美しくなりたいなら…“腸活”をするべき10の理由

2018年07月19日 20時00分

ビューティー anan

腸が変わればカラダが変わる。美しさに磨きがかかる。心も健やかに変化する。あなたのさまざまな不調の原因には、実は腸内環境が深く関わっているのです。

腸が整うとカラダにいい10の理由


「人の健康を樹木にたとえると、不調や病気は“葉”。それを引き起こす原因が“根”です。腸は根の部分に最も深く関わっている臓器といえます」(江田クリニック院長・江田証先生) 


確かに、腸は、口から取り入れた食べものを消化吸収したり排泄する臓器。正しく働いてくれなければカラダに必要な栄養は摂れないし、不要なものが出せない。


「腸には、ものが入ってくると自動的に動くという“腸の法則”があります。つまり、食べなければ腸は動きません。過激なダイエットでいいかげんな食事をすることが、腸の健康を害する大きな原因となります」(東北大学大学院医学系研究科 行動医学教授・福土審先生)


さらにもうひとつ、腸の健康のカギを握るのは腸内細菌。その数、なんと100兆個以上! 腸内細菌には善玉菌、悪玉菌、日和見菌という3つのグループがあり、バランスが悪玉菌に偏れば腸内環境が悪くなり、善玉菌が優勢になれば良好に。その善玉菌を優勢にしてくれるのが食物繊維。


ところが、「日本人の食物繊維の摂取量は、少ない状態が続いています。女性の目標摂取量は1日18gですが、現実は14g程度。腸内環境を整えるためには明らかに不足しています」(文教大学健康栄養学部管理栄養学科教授・笠岡誠一先生)


腸を整えることで実は、想像以上のご利益が得られる。まずそのことを知れば、本気の腸活に取り組みたくなるはず。


1.便秘が解消され、病気になりにくくなる。


日本で初めて便秘の診断基準が発表されたのは、実は昨年のこと。それまでは、「3日以上排便がない」というのが、ざっくりした便秘の定義。新しい基準では回数ではなく、「排便困難」や「残便感」があれば便秘とみなされるように。


「便秘は大腸がんなどのリスクを高め、最近はパーキンソン病の原因ともいわれています。腸内環境を整えて腸が正常に働けば、便秘によるさまざまな病気のリスクも減らせます」(江田先生)


2.太りにくいカラダに。


腸内の善玉菌が食物繊維などのエサを食べると、短鎖脂肪酸と呼ばれる物質が作られる。


「最近の研究では、この短鎖脂肪酸が脂肪細胞にくっついて肥大化を防ぐことが分かってきました。それだけではなく、同時に自律神経の交感神経を活性化させて、代謝をアップさせると考えられています」(江田先生)


 なんと、善玉菌が優勢になる腸内環境を作れば、太りにくいカラダが手に入る!


3.美肌になる。


腸内細菌は短鎖脂肪酸だけでなく、さまざまな物質を作り出す。大豆に含まれるイソフラボンが腸内で分解されると、エクオールという、女性ホルモンのエストロゲンに似た物質に。


「エクオールには皮膚のシワを浅くする働きがあります。つまり、シワが浅い人は腸内環境が良好ということ。逆に腸内環境が悪いと、悪玉菌が作り出す毒素が皮膚の細胞に働きかけ、吹き出物や皮膚病が生じることもあります」(江田先生)


4.免疫力が高まる。


腸はカラダの中で最大の免疫器官。免疫細胞の70%は腸に存在しているという。さらに、


「小腸の粘膜では細胞と細胞が手をつないで、未消化のタンパク質や細菌が体内に入らないようブロックしています。ところが腸内環境が悪くなると、小腸の壁が傷ついて穴が開き、体内に有害なものが侵入してしまいます」(江田先生)


 つまり、腸内環境が整えば小腸の守りは鉄壁に。風邪やインフルエンザにもかかりにくくなるはず。


5.アンチエイジング。


栄養素のひとつである糖質は、小腸からカラダに吸収される。ただし、発酵食品などに含まれる糖質は小腸で吸収されづらく、大腸まで届く。


「発酵性の糖質は、大腸の腸内細菌と発酵し水素ガスを発生させます。このガスは適量であれば、老化を促す活性酸素を消去します」(江田先生)


 発酵食品は腸内を弱酸性に保ち、腸内環境を整える食品。それと同時に、活性酸素を退治して若々しさを保ってくれるというわけ。


6.ストレスに強くなる。


ストレスを感じたときに心拍数や血圧を上げる働きをするコルチゾールというホルモン。その分泌を促すCRHというホルモンは脳で作られる。


「とはいえ、このCRHは腸でも作られています。脳と腸のCRHは別々に働くと考えられていますが、私はふたつのホルモンは影響し合って働いていると考えています」(福土先生) 


コルチゾールはストレスに対抗するために不可欠。腸内環境を整えれば逆境に強くなるかも?


7.さまざまなホルモンを作る。


気持ちを落ち着かせる幸せホルモンとして知られているセロトニン。その90%は、脳ではなく腸で作られているという。


「ある種の腸内細菌が直接、セロトニンを作っていることが分かってきました。セロトニンだけではなく、やる気に火をつけるドーパミンやノルアドレナリンといったホルモンを作り出す腸内細菌も存在しています」(江田先生)


もちろん、これも腸内環境が良好な条件での話。


8.がんのリスクを下げる。


最近のトピックのひとつが、腸内環境と乳がん。


「腸内細菌の多様性が低い人は乳がんのリスクが高いといわれています。通常、腸内細菌は女性ホルモンのエストロゲンを代謝・分解します。ところがその働きが期待できず、エストロゲンの作用が強くなりすぎて、乳がんを引き起こす可能性があるのです」(江田先生)


その他、腸内環境の悪化が、肝臓がんなどのリスクにつながるという怖い事実もあり。


9.さまざまなビタミンを合成する。


腸内細菌は、分かっているだけでもホルモンや水素ガス、さまざまな代謝産物など、カラダに有益な物質を作り出している。なんとカラダの働きを助けるビタミンさえも合成しているという話。


「腸内細菌はビタミンKなどの微量栄養素を作り出します。ビタミンKは肌の健康をサポートするビタミン。一方、腸内環境が悪くなると、脂肪に溶けやすいビタミンA、D、Eなどの吸収率が低下してしまいます」(江田先生)


10.イライラや不安感がなくなる。


お腹の痛みを伴った下痢や便秘が続く過敏性腸症候群。はっきりとした原因は、まだ不明…。


「ただ、ストレスの影響が大きいことは繰り返し報告されている事実です。消化管で起こるさまざまな働きの情報が脳に伝わり、脳がストレスを感じることで腸の働きが乱れます。腸からの刺激は、不安、恐怖、イライラといった私たちの感情に直接訴えかけてくるのです」(福土先生)


腸が健やかなら、脳と心も健やかということ。


笠岡誠一先生 文教大学健康栄養学部管理栄養学科教授、管理栄養士。製薬会社、国立健康・栄養研究所、アメリカ国立衛生研究所を経て現職。研究テーマのひとつは食物繊維の栄養生理学。


福土 審先生 東北大学大学院医学系研究科 行動医学教授、東北大学病院心療内科科長。アメリカ消化器病学会マスターズ賞受賞。脳と腸の相関関係の研究と過敏性腸症候群治療の第一人者。


江田 証先生 江田クリニック院長。日本消化器病学会専門医。米国消化器病学会のメンバーも務める。毎日、国の内外から訪れる200人近くの患者を内視鏡で診察、治療に当たるカリスマ医師。


※『anan』2018年7月25日号より。取材、文・石飛カノ ©PeopleImages


(by anan編集部)

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