまり自分の“物”と感じていたところがポイントだったと思います。凪も最初はそれが心地よかったと思うのですが、“ブルーロック”で成長してサッカーを楽しむようになった。玲王にとってもそれは喜ばしいことのはずなのに、隣にいるのが自分じゃないことが許せなくて、拗ねてしまう。彼の、妙に素直になれない部分をなんだか親のような気持ちで見守ってしまいます」


TVシリーズに比べ、凪との出会いや学園生活など、玲王の生活も細かく描かれているが、演じ方に変化はあったのだろうか。


「TVシリーズのときは潔たちの視点の物語。ですが、今回は玲王たちの視点。本編では見えなかった、心の流れも描かれているので、素直に玲王が感じているものを出しています。本編では強大な敵、今回は普通の青年、ですね」


閉鎖された“ブルーロック”で引き出される“エゴ”は、経歴やプライドを超えたところに存在する。それが本作の魅力であると、内田さんは語る。


「サッカーアニメですが、人間ドラマがやはり面白いですね。特に、これまでの自分を捨てていくところが。潔だって、“ブルーロック”の中でどんどん変わっていったので、玲王もまだまだ成長するはず。その過程にある玲王を、『エピ凪』では凪の視点から、TVシリーズでは潔の視点から体感できる、二度おいしい作品です」


うちだ・ゆうま 東京都出身。主な出演作に、TVアニメ『呪術廻戦』(伏黒恵)、『シャングリラ・フロンティア』(サンラク/陽務楽郎)、『MFゴースト』(片桐夏向)など。


コート¥57,200 カットソー¥14,300 パンツ¥33,000(以上Blanc YM/TEENY RANCH TEL:03・6812・9341) チョーカー¥36,300 リング¥27,500(共にPLUIE/HEMT PR TEL:03・6721・0882)


浦 和希 as 潔 世一

凪と玲王から見た強い潔を、主人公を意識して演じる。



TVシリーズの『ブルーロック』では主人公である潔世一。凪と玲王の視点から描かれる『エピ凪』も彼の存在感は不変だと、潔役の浦和希さんは確信している。


「彼はこの作品の中でもっとも“エゴ”が強い人間です。玲王のようにお金持ちでもないし、凪のように天才でもない。だけど、“ブルーロック”の中で這い上がって心身ともに強くなっていく姿は共感を呼ぶものだし、それが彼の魅力だと思います。今回は、凪と玲王がメインですが、改めて潔ってカッコいいなと思いました」


『エピ凪』は、TVシリーズで描かれた『ブルーロック』と出来事自体は同じだが、凪と玲王の前に立ちはだかる潔には、TVシリーズとは違う凄みが表れている。


「アフレコの際、監督からひとつだけ明確なオーダーがありました。『TVシリーズで演じた潔はいったん置いてもらって、凪から見た強い潔を見せてください』と。その瞬間に、これまでのお芝居は全部忘れて、凪からどう見えるかを考えて取り組みました。TVシリーズではもがき苦しむセリフが多かったのですが、今回はあえて息が上がるような演技はせず、余裕があるように。言葉のひとつひとつに重さを出そうとしました」


一方で、視点の違いによる演技の変化はあるものの、譲れない部分もあったという。


「『ブルーロック』の主人公は潔ですからね。『エピ凪』ではちょっと凪に譲っているだけで(笑)。自分が主人公である、というのは絶対にブレないように。演じ方が変わっているとしても、潔の気持ちに嘘はないですから」


強大な敵役として参加したことで、浦さんは凪と玲王の関係性を客観的に見ることができたそう。一方、途中で決別するふたりの関係にはもどかしさも感じていて…。


「凪ってホント、口下手だな~って改めて思いました(笑)。素直に思ったことを言うタイプだと思っていたのに、玲王に対しては正直な気持ちを伝えていないことが多い。この行間は誰も読めないと思います(笑)。ただ、TVシリーズでは天才でしかなかった凪が、人間的で、未熟な部分があるのを今回の作品で知れたのは興味深かったですし、面白かったです」


うら・かずき 大阪府出身。最近の出演作に、TVアニメ『カミエラビ』(ゴロー/小野護郎)『テクノロイド オーバーマインド』(コバルト)など。『ブルーロック』が初主演作となる。


『劇場版ブルーロック‐EPISODE 凪‐』 原作/金城宗幸 漫画/三宮宏太 キャラクターデザイン/ノ村優介(講談社「別冊少年マガジン」連載) 監督/石川俊介 構成・脚本/岸本卓 ストーリー監修/金城宗幸 アニメーション制作/エイトビット 出演/島﨑信長、内田雄馬、興津和幸、浦和希ほか 全国公開中。


※『anan』2024年5月1日号より。写真・木村心保 スタイリスト・宇都宮春男(YKP/島﨑さん) 奥村 渉(内田さん) ホカリキュウ(浦さん) ヘア&メイク・瓜本美鈴(島﨑さん) 花嶋麻希(内田さん) 西田聡子(ZOSP/浦さん) 取材、文・森 樹


(by anan編集部)

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