国際不倫男...既婚商社マン「現地妻と同棲&婚約」エピソード|ラブデストロイヤー研究所~男と女の修羅場ファイル~

2019年05月20日 21時15分

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誰もが夢見る幸せな結婚生活。だが世の中にはそんな幸せを食い物にするラブデストロイヤー、通称ラブデスが存在します。ここはラブデスの生態を解明し、襲撃から身を守るよう警告を促すために設立された研究所。明日は我が身かもしれません。心してご覧あれ……。

文・イラスト 伊藤沙帆


ラブデスファイル04 ゲンチヅマー



Bさん(当時31歳)は商社勤務の彼と結婚、ほどなくして娘を授かり、何不自由のない幸せな生活を送っていました。


結婚から3年ほど経った頃、夫の海外赴任が決まりました。赴任先は東南アジアの某国。期間は2年から3年とのことでした。Bさんは、家族で移住すべきか夫に単身赴任させるか悩みましたが、知らない土地での子育てに不安を覚え、後者を選択しました。


赴任当日の朝。空港まで見送りに行ったBさんと娘に、夫は



「2年なんてあっという間だよ。半年に一度は必ず帰ってくるから。毎日連絡もするよ」


と言いました。


その言葉通り、最初の3ヵ月は毎日連絡がきていましたが、徐々に間隔が空くようになり、ついに、3日に1度のメールと週に1度の電話のみとなりました。


それでもBさんは、彼は慣れない土地でハードな仕事をこなしているのだから仕方がない……と自分に言い聞かせ、夫を深追いすることはありませんでした。


半年後。予定ではそろそろ夫の一時帰国のタイミング。夫の帰りを心待ちにしているBさんは、いつ頃帰ってこられるのか尋ねました。すると、



「ちょっと今月は厳しいかもしれないな……。仕事が立て込んでいて。目途がたったら連絡するよ」


という返信が。


夫はさぞかし寂しい思いをしているだろう、家族と会える日を何よりも楽しみにしているだろう……と思っていたBさんは、夫の白けた態度に肩透かしを食らった気分になりました。


それでも、Bさんは単身赴任の夫の苦労を思い、ただただ待ち続けたそうです。


それから3ヵ月後。ようやく夫の一時帰国日に。夫が日本に到着して間もなくして、空港からBさんに電話がありました。



「今着いたんだけど、大阪支店でトラブルがあって、直行するから今日は家に帰れない。明日また連絡するよ」


とのこと。


仕事と言われたら、受け止めざるを得ないBさん。彼の帰宅を待つことにしました。


その翌日。東京のBさんの元へ帰って来た夫は、



「一週間の滞在予定だったんだけど、赴任先でトラブルが発生して、明日すぐに日本を発たないといけないんだ。本当に申し訳ない」


と言ってきました。


たび重なる急用、そして、妻と娘との久々の再会を喜びつつも終始落ち着かない夫の様子に、不信感を募らせたBさん。


それから半年後。夫の2度目の一時帰国が決まりました。


帰国前日、またもや夫から急用メールが。



「明日の朝着くけど、家に一旦帰ったら、その日のうちに名古屋支店に行かないといけない」


とのことでした。


間違いない、絶対に何かある……と確信したBさん。それを裏付けるかのように、その夜、Bさんの自宅に一本の国際電話が。相手は外国人女性で、何やら聞いたことのない言語でまくしたてられ、一方的に切られたそうです。


翌日帰宅した夫に、Bさんが昨夜のことを話し、問い詰めると、その口からは衝撃の事実が。


なんと彼は、赴任先の現地女性と恋に落ち、婚約・同棲までしていたのです。その後、家庭があることがバレ、彼は家族の元に帰ることを禁じられたのだとか。


謎の国際電話は、夫の一時帰国に激昂した女性からの宣戦布告だったのです。


間もなくBさんは彼に離婚を言い渡しました。そうして、彼は“(現地)妻”の元へと“帰って”いったそうです……。


ラブデス研究所の見解



出ました。これはまさしく『ゲンチヅマー』ですね! 世界中のどこにでも潜む、インターナショナルなラブデスです。


攻撃性の高さには個体差がありますが、恐ろしいのは、海外のどこかで夫がゲンチヅマーに捕らわれたとしても、日本にいる妻は気づきにくいという点です。


また、物理的な距離があるために、対策を講じることが困難であることも、ゲンチヅマーの脅威と言えるでしょう。


それにしてもこのゲンチヅマーは手が早い! そして強気ですね! Bさんのお話から察するに、この男、赴任して半年後にはすでにゲンチヅマーと交際、ともすれば婚約していますよね。そして、日本の家族のもとに帰ってはならない、といった掟まで定められている。


彼もここまでは想定外だったでしょうね。海外赴任をいいことに、現地女性とひと時のアバンチュールを過ごすつもりが、いつの間にかゲンチヅマーにがんじがらめに……。何やってんだよ!


それにしてもBさん、突然の電話で謎の女性から外国語で罵倒されるなんて、さぞ恐ろしかったでしょう。心中お察しします。


今回のケースは、これ以上は考察など必要ないでしょう。こんなアホ男、喜んでゲンチヅマーにくれてやりましょう!!!


……失礼、少々感情的になってしまいました。


さて、ゲンチヅマーは一見対処することが不可能に思える、手ごわいラブデスです。しかし、優秀な我が研究所の研究の結果、ゲンチヅマーへの対処法を発見することに成功しました!


それはずばり、夫を持たないことです。常に見える範囲に置いておいたとしても、勝手にどこかに行ってしまったり、ラブデスに横取りされてしまったりするのが夫というもの。ましてや、目の届かない海外赴任なんてもってのほか。盗まれやすいものは、最初から持たないのが正解ですね!


今回もこれにて無事解決。それではまたお会いしましょう!

anan

2019年05月20日 21時15分

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