『金魚妻』の篠原涼子「岩田剛典さんは全部が魅力的」撮影現場の裏側を語る

2022年03月03日 19時00分

エンタメ anan

DV、セックスレス、夫の浮気など、さまざまな悩みを抱えた妻たちの“禁断の愛”を描き、大きな反響を呼んでいるNetflixシリーズ『金魚妻』。配信開始後から人気を博し、国内の「今日の総合TOP10」でもつねに上位にランクインするほどの盛り上がりを見せています。そこで、こちらの方にお話をうかがってきました。

篠原涼子さん


【映画、ときどき私】 vol. 462


劇中で、主人公である“金魚妻”こと平賀さくらを演じている篠原さん。夫からのDVやモラハラに苦しむ日々を送っているなか、金魚屋を営む春斗と運命的に出会い、一線を越えてしまう様子が描かれています。今回は、演じるうえで意識したことや現場の様子、そしていま叶えたい夢などについて語っていただきました。


―まずは、本作に出演したいと思った決め手から教えてください。


篠原さん 以前から地上波では難しい作品に挑戦してみたいなという気持ちがあったので、この作品のオファーをいただいたときはチャンスだなと。特に、世の中の女性たちが秘めている気持ちを表現できるところにもおもしろさを感じたので、すぐにお引き受けしました。


―さくらを演じるうえで、どういったことを意識されましたか?


篠原さん さくらはどちらかというとか弱い女性ですが、これまでの私は強い女性を演じることが多かったので、か弱さをどう出すかというのは慎重に考えました。ただ、それだけでは人間味がなくなってしまうので、自分を守ろうとする芯の強さみたいなところは持っていたいなと。自分を大切にしたいとか他人に対する思いやりには共感できたので、演じやすいキャラクターではありました。


―本シリーズには、金魚妻のほかに外注妻、弁当妻、伴走妻、頭痛妻、改装妻といったさまざまな秘密を抱えた妻たちが登場します。篠原さんが気になったのはどの妻でしょうか。


篠原さん 一番好きなのは、やっぱり自分が演じた金魚妻ですが、意外性があっておもしろかったのは弁当妻。一視聴者としても「もしこんなことが起きたら……」と考えて、すごくドキドキしてしまいましたから。想像を超えてくるところもあったので、見応えがありましたね。みなさんも、「自分だったらどれかな?」と当てはめながら観るのが楽しいと思います。

ひらめきと刺激をもらいながら演じていた


―今回、相手役を務められた春斗役の岩田剛典さんとの共演で、印象に残っていることがあれば、教えてください。


篠原さん 岩田さんとは同じ場所での撮影が多かったので、浅草に行ったシーンでは本当に外に遊びに行っているような感覚で楽しかったです。現場では彼のお芝居を見て、「こうくるなら私はこういう表現にしてみよう」といった感じでひらめきをいただきながら演じさせてもらいました。


―役者としてインスピレーションをもらえる存在だったと。


篠原さん そうですね。岩田さんはとても真面目で、ひとつひとつのお芝居をとても丁寧に大切にする方なので、刺激をもらいつつ私はそれを乱さないようにしていました。


―篠原さんから見た岩田さんの魅力といえば?


篠原さん 全部が魅力的だと思います。気さくで、本当に気遣いができる方ですし、集中力もとてつもなく高いので、すべてにおいてきちんとされている方だという印象を受けました。


―そんな岩田さんに、多くの女性たちがキュンとしてしまいますが、篠原さんもキュンとしたシーンはありましたか?


篠原さん たくさんありましたね。なかでも、春斗の肩に湿布を貼ってあげるシーンで、部屋から出て行こうとした瞬間に後ろから腕をつかまれて引き戻されるところはいいなと思いました。本当は行きたくないけれど、その気持ちを出してはいけない場面だったので、止めてくれる彼の熱意がすごくうれしく感じたシーンです。

運命の出会いがあると信じていたほうが楽しい


―本作では、おふたりの刺激的なシーンも話題となっていますが、撮影はどのように進められていったのでしょうか。


篠原さん まず初めに何となく流れを決めてから取り掛かりましたが、技術的なことも含めたうえでやってみないとわからないことのほうが多かったので、いろいろと話し合いながら進めていきました。


―本作のキャッチコピーのひとつに「その愛は裏切りか、運命か」というのがありますが、篠原さんは運命の出会いは信じている?


篠原さん 私は絶対にあると思っています。特にこういうお仕事をしていると、恋愛に関わることだけでなく、運命的な出会いはたくさんありますから。それに、運命の出会いがあると信じて生きていたほうが楽しいんじゃないかなと。みなさんにもこういった作品を通して、夢心を抱いていただけたらと思います。


―前回取材時に、「念じていれば思いは絶対に叶う」という気持ちをつねに大切に持っていらっしゃるとお話されていたことがありましたが、いま叶えたい夢は何ですか?


篠原さん 『金魚妻』を全世界の方々に観ていただけること。まずはそれを願っています。


―配信が始まってから、すでに反響を感じているのでは?


篠原さん まだ自分で調べたりはしていないので、いまのところはスタッフの方からいただいた感想を聞いているところですが、これからチェックしてみようかなとは思っています。

英語を学んで、幅広い考え方に触れたい


―ちなみに、プライベートで叶えたい夢があれば、教えてください。


篠原さん これは前からずっと言っていることですが、英語を話せるようになりたいですね。とはいえ、なかなかやる気になっていないので、この気持ちをちゃんと形にできるようにしたいですし、それがいまの目標です。


―英語を使うお仕事もしたいとお考えですか?


篠原さん まずは旅行で使えるようになったり、いろいろな人たちとコミュニケーションを取れるようになったりしたいですね。そうすることで幅広い考え方に触れられるので、いろいろと学べることも増えるかなと考えています。


―お仕事で忙しい日が続いていると思いますが、オンオフの切り替えに役立っているものはありますか?


篠原さん それは、お風呂から上がってNetflixを観ている時間です。最近はいろんな作品をたくさん観ているので、家に帰ったら、「今日は何を観ようかな?」と考えたり、マイリストに入れたりするのが楽しみのひとつになっています。


―いまハマっているシリーズは?


篠原さん 『Lupin/ルパン』とか『イカゲーム』とかもおもしろかったですが、最近はスペインのシリーズ『ペーパー・ハウス』にドハマリしています。

仕事のモチベーションは、みんなの笑顔


―ほかにも、スタイル維持のためにYouTubeでエクササイズをしているとか。それも毎日続けられているのですか?


篠原さん 正直に言うと、『金魚妻』の撮影が終わってからリバウンドしてしまって、元に戻っちゃったんです(笑)。でも、また運動を始めようと思ってはいるので、食事制限や運動を少しずつ再開しようと思っています。


―以前、ananweb読者へ向けて「悩みごとはあるほうが人生の糧になる」ともおっしゃっていましたが、悩みとうまく付き合える方法があれば、教えてください。


篠原さん 私は基本的に悩みを作らないようにしていますが、できてしまったとしたら乗り越え方はよく寝ること。まずは健康でいることが一番重要ですからね。エネルギーがあれば、それが明日へとつながり、悩みに向き合う力になると思うので、よく食べてよく寝てよく笑うことが大事だと思います。


―では、お仕事に対するモチベーションの源となっているものは?


篠原さん スタッフや支えてくださっている観客の方々の笑顔を想像することですね。みなさんが喜んでくれたらいいなという気持ちを大切にしています。

いつでもいろいろな色に染まれるようにいたい


―作品選びの基準となっているものは何ですか?


篠原さん 「いろいろな色に染まりたい」というのが私の変わらない思いであり、そこが基準となっています。ただ自分がやりたいものだけをするのではなく、周りの意見を聞きながら私自身はどんな色にも染まれるように白のままでいたいです。


―『金魚妻』を経たいま、次に挑戦するならどんな役?


篠原さん ポップな作品とかファンキーな役というのはあまりないので、そういうのができたらおもしろいかなと。でも、まったく違うものをしたいと思うようになるかもしれないので、あまり自分で決めつけないようにしています。


―それでは最後に、ananweb読者へ見どころをお願いします。


篠原さん 冒険できる作品で、ドキドキワクワクもできるような内容になっています。恋人と一緒に楽しむこともできると思うので、あまり難しく考えずにぜひリラックスしながら楽しんでいただけたらうれしいです。

インタビューを終えてみて……。

圧倒されてしまうような大人の色気がありつつ、チャーミングさもある篠原さん。『金魚妻』にかける強い思いを感じずにはいられませんでした。徐々に変化していくさくらの表情に込めた篠原さんの繊細な演技にも、ぜひ注目してみてください。

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写真・北尾渉(篠原涼子) 取材、文・志村昌美 

ストーリー


多数のサロンの共同経営者として働き、タワーマンションの最上階で華やかな生活を送っている平賀さくら。ところが、実は夫からのDVに苦しむ日々を過ごしていた。夫の浮気も仕事のために耐えていたさくらだったが、ある日ふと立ち寄った金魚屋で店主・春斗と出会う。


なぜか懐かしそうに自分を見つめる春斗との会話に、さくらは心が癒されていくのを感じていた。そして、夫からの暴力が限界となり家を飛び出したさくらは、春斗と一線を越えてしまう。果たしてその愛は裏切りか、運命か……。

作品情報

Netflix シリーズ『金魚妻』

Netflix にて全世界独占配信中

写真・北尾渉(篠原涼子)

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2022年03月03日 19時00分

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