出会ってすぐエッチ...彼が「遊びか本気か」見極める簡単テク
文:三松真由美 イラスト:犬養ヒロ
【レスなひとびと】vol. 72
望海(31歳)出会ってすぐにエッチ突入。告白レスのまま先にやっちまった恋はすぐ終わるのか問題

ベッドの中で目をパチっと開ける。外出の予定がない週末だなあ。何するか。
望海は、一瞬考えるが答えはすぐ出る。
彼とエッチ。
気づくと、右側に寝ていた新助が、望海のおっぱいの先端をレロレロと優しく舐めていた。右、左、右と吸いついた後に、爪でカリカリといじりまくる。
「しんすけー、ダメだよ。朝からそんな…あんっ」
恋活アプリで出会った新助とは、出会った初日からセックスばかり。
会った瞬間、なんだか股間が熱くなった。運命のセックス相手。
自分の中のオンナセンサーがピコッと反応した。恵比寿駅近のオ―センティックなバーで度数の高いロングアイランド・アイスティーをグビっと飲んだ帰り道、本能のまま新助に唇を押し付けた。
「うちに泊まっていかない?」
「望海ちゃん、俺ら今日会ったばっかだぜー。案外エロいんだね。清楚系かと思ってた」
メーカー企業で経理として働く新助。細やかで几帳面なのは性格以上に指先だった。望海の性感帯を探り当て、ノックアウトしていく指先。キーボードさばきも速くて的確に違いない。
望海は乱れに乱れる。初めての相手なのに、こんなに気持ちよくしてくれるなんて、嘘みたい。その夜から4か月。望海の部屋に住みついた新助とは寝ても覚めても絡み合っている。
気づけば新助が望海の中にはいってるって感じ。
「寝てていいよ、おっぱい触るけど気にしないで」
「気にするでしょ! あっ、あっ、あっ」
実は二人は正式な恋人同士ではない。
付き合おうという言葉を交わしていない。望海としても最初はエッチするための遊び相手だったのだが。するたびに情が湧いてきた。新助が発射時に顎をヒクッとあげて気持ちよさそうな顔をするのを見るとキュンとなる。でも、新助は遊びだろうから、この気持ちは言えない。
今日は口でしてやろうと思いつく。
「やばい、望海、気持ちいい。イッちゃいそう」
くわえながら答える。愛おしい。この股間。
「イっていいよ」
「やだ。まだイキたくない」
そう言うと、忍者の如く体位を変える。バックから激しく突き始める新助。望海も、長い髪の毛を乱しながら甘い声を出す。何度しても、どの体位でしても身体の相性が抜群。
一緒にイッたあと、新助の腕枕に頭をのせた。新助はセックスのあともいつも優しいな。賢者タイムがないのかな。そんなことを考えながら、横顔を見つめる。
「望海は俺のこと本当好きだね」
「はー、別に好きじゃないし」
重いと思われたくない。かわいくない返事をした。
「俺は望海のこと大好きなのにな」
え? と言う間なく、キスで口をふさがれた。胸がバクバク。
「ちゃんと付き合ってよ、俺、望海のこと好き」
涙がジトリ。
エッチから始まった恋なんて、きっとすぐ終わる。でも、好き。新助のハートも、新助のココも。望海は、新助の股間をキュっと握りしめた。
【三松さんからのコメント】望海さん、すぐ終わるなんて、不幸な未来を考えちゃだめ。
出会い→デート数回→告白→セックス
恵比寿のバーじゃないけど、これがオーセンティックセックスですね。
この一般的な順番で付き合うべきか、否か。マジ恋に憧れる女性は、この順番を重要視します。ただ、告白が先かエッチが先かなど悩んでるうちに彼が逃げてくと思う人も少なくありません。本能のまま、恋愛に移行するタイプ。これもあり。
カラダの相性を重要視する場合、先にセックスしてみないと正式なお付き合いはできない。私は婚前セックスをすすめる派です。しかし、ワンチャンorセフレ目当ての男性もいるので、その点は要注意。
良好な関係を作っていくためには、ベッド以外でどんな付き合い方をするかが大事。お互いに思いやりを持って接するか、喧嘩をしてもそれを糧に愛が深まっているか。「ありがとう」「ごめんね」を無意識に言っているか、相手を自分の思い通りにしようとしてないか。
リスペクトし合う関係があるからこそ、極上のセックスができ、セックス後、ますます好きになる。これぞハイブリッド恋愛。
「告白前のエッチ、遊びか本気か運命の別れ道! ベッド以外の相手をじっくり観察せよ。誠実だって思えば賭けてよし。どんどんエッチしろ」
三松 真由美
恋人・夫婦仲相談所所長・コラムニスト。バブル期直後にHanakoママと呼ばれる主婦の大規模ネットワークを構築。その後主婦マーケティング会社を経営。主婦モニター4万名を抱え、マーケティング・商品開発・主婦向けサイト運営に携わる。現在は夫婦仲、恋仲に悩む未婚既婚女性会員1万3千名を集め、「ニッポンの夫婦仲・結婚」を真剣に考えるコミュニティを展開。「セックスレス」「理想の結婚」「ED」のテーマを幅広く考察し、恋愛・夫婦仲コメンテーターとして活躍中。講演・テレビ出演多数。日本性科学会会員。ED診療ガイドライン作成委員。20代若者サークルも運営し、若い世代の恋とセックス観にも造詣が深い。