「じいじがじじいに...」空耳でも通じ合う? 忍耐と愛溢れる1歳児との日々
1歳の息子“ぐっちゃん”との日常を絵日記で綴りインスタ投稿しているchiikoさん(@gu_mama_san)。空耳だらけなのになぜか通じてしまう会話や、「じいじ」が言えずどうしても「じじい」になってしまうぐっちゃんなど、思わずクスっとしてしまう投稿には、たくさんのいいねが。感動や癒しといったストーリー性の高いchiikoさんの育児漫画の魅力は、最後にしっかりオチがあること。「かわいくておもしろい」「笑いすぎて腹筋崩壊!」などファンが増えているぐっちゃんの日常と、chiikoさんの想いを聞いた。
【漫画】「コチュジャン」に「代価」など…朝起きた瞬間から始まるぐっちゃんの空耳…他、最後にしっかりオトしてくれるchiikoさんの育児日記
■生後3ヶ月で育児漫画をスタート “懲りない挫けない諦めない1歳児”との日々
――育児漫画を描き始めたきっかけは?
【chiikoさん】将来、息子が大きくなった時に楽しく思い出を振り返れるように、漫画や本として残せたらと思い、息子が生後3ヶ月の時に描き始めました。何か特別な形で思い出を残してあげたいと思ったのも、理由の1つです。
――漫画はいつ描かれているのでしょうか?
【chiikoさん】1番多いのは、日中誰かに預かってもらっている時です。あとは、お昼寝中や、夜寝かしつけた後の深夜など、息子が寝ている間に描いています。
――漫画の内容は主にどんなことが多いですか?
【chiikoさん】息子と生活する上でおもしろかったことや楽しかったこと、私が忘れたくないと思ったことが多いです。
――作品を描く上で工夫していることや、心がけていることがあれば教えてください。
【chiikoさん】息子に読んでもらうことを念頭に描いているのと、描きたい時にパッと描けるように、絵はシンプルに、なるべく描き込まないようにしています。あとは、不特定多数の人が見るSNSに自分の生活の一部分をクローズアップして投稿するので、見ている人に対して誤解を生まない表現、不快にならない表現になるよう心がけています。1度描き終わったら、自分が“自分のフォロワー”になったつもりで漫画を読み直しています。
――投稿し始めたころと現在で、作品に変化はありますか?
【chiikoさん】最初は全然絵柄が定まっていなかったんですが、描いていくうちに「ぐっちゃん」というキャラクターが確立されて、より描きやすく、話が進めやすくなったように感じます。
――なるほど。描き方も変わりましたか?
【chiikoさん】最初は1枚に1コマの漫画を描いていたんですが、途中からもっとラフに描きたいなと思い、1枚に2コマの、落書きのようなタッチの絵を描くようになりました。これが大成功で、描き方を簡略化したことでめちゃくちゃ描きやすくなりました。
■フォロワーからのコメントでしんどさやツラさがリセットされる
――子育てで大変なことも多いと思いますが、その中でもchiikoさんが育児漫画を描き続けている理由を教えてください。
【chiikoさん】息子の思い出を残したいという気持ちが一番大きいです。あと、描いている上でツラいことやしんどいことはたくさんありますが、読んでくださった方から感謝のメッセージや嬉しいコメントをいただく度に、すべてリセットされ、また描き始めることができます。いつか「描いていて良かった」と思える日が来ることを信じて描き続けています。
――育児漫画から得たことはありますか?
【chiikoさん】おもしろかったことをメモに記録するために、息子の言動により注意深く耳を傾けるようになりました。「いまどんな気持ちなのかな?」「どんな思いでこんなことしてるんだろう?」「今のはどういう意味の言葉かな?」など、ひとつひとつ意味のないような動作や発声でも、じっくり観察したりしているので、漫画を描くことでより密に接しているような気がします。
■「子どもの人生と自分の人生は別物」 より良い人生を送ることができるようサポートする
――chiikoさんにとって、育児漫画を描く楽しみは?
【chiikoさん】投稿した時に付くコメントですね。おもしろくて普通に笑っちゃうものや、「わかる!」って共感できるものもあります。コメントで励まされることもたくさんあるので、嬉しくなってしまいます。あとは新しいお仕事をもらうたびに、「よっしゃー!」と喜んでます(笑)。
――では逆に大変なことは?
【chiikoさん】息子が成長するにつれ、作業時間に制限が出てきたことです。描き始めた時は生後3ヶ月。よく眠り必要な時しか泣かないとにかくやりやすい子だったので、日中息子が寝ている時は描いて描いて描きまくってました。1日に2~3件投稿してた日もありましたね。
――成長すると、だんだん息子さんも活動的になってゆっくり作業できないですよね。
【chiikoさん】そうなんです。最近はお仕事をいただくようになり作業量が増えたことと、息子のお昼寝も昼に1回、日中はずっと部屋で暴れまわっているので、昼に作業するのは難しくなってしまいました。
――では主に夜に描くことが増えた?
【chiikoさん】夜も、私が疲れて寝かしつけと同時に眠っちゃったりして、なかなか作業が思うように進まなくなってきました。息子との生活が最優先なので不満に思っているわけではないですが、自由な時間が欲しいなぁと思う時はあります。
――chiikoさんが子育ての中で1番大切にしていることを教えてください。
【chiikoさん】子どもの人生と自分の人生は別物。自分は、息子というひとりの人間が、より良い人生を送られるようにサポートする立場であると思っています。あとは、子どもだからと言ってなめてかからない、人を傷つけるような子には育てないよう心がけてます。
――今後の活動予定や、ご自身の夢などがありましたら、お教えください。
【chiikoさん】ありがたいことに電子書籍の出版や雑誌のイラストを担当させていただいたりと、以前に比べて格段に活動の幅が広がりましたので、今後もよりたくさんのことにチャレンジしていけるようがんばりたいと思います。また、息子のおかげで私はこうやって漫画を描くことができているので、感謝を忘れず、仕事のない日は息子が満足するまで遊び尽くしたいと思っています。