「察する男」が少ない理由

2019年05月20日 17時10分

恋愛 マイナビウーマン

けっこう昔になりますが、『話を聞かない男、地図が読めない女』という本が話題になったことがあります。いわゆる、“脳科学ブーム”の火付け役です。この本では、男女でお互いの言動が理解できないのは、男性は男性脳、女性は女性脳という脳の仕組みが違うということが指摘されました。

今回のテーマでもある「男女のすれちがいはなぜ起こる」というのを説明するのにも、とてもわかりやすく、当時は大きな話題となりました。しかし、さまざまな学術研究によって、残念ながら男女で明確に脳の仕組みがちがうとはいえないと、現在では否定されています。

とはいえ、現実的に男女のすれちがいは起こっているわけです。ということは、男女でなんらかのちがいがあることは、否定できません。

■男性が、言葉で説明しないとわからない理由

彼女の気持ちがわからない

では、一体何が男女の間で“すれちがいを起こさせている”のでしょうか。それは、ひとえに子どものころのしつけ、というか“育てられ方”かもしれません。

私たちは子どものころ、一般的には男子は男らしく、女子は女らしく育てられてきました。いわゆる、ジェンダーというものです。このジェンダーが、男女のすれちがいを生み出しています。

◇女の子は気がつく子でないと

彼女の気持ちがわからない

「お母さんが食事の片づけをしていたら、何も言われなくても自分から気づいて食器を台所に持っていかないと行けないよ」なんて、母親から言われた経験はありませんか。

この、「何も言われなくても自分から気づいて」というのが、“察する”ということです。

女性は、小さなころから察することを求められ、察することができるようにトレーニング(しつけ・教育)されています。自分が察することができるため、周囲も同じように察することができると考えます。

ですが男性は女性ほど「言われなくても自分から気づいて」ということは求められず、どちらかといえば「お兄ちゃん、食器並べておいて」とか「お兄ちゃん、洗濯物入れておいて」と、指示に従うようにトレーニングされています。つまり、具体的に「何をして」と指示されることで理解し、行動できるのが男性なんです。

◇マンガにもちがいが

彼女の気持ちがわからない

マンガには、男子向けの少年マンガと、女子向けの少女マンガがあります。例えば、代表的な作品で『ドラゴンボール』と『セーラームーン』を取り上げてみましょう。それぞれの作品の説明はしなくても、みなさんだいたいは知っていますよね。

『ドラゴンボール』は、主人公の孫悟空がいろいろな修行を積んで強くなり、ライバルたちを倒していくというのが基本的な流れです。もしライバルに負けたら、さらに修行をして強くなり、再挑戦します。何が言いたいかというと、少年マンガは、ひとつひとつに理由があり、ディテールが細かく説明されます。

それに対して『セーラームーン』。主人公の月野うさぎは言葉をしゃべる黒猫に偶然会い、愛と正義のセーラー服美少女戦士になって、妖魔と戦います。これ、男子的には「なんで猫がしゃべるの?」「なんで猫と会っただけで、戦わないといけないの?」と謎だらけです。というか、むしろ“つっこみどころ”かもしれません。

つまり、男子にはなぜ戦わないといけなくなったのかの“説明”が必要なんです。ですが、女子はそんなこと気になりませんよね。少女マンガはニュアンスが大事で、読者の女子たちは“なんとなく物語の進行を察して”読み進めていくわけです。このように、少年マンガと少女マンガのちがいも、男女のすれちがいを産む原因のひとつになっています。

■「察してほしい」ならこうすべし

彼女の気持ちがわからない

察することができるようにトレーニングされてきた女性に対し、男性はそんなトレーニングを受けてはいないんです。トレーニングを受けていない以上、いきなり「察しろ」と言われても、簡単にはできません。

たとえれば、ずっとフルマラソンのトレーニングをしている人が、走るトレーニングをまったくしていない人に対して、いきなり42キロ走れと言っているのに等しいわけです。

かなり無謀なことを男性に要求していることがわかると思います。いきなり、「もう、私の気持ちを察してよ!」と言ったところで無理なんです。では、一体どうすればいいんでしょうか。

◇日常的に察する練習をさせる

彼女の気持ちがわからない

女性が小さなときからトレーニングをしてきたのと同じように、男性にもトレーニングが必要です。

もちろん、すぐに男性が察することができるようになるかといえば、ある程度時間がかかるでしょう。ですが、その彼といずれ結婚をして、長く生活をともにしようと考えているなら、早いうちからトレーニングをするに越したことはありません。

そうはいってもなかなかむずかしいですよね。ボクの昔の彼女さんは、デートのときに急に行方をくらまして、ボクを慌てさせるという方法をとっていました。今思えば、いつも自分に注意を向けさせて、何をしようとしているのか、何を求めているのかを考えさせていたんだと思います。いい年をしたオッサンに対して、本当に子どものしつけのような扱いでした。

◇察することができないんだ、とあきらめて合わせることも

彼女の気持ちがわからない

彼を「察することができる男にしよう」と、あなたは考えるかもしれません。ですが、察することができないのは、けっして悪ではなく、ある意味で個性のようなものです。

もういっそのこと、「男は察することができない生き物なんだ」とあきらめるのもひとつの手です。あきらめるというか、受け入れる姿勢です。相手が察することができないんだったら、自分がどうしてほしいか、ちゃんと言葉にして伝えるようにする努力だって、大事です。

コミュニケーションは一方通行ではダメなことは周知の事実。よく、キャッチボールにたとえられますが、相手が受け止めやすいようにボールを投げることが大事なんです。自分の一方的な気持ちや要求ばかりでは、コミュニケーションはうまくいきません。

求めるばかりでなく、理解と解決策を!

なぜ「男女はすれちがうのか」という理由や原因は、今回紹介したもの以外にもあるでしょう。ですが、一番大事なことは原因や理由を知ることではなく、すれちがいが起こっているという事実を受け止め、一体どうすればいいのかという解決策を知ること。

その解決策とは、「察してよ」と求めるばかりではなく、「接することが苦手なんだ」と理解し、それが苦手な相手に対して適切なコミュニケーションをとる、ということなんです。

(平松隆円)

※画像はイメージです。

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2019年05月20日 17時10分

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