初情事までの1時間どう過ごす? 他人の秘密をのぞき見できる恋愛ドラマ

2021年08月18日 19時30分

エンタメ anan

恋愛において、気持ちが高まる瞬間はいくつもありますが、誰にとってもかけがえのない思い出となるのは初めて結ばれる日のこと。そこで、そんなドキドキ感を疑似体験できるオススメのドラマシリーズをご紹介します。

『初情事まであと1時間』


【映画、ときどき私】 vol. 405


タイトルの通り、恋人たちが初情事にいたるまでの直前1時間を描いた恋愛オムニバスドラマ。オフ会で知り合うドール愛好家の男女にはじまり、初体験同士の若い2人や地元で再会した幼なじみ、浮気カップルなど、さまざまなシチュエーションを4 人の監督が赤裸々に描き出しています。今回は見どころについて、こちらの方にお話をうかがってきました。

橋口亮輔監督


本シリーズでドール愛好家の男女に迫った第1話「心の容れ物」と、映画監督を目指す青年と女優志望の女子を描いた第8話「鍋の中」を担当した橋口監督。自身にとって6年振りとなる新作が誕生したきっかけやいまの監督が心のよりどころとしているものなどについて、語っていただきました。


―まずは、今回の企画に参加することになった経緯から教えてください。


監督 お話をいただいたのは、去年の3月頃。緊急事態宣言が出るかどうかという時期で、周りでは若い役者たちが自粛で芝居ができない、バイトもできない。撮影も中止が相次ぎスタッフは田舎に帰らなければいけない状況に陥っていると聞いていたときでした。


そのときに、監督というのは自分の作品のことだけではなく、みんなに仕事を生み出すことも役割なのではないかなと。そういったことを、改めて感じるようになったことが受けた背景にはありました。


―脚本を書くうえでは、どういったことを意識されていましたか?


監督 ノッツさんの原作をそのまま20分のドラマにするのは難しいと思いましたので、まずはオリジナルにしようと決めました。あとは、気軽に観られてハラハラドキドキできるものがいいなと。深夜帯のドラマでもあるので、ヘビーな内容ではなく、コメディタッチでちょっとエッチな感じを目指しました。


―第1話の「心の容れ物」では、ドール愛好家の男女という設定にしたのはなぜでしょうか。


監督 以前、別の作品で全身タイツ愛好家の取材をしたことがあり、友人のドラァグクイーンにあるバーに連れていってもらったことがありました。一見普通のバーなんですけど、実はそこはいろいろな変態さんが集まるところだったんですよ(笑)。


そのときに、カウンターで僕の隣に座っていた30代半ばのきちんとしたスーツを着た男性が、いきなりケースのなかからキレイなドレスを着たドールを出して椅子に座らせていたのが始まりです。

ドールで変態チックな部分を描きたかった


―それは、なかなか気になりますね。


監督 僕もびっくりして次々と質問してしまったんですが、仕事から帰ってきたら12体ある人形の下着から洋服までを毎日着替えさせて髪をとかしていることなど、いろいろと教えてくれました。すごい世界だなと思ったんですが、そのときは別の取材をしていたので、あまり深くは聞けなかったんです。


でも、今回の脚本を書いているなかで、ちょっと変態チックなものが入っているほうがいいなとなり、改めてドール愛好家の方に取材させていただくことにしました。


―劇中では、自分のドールに見られながら行為をしようとする描写もありましたが、それも取材で得たエピソードからですか?


監督 いえ、あれは僕の創作です。実際の愛好家の方から取り入れたのは、2人がしている白い手袋。それは最初にバーで出会った男性がしていたものです。ただ、取材を進めていくなかでわかったのは、手袋をしてまでドールを大切に扱う方はまれだということでした。


というのも、最近のドール愛好家のなかには人気の人形作家さんに作ってもらったことをSNSで競い合う人が多く、人形自体を大事にしない人が増えているからだそうです。でも、そういうダークな面は今回のテーマとは結びつかないので、あくまでも楽しいところだけを描いています。


―主演を務めた工藤阿須加さんと臼田あさ美さんには、どのような演出をされましたか?


監督 お二人とも、きちんと台本を読み取れる方々なので、あまり指示する必要がなかったですね。どうやって説明しようかなと悩んでいたシーンでも、何も言わずに思った通りのところに目線を送ってくれたくらいですから。さすがだなと。でも、僕は今回で自分がラブシーンを撮れないことがよくわかりました。

自分はラブシーンが撮れないことに気づかされた


―それは、どういう意味でしょうか。


監督 初日に、ラブホテルのなかで2人がお互いの体を触っているシーンを撮っていたときのこと。「はい、カット!」と言おうとして、「はい、すみません!」と謝っちゃったんです。みんなは爆笑してましたけど、俳優を下着姿にしてラブシーンをしてもらうことがなんだか申し訳なくて……。そのときに、「あぁ、俺はラブシーンが撮れないんだな」と気がついたんです(笑)。


でも、そこで工藤くんが率先して動いてくれたり、臼田さんも下着姿のままナチュラルに演じてくださったりしたので、お二人にはずいぶんと助けてもらいました。


―素敵なラブシーンだったと思います。劇中では、主人公たちにとってドールが“心の容れ物”ですが、監督にもそういったものがありますか?


監督 いまの僕の“心の容れ物”は、大谷翔平くんですね(笑)。実は、ここ数日、ちょうど僕はあることをずっと考えているんです。それは、映画監督をやめて、大谷くんの大好物である牛丼を大谷くんのために作り続ける人生をこれから送るのがいいんじゃないかなということ。紅ショウガをイチから作り、肉も和牛から育てていこうかと思っているほどです(笑)。


―大谷選手のために、牛丼屋さんへの転身までお考えとは驚きました。


監督 いつか「あぁ、橋口さんの牛丼を食べたいな」と言ってもらえる日が来るまで牛丼を作り続ける人生を送っても、僕は後悔しません。もちろん、これまでも素晴らしい選手はたくさんいましたが、こんなにも才能の塊のような人がいるのかと。なので、そういう人のために、一生を捧げてみたいと考えています。


それと、もうひとつの“心の容れ物”は、富良野メロンです。先日、誕生日にいただいた富良野メロンの種を試しに植木鉢に植えてみたんです。そしたらどんどん育ち、いまでは葉っぱがたくさん出てきました。僕にとっては、まるで扶養家族ができたようで、毎朝起きるのが楽しみなほど。この子の身の処し方をどうしようかと本気で考えています(笑)。

実際に目にした女性たちから要素を取り入れている


―今後がかなり気になりますね。また、今回は監督と女優志望の男女を描いた第8話「鍋の中」もご担当されています。こちらはどういったきっかけで生まれたものでしょうか?


監督 どういう作品にしようかと居酒屋で打ち合わせをしていたとき、隣に女性1人とサラリーマン2人のグループが座っていたんです。失礼を承知で言いますが、その女性はあまりモテそうな感じには見えませんでした。


にもかかわらず、2人の男性を前に恋愛マスター気取りで「女ってさぁ……」みたいなことをずっと話していて、男性もまるで女神さまの啓示を受けるかのようにうなずきながら話を聞いていたんです(笑)。その様子がとにかくおもしろくて。それで、こういう要素を入れるのもいいかもねという話になりました。


―実際に、劇中に取り入れたものはありますか?


監督 たとえば、「女って、ブスとか性格悪いって言われたほうが逆にうれしいの」みたいに言ってたセリフなどは今回入れています。


―気になっていたセリフでしたが、そんな背景があったとは。大友花恋さんが演じるあざとい女性の言動も印象的でしたが、こちらもどなたかモデルがいるのでしょうか?


監督 監督という仕事をしていると、ああいうあざとい女性はけっこう寄ってきますよ(笑)。そのなかでも、以前僕が脚本を書いた作品に偉い人から頼まれてキャスティングした女優さんでおもしろい人がいたんです。彼女に演じてもらった役どころは、旅番組のレポーターでカニアレルギーの女性。玉の輿に乗った彼女に嫉妬した同僚の女性たちから、自分の結婚パーティでカニサラダを食べさせられて吐いてしまうというシーンがありました。


そしたら、彼女が僕のところにやってきて、真顔で「あの、吐くって何ですか?」と。「私、吐いたことないからわかりません」とぶりっ子した声で言うんですよ。「オエッてやってみたら?」とアドバイスしても、唇をとがらせてプッとするだけ(笑)。そのあとも、何を言ってもわからないの一点張りなんです。26歳と言ってましたが、おそらく年齢もサバ読んでましたね(笑)。でも、彼女自身は人をだましているつもりも、自分が悪いとも思っていないんですよ。

Adoさんの主題歌にもグッと心をつかまれた


―確かに、そういう人いますね……。


監督 なので、花恋ちゃんにもこういうタイプは、計算していると思われがちだけど、あくまでも「私は間違ってないもん」とあっけらかんとしてほしいとだけ言いました。そうしないとただの嫌な子になってしまうと思ったからです。


劇中で、友達の女の子が「あんた、おかしいよ!」とどれだけ突っ込んでも伝わらないように、「バカとは理解し合えない」というのが裏テーマでもあります。そういうところを軽く描きたいなと思いました。


―そのあたりも注目ですね。今回はAdoさんの主題歌も話題ですが、最初に聴いたときの印象はいかがでしたか?


監督 サンプルを15曲ほど聴かせてもらいましたが、1回目に聴いた瞬間に「これだ」となりました。やっぱりいい曲というのは、聴いた瞬間に人をグッとつかむ勢いがありますよね。あれだけ難しい曲で、あの歌声はなかなか出せないので、すごい方だなと思いました。


―それでは最後に、ananweb読者に向けて見どころを教えてください。


監督 今回は、僕以外にも三浦大輔さん、大九明子さん、谷口恒平さんといったいろいろな監督が集まっていて、それぞれ男女に対する考え方もシチュエーションもまったく違うので、そのあたりは楽しんでいただけると思っています。あとは、豪華なキャストがそろっているのも見どころですね。

さまざまな人間模様にハラハラが止まらない!


男女それぞれの人間性が浮き彫りになる“究極の1時間”。普段なら決して見ることのできない他人のやりとりをのぞいているようなドキドキ感と、キャラクターたちが抱く高揚感を一緒に味わってみては?

取材、文・志村昌美

胸がキュンとするの予告編はこちら!


作品情報

『初情事まであと1時間』

MBS・テレビ神奈川・チバテレ・テレ玉・とちテレ・群馬テレビで放送中

TVer、MBS動画イズム、GYAO!で見逃し配信1週間あり(全8話)

TELASA&J:COMオンデマンドほかにて見放題独占配信(全12話)


©「初情事まであと1時間」製作委員会

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2021年08月18日 19時30分

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