ねぇ知ってた…?本当は怖い「桜の木」にまつわる不吉な話4つ
文・脇田尚揮
■江戸時代まで桜は不吉なものとされていた
桜の一番の美しさは、その儚さにあります。しかし、江戸時代まではその散りゆくさまが“死”や“物事の終わり”と結び付けられ、マイナスイメージを持たれていたようです。
また、散った花びらは薄桃色からすぐに土気色に変わるため、“心変わり”を意味するとも考えられていました。そのため、桜は縁起の悪いものだと考えられていたのでしょう。
■桜を庭に植えるのは縁起が悪い
桜は“散るもの”というネガティブなイメージから、植えると家が栄えずに廃れてしまうとされています。
しかしこれ、ある意味正しいのです。桜は縦横に大きく成長するので、家の日当たりが悪くなったり、他の植物の成長を妨げたりといった難点があります。
根を広く深く張る木でもあるため、家の基礎部分を壊してしまう可能性もあるのです。考えなしに庭に植えてしまうと本当に家が廃れてしまうかも……。
■桜の樹の下に埋まるもの、それは……
「桜の樹の下には死体が埋まっている」これは梶井基次郎の短編小説『櫻の樹の下には』の冒頭の文章です。
桜が人を不安にさせるほど美しく咲くのは、その下に醜い死体が埋まっているからだ、という内容ですが、「桜は人骨を吸って育つ」といった言い伝えや「根元には鬼が住んでいる」という伝承もあり、あながち間違いではないのかもしれません。
もちろん、信じるか信じないかは、あなた次第ですが……。
儚さというのは“死”を連想させるものでもあり、不吉なイメージに結びつくのです。
一方で、これほどまでに私たちの心を惹きつけてやまない花は、他にはなかなかありません。そう考えると桜を眺めるとき、一層感慨深い気持ちになるのではないでしょうか。
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