ドラマ『2gether』を彩るタイのポップバンド・Scrubb「日本で僕たちの歌を一緒に歌えたら」

2021年08月20日 19時00分

エンタメ anan

【音楽通信】第85回目に登場するのは、タイ発の大人気ドラマ『2gether』(トゥギャザー)で数多くの楽曲が挿入歌として登場し、物語の胸キュン度を高めて、ドラマの特大ヒットとともに世界中でブレイクしているタイのポップバンド、Scrubb(スクラブ)!

僕たちは「音楽には障壁がない」ことを実感



写真左から、トーポン・チャンタブッパー(G)とタワットポン・ウォンブンシリ(Vo)。


【音楽通信】vol.85


リードヴォーカルのタワットポン・ウォンブンシリ(Thawatphon Wongbunsiri):通称 ムアイ(Muey)さんと、ギタリストのトーポン・チャンタブッパー(Torpong Chantabubpha):通称 ボール(Ball)さんの2人からなる、タイのポップバンド「Scrubb」。


タイで2003年に発表されたメジャーアルバム『SSSSS..!』は、音楽アワード賞を複数受賞するなど、評価も高く、人気もある実力派バンドです。


Twitter世界トレンド1位を記録するなど話題となっている、タイ発のドラマ『2gether』(2020年)は日本でも大人気ですが、そもそもScrubbのことを好きすぎる原作者が、彼らの楽曲にインスピレーションを受けてドラマのストーリーを構想。そのため主人公も彼らの大ファンという設定で数多くの楽曲がドラマの挿入歌として登場し、劇中には本人たちも出演、ドラマの特大ヒットとともに、世界中にファンが急増しています。


そんなScrubbが、2021年7月14日に『2gether』シリーズ内の印象的なシーンで使用されている彼らの楽曲全19曲を収録した世界初、日本独自企画のパッケージの限定アルバム『Songs In 2gether』をリリースされたということで、Scrubbのおふたりにお話をうかがいました。



ーーこのananwebの「音楽通信」では、海外アーティストの方は初登場となります。まずは自己紹介と、おふたりがScrubbを結成された経緯などから教えてください。


ムアイ、ボール こんにちは、Scrubbのムアイとボールです。


ムアイ 僕たちは最初、大学で知り合いました。それが私たちの友情の始まりであり、いまのScrubbというバンドの始まりです。


ボール もうかれこれ20年以上の付き合いになります。大学では国際音楽サークルにも所属していました。


ーーいま話題のドラマ『2gether』では、挿入歌としてScrubbの曲がたくさん聴けますし、ドラマの特大ヒットとともに世界中にファンを増やしていますが、現在のこの「世界的なヒットの状況」をおふたりはどのように感じていますか?


ムアイ、ボール 僕たちはこの世界的なヒットの状況を本当にうれしく思っていて、とても感謝しています。


ムアイ とくに、ドラマの原作者で作家のジッティレイン(Jitti Rain)さんには、僕たちの楽曲を小説に登場させてくれて、本当に感謝という言葉以外が見つからないほど、感謝しています。


ーー日本のファンの方からの反響はいかがですか?


ムアイ 日本のファンの方の声や、アルバムのフィードバックを日本人の友だちからよく聞かされています。


ボール 僕たちはいま、音楽には障壁がないことを実感しています。音楽を通じてお互いが同じものを感じることができると実感しています。


ムアイ 僕たちは母国語であるタイ語で歌っていますが、日本のファンのみなさんはタイ語で歌っている僕たちの歌を喜んで聴いてくれています。それは素晴らしいことであり、いつか日本のファンのみなさんにお会いできることを願っています。


ドラマ『2gether』で世界に通用する手応えあり



ーー日本で初めてとなるアルバム『Songs In 2gether』を7月14日にリリースされましたね。話題の楽曲ばかりで注目度も高いですが、手応えを教えてください。


ムアイ 実は個人的に、Scrubbは日本向けではないと思っていました。日本人が僕たちの音楽を聴いてくれるかどうか、実のところとても心配していました。


ボール そうだね。でも、ドラマ『2gether』によって、僕たちのその固定観念はすべて覆りました。いまでは僕たちの音楽が世界のどこであっても、通用するのではないかと思えるようになりました。


ーードラマには、おふたりともご本人役として登場されていますが、ドラマ出演の感想も教えてください。


ムアイ 僕たちは普段あまりテレビ番組に出演することがないので、最初に出演が決まったときは驚きました!


ボール そう、とても恥ずかしかったですね(笑)。でも、スタッフのみなさん、そして演者のみなさんが僕たちの歌を歌ってくれるのでとてもうれしく、本当にありがたいことだと感じました。


ーー今回のアルバム『Songs In 2gether』のなかで、おふたりがとくに印象深い楽曲と、その理由を教えてください。


ムアイ 過去にタイでリリースしたシングル曲のB面に入っていた「เก็บมันเอาไว้ / Kep Man Ao Wai (Forever)」という楽曲がアルバムの16曲目に収録されているのですが、この曲はとくに好きです。この楽曲はもともと人気が高いわけではありませんでしたが、ジッティレインさんが小説でも登場させてくれたおかげで、再び曲が生き返りました。


ボール 僕たちは、ジッティレインさんに感謝しなければなりません。いつかB面だけを演奏するライブをしたいと考えています。


ーーリードヴォーカルのムアイさんは、いつもどのようなイメージで楽曲を歌っていますか。


ムアイ 第一に、自分が幸せであることを心がけています。自分が幸せにならなければ、他人を幸せにすることはできませんからね。一番大切なのは、自分の気持ちを整えること。常に自分が幸せを感じ、それを他人にも伝えられるよう努めています。


ーーギターのボールさんは、いつもどのような意識で演奏されていますか。


ボール 僕も、ムアイと同じです。自分の気持ちと反対のことはできませんからね。自分が幸せな気持ちで演奏できていないと、他人に幸せな演奏を届けることはできないと思っています。だから、常にまず、自分が幸せだと感じられるように演奏しています。


ーーでは楽曲を作っていく際に心に留めていることはありますか。


ムアイ 楽曲を作る際は、いろいろと複雑なことは考えていないことが多いです。そうして考えていなかったときに、ふと頭の中にメロディや歌詞が浮かんでくるんです。だから、シンプルが一番。あまり考えないほうが、逆に良いものができるとこともあると思っています。考えるのではなく、感じたことをありのままに、ということですかね。


日本のファンにたくさんの「ありがとう」を伝えたい



ーーこれまで来日されたことはありますか。その際、日本で印象深かったものや出来事は何でしょうか。


ムアイ 2015年に、日本に行ったことがあります。一番印象に残っているのは、日本のライブハウスでバンド「Popdub(ポップダブ)」(ムアイさんのサイドプロジェクト)で、ミニライブを行ったことです。その際お世話になった、勝井裕二さん(ROVOのエレクトリック・ヴァイオリニスト)と西伸也さん(deepsea drive machineのベース)のおふたりには、とくに感謝しています。


そのときは、東京の「新宿MARZ」と「新代田FEVER」、神奈川の「POWERS 2」というところでライブをしました。Popdubはインストバンドなんですが、もともとインスト曲をやろうと思ったきっかけは、以前「フジロックフェスティバル」を観に行ったときに、日本のインストバンドを観て、僕もインスパイアされたからです。


ーー世界的にコロナ禍となり、タイでも大変な状況かと思いますが、こんなときだからこそ心がけていることや、おうち時間で普段している趣味や日課を教えてください。


ムアイ では僕が応えますね。いまは1日の中で、いろいろなことをするようにしています。まず起きてから1時間くらい走って、残りの時間(23時間)は本を読んだり、絵を描いたり、曲を作ったりしています。最近は料理を始めたりもして、とにかく家にいるときにできることはすべてやっていますね。


ーーいろいろなお話をありがとうございました。日本でも知られることとなったScrubbですが、今後の抱負と、ananwebを読んでいる日本のファンの方へメッセージをお願いします。


ボール 僕たちは、Scrubbというバンドを可能な限り、やりたいと思っています。歌えなくなるまで歌を歌ったり、演奏ができなくなるまで演奏したり、曲が作れなくなるまで曲を作りたいです。


ムアイ ただ……僕もいつかは声が劣化すると思うので、そのときはインスト音楽をもっとやりたいです(笑)。そして日本のファンの方には、たくさんの「ありがとう」を伝えたい。いまはまだ日本に行ける状況ではありませんが、僕たちの歌を通して、みなさんとつながっていると強く感じています。だから、いつか日本で僕たちの歌を一緒に歌えることを願っていますし、いつもサポートしてくれて、本当にありがとうございます。


取材後記


Scrubbの楽曲は、ドラマを彩りストーリーを盛り上げ、海を渡ってタイから日本へと、音楽の楽しさも届けてくれています。今回、タワットポン・ウォンブンシリさんとトーポン・チャンタブッパーさんにうかがったお話で「自分が幸せであることを心がける」という言葉が印象的でした。まずは自分が幸せで、そして他の誰かを幸せにするって、素敵なことです。そんなScrubbのアルバムをみなさんも、ぜひチェックしてみてくださいね。

取材、文・かわむらあみり


Scrubb PROFILE

リード・ヴォーカルのタワットポン・ウォンブンシリ(Thawatphon Wongbunsiri):通称 ムアイ(Muey)とギタリストのトーポン・チャンタブッパー(Torpong Chantabubpha):通称 ボール(Ball)の2人によるタイのポップバンド。


デモ曲がタイ国内のラジオで一躍注目を浴び、その後2003年にメジャーアルバム『SSSSS..!』を発表。そのブリットポップのスタイルと独自性が評価され、その年の音楽アワード賞を複数受賞。その後も作品をリリースし、数多くのファンを魅了している。


ドラマ『2gether』(2020年)では、Scrubbのことを好きすぎる原作者が、彼らの楽曲にインスピレーションを受けて『2gether』のストーリーを構想。そのため、数多くの楽曲がドラマの挿入歌として登場し、ドラマの特大ヒットとともにタイ国内だけでなく、世界中にファンが急増中。日本では2021年6月に映画『2gether THE MOVIE』も全国公開された。


2021年、7月14日にアルバム『Songs In 2gether』をリリース。


Information



New Release

『Songs In 2gether』


(収録曲)

01. Khu Kan (Soulmate) <Together>

02.Khamtop (Inside) <Answer>

03.Klai (Closer) <Close>

04.Thuk Yang (Everything)

05.Khao Kan Di (Click) 

06. Khon Ni (The One) <This Person>

07. Luek Luek (Deep)

08. Hai Thoe (Always) <To You / For You>

09. Rak Ni Ran (Eternal Love)

10. Kho (Only You) <Wish>

11. Roiyim (Your Smile) <Smile>

12. Thoe Mun Rop Chan Chan Mun Rop Thoe (Universe) <You Revolve Around Me, I Revolve Around You>

13. Fon (Rain)

14. Ni (Escape)

15. Luem (Let It Be)<Forget>

16. Kep Man Ao Wai (Forever) <Keep It>

17. Phleng Nan Yang Yu (That Song Is Still Here)

18. Kep Wai Kap Thoe (The Last Song) <Keep It With You>

19. See Scape

*<>内はドラマ『2gether the series』及び『Still 2gether』で使用された英語タイトル名。


・その1 CD封入特典:初回生産限定封入特典あり

CDサイズ・ポスターカード(4種類の内1種ランダム封入/CDサイズ)

・その2 ストア別特典あり(先着順。無くなり次第終了)

限定ストア:UNIVERSAL MUSIC STORE/HMV/TOWER RECORDS全店(タワーレコードオンライン含む/一部店舗除く)/その他店舗/Amazon.co.jp 

*詳しくはScrubb公式サイトをご確認ください。


2021年7月14日発売

UICE-1208

¥3,300 (税込)


取材、文・かわむらあみり

anan

2021年08月20日 19時00分

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