ウイスキーの魅力に楽しく触れられる小さな蒸留所「ティーリング・ウイスキー蒸留所」

2017年12月16日 17時45分

おでかけ ことりっぷ


アイルランドで製造されるアイリッシュ・ウイスキー。世界5大ウイスキーのひとつと言われるほどの深い歴史のなかでは珍しい、オープンして間もない蒸留所がダブリンにあります。

お客さんを飽きさせない軽快なツアーと、可愛らしい施設を通してウイスキーの美味しさを伝える蒸留所には、ウイスキーが苦手な人にこそお勧めしたくなる魅力がありました。


寒い冬のお楽しみ、アイリッシュ・コーヒー



甘みのあるコーヒーとアイリッシュ・ウイスキーのカクテル「アイリッシュ・コーヒー」

ウイスキーはお好きですか?実は、僕は苦手だったのですがアイルランドに来てウイスキーとの距離が縮まりました。



ウイスキーのイメージをがらっと変えてくれたのが、アイリッシュ・ウイスキーを用いた「アイリッシュ・コーヒー」と呼ばれるカクテル。



アイリッシュ・ウイスキーを注いだグラスにコーヒーと砂糖、滑らかなクリームにカルダモンを少し。ひとくち飲むたびにじんわり体の温まるアイリッシュ・コーヒーは、寒い冬にうってつけです。


ダブリンにある小さな蒸留所



建物全体をやわらかな青色でまとめた「ティーリング・ウイスキー蒸留所」

首都ダブリンの観光地として有名な「聖パトリック大聖堂」からほど近い場所に、ウイスキーを製造する小さな蒸留所があります。



2012年に設立された、ティーリング・ウィスキー・カンパニーによる蒸留所「Teeling Whiskey Distillery」(ティーリング・ウイスキー蒸留所)は、2015年にオープンしました。



いずれも2000年以降でのスタートであり、アイリッシュ・ウイスキーの歴史においてはまだまだ新しい存在といえます。



地元の人たちでも「ティーリング・ウイスキー蒸留所」を知る人は少ない。まさに‟知る人ぞ知る”存在

現存している文献のなかで初めて「ウイスキー」という名称が世に出たのは、1400年代のアイルランド。今日では諸説ありますがウイスキーの語源が「命の水」を意味するアイルランド語であることから、そのルーツを語るうえでアイリッシュ・ウイスキーは外すことができません。



もともとウイスキーは薬として用いられていましたが、その後に嗜好品として好まれるようになり、1600年代前半には最古の公認蒸留所がアイルランドで操業を始めたと語られています。



アイルランドには代表される蒸留所がいくつかありますが、それらのほとんどが創業100年を超える歴史を持っており、ダブリンに新しい蒸留所がオープンするのは125年ぶりだそう。


見学ツアーを楽しめる蒸留所の建物内へ



吹き抜けから見下ろす1階の受付カウンター

蒸留所は小規模ながらも訪れる人を楽しませる工夫がちりばめられていて、旅行中の訪問先として自信をもってお勧めできる場所です。



建物に入ってすぐの吹き抜けにぶら下がっている照明は、ウイスキーの熟成に欠かすことのできない樽を用いたもの。古くからある蒸留所ではなかなか見る事のできない遊び心を感じられる空間です。



チケットの購入はこの吹き抜けの1階部分で行います。チケット代にはツアーとウイスキーの試飲が含まれており、試飲の内容に応じて15ユーロ、20ユーロ、30ユーロの3つから選ぶことができます。



ジョークを織り交ぜながら軽快に語るツアーガイド

蒸留所の見学ツアーでは、ウイスキーの製造工程に合わせて施設内を見学することができます。ツアーの所要時間は1時間程度で、ちょうどよいボリューム。



ツアーガイドの語り口調は軽快でお客さんを飽きさせません。かくいう僕も3回目の訪問ながら変わらずツアーは面白く、同行者と一緒に盛り上がることのできる隠れ観光名所だと思っています。


蒸留所ならではの大型設備からアイリッシュ・ウイスキーを知る



創業者のお子様それぞれの名前が刻印された蒸留器

いちばんの見所は銅製の蒸留器。銅を使うことには、蒸留中に発生する余計な臭いや物質を除去するメリットがあり、ウイスキーの蒸留所ではこの綺麗な褐色をした蒸留器がよく見られます。



3つ並ぶこれらの蒸留器には「アリソン」「ナタリー」「レベッカ」と名前が刻印されていますが、これは創業者のお子様の名前なのだそう。



ちなみに、ウイスキーの蒸留は1回もしくは2回のものが多く、3回の蒸留を行うのはアイリッシュ・ウイスキーの特徴のひとつ。



眺めているだけでも満足してしまうような琥珀色に輝くウイスキー

蒸留の工程を3回繰り返すことでウイスキーの純度が上がり、味はまろやかになるそう。アイリッシュ・ウイスキーの多くはこの3回蒸留を採用しており、ウイスキーが苦手な僕でも飲みやすく感じられたのは、このアイリッシュ・ウイスキーの蒸留方法が要だったのかもしれません。



まろやかな味が特徴のアイリッシュ・ウイスキーについて知り、実際に試飲までできる「ティーリング・ウイスキー蒸留所」は、ウイスキーが苦手な方・飲んだことのない方にこそ是非訪れてほしい場所です。



さて、このあとは実際にここで製造されたウイスキーを試飲することができます。


見学ツアーで触れたウイスキーの魅力を実際に味わう



ツアーの参加者に配られる試飲用のウイスキーたち

ここからはいよいよウイスキーの試飲を楽しみます。



3種類の試飲コースのなかから、今回は1種のウイスキーとカクテルを楽しめる最もライトなコースを選びました。ウイスキーが苦手な方はまずこの15ユーロのコースがよさそう。



別のコースを含んだチケットを購入した場合、熟成年数の異なるウイスキーを飲み比べることもできるので好みに合わせて選んでみてください。



ツアーガイドがウイスキーごとに適した飲み方を教えてくれますが、ストレートで飲むことになるので慣れていない方は一気にぐいっといかないようにご注意を。



少し口に含んだウイスキーを舌の上でゆっくり味わいながら、鼻に空気を通すようにして喉に落としてみると、ウイスキー独特の「スモーキー」な香りはほとんどなく、確かにまろやかなで飲みやすい味だと感じられました。


さらにアイリッシュ・ウイスキーの魅力に触れたくなったら



併設されるバー。試飲の後にさらに一杯というのも贅沢な過ごし方

蒸留所の2階にはバーも併設されています。



チケット代とは別料金になりますが、記事始めにご紹介したアイリッシュ・コーヒーをはじめとしたカクテルも飲むこともできます。



個人的にお勧めしたいのはやはり、甘いコーヒーフレーバーとともに体を温めてくれるアイリッシュ・コーヒー。これからの寒い季節にぴったりのカクテルです。



バーに隣接するお土産コーナー

さらに、バーの隣にはお土産コーナーも併設されています。



ここでは値段もサイズもお手ごろなウイスキーから、長きにわたって熟成されたびっくりするお値段のものも。



品揃えの豊富さに、見学ツアーと試飲で掻き立てられたウイスキーへの愛が物欲に昇華しすぎないように気をつけてくださいね。



アイルランドでお酒を嗜むというとパブが舞台になることが多いのですが、「ティーリング・ウイスキー蒸留所」のような蒸留所で学びながら楽しむのも良い思い出になるはず。



そして、ルーツに触れたあとのお酒ほど美味しいものはありません。



ことりっぷ

2017年12月16日 17時45分

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