“いっそ子どもを自分のものに”... 不倫妻が恐怖した「姉のまさかの行動」【後編】
離婚に向けて話が進み…

「不倫発覚後に妹夫婦が私の家で揉め合ったあと、2人からしばらくは音沙汰がありませんでした。私は、ただただ姪っ子のことが心配でした。後日、佳織が姪っ子を連れて家にやってきました。そこで、『離婚に向けて話が進んでいる』という報告を受けたんです。とはいえ、不倫をしていたのは佳織です。子どもはどうなるのか、これから会えなくなるのか…と不安でなりません。
その不安を正直に伝えると、『おそらく大丈夫だ』と言われました」
それでも続く妹の不倫
「そんな修羅場の真っただ中でありながら、妹は不倫を続けていました。私に子どもを預けたのち、その足で不倫相手と会っていたんです。それでも、私は何も言えませんでした。姪っ子が可愛くて、一緒に過ごす時間が楽しくて…、この関係を壊したくなかったんです。
正直、離婚をして妹が独り身になれば、ますます預けてもらえる日が増えるのではないかと期待してしまう自分もいました。でも、ある事態が起きて、その考えを改めました」
いっそ私の子どもになってほしい…

「佳織が子どもを預け、夜になっても迎えに来なかった日がありました。その日はずいぶんと遅くに電話がかかってきて、『泊まってきてもいい?』と聞いてきたんです。『夫のほうは大丈夫なのか?』と尋ねると、『今日は帰ってこないから』と。でも、それはさすがに親としてどうなのかと思いました。そこで初めて、私は佳織の行動を諫めました。すると、怒ったのか何も返事がなく、電話が切れてしまいました。
その日、結局佳織は迎えには来ませんでした。姪っ子の寝顔を見ながら、いっそ私の子どもになってほしい…と本気で思いましたね」
姪っ子が幸せになる選択を
「その出来事を境に、私は覚悟を決めました。本当に姪っ子のためになることをしようと、行動を起こすことにしたんです。そして、佳織の夫に連絡を入れました。彼はとても真面目な人で、しっかり働いて家庭を守ろうとする人であることは傍から見ても分かるほど。だから私は、彼の味方をすることを選んだのです。
私が妹は育児に消極的であることを認め、親権を彼が持てるように後押ししたんです。それが姪っ子にとって、1番いい選択だと思いました。
そのことを妹に告げたとき、初めは怒り狂っていました。でも、私も腹を括っていたので動じませんでした。そんな初めて見る私の姿を見て、妹は事の重大さを改めて認識したようで…。
結果、私と妹との関係は断絶してしまいましたが、今振り返っても最良の決断だったと思っています。結局親権は妹の夫に。でも、今も私は姪っ子と頻繁に会って育児のお手伝いをしています」
妹の不倫に巻き込まれた“姉の告白”をご紹介しました。
身から出た錆とはいえ、子どもを手放すことになった妹の後悔は、どれほどのものだったのでしょうか。ですが、時すでに遅し。今さら事の重大さに気づいても、過去に戻ることはできないのです。
だからこそ、これから先、二度と同じような過ちを繰り返さぬよう、今回のことを深く受け止めてほしいものです。
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文・塚田牧夫