【夏疲れ対策】季節の変わり目、体調を整えるためにするべき簡単なコト

2019年08月28日 18時00分

フード・レシピ anan

暑かった夏が終わり、秋はすぐそこ。夏に溜まった疲れを放置したままだと、季節の変わり目にダウンしやすくなるのだそう。そこで、漢方薬剤師の大久保愛先生に、疲労を取り除き体調を整えられる簡単な方法をお聞きしました!

文・大久保愛


【カラダとメンタル整えます 愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 22


体調を崩しやすい季節の変わり目、今のうちに夏の疲れを取ろう



猛烈な暑さは、少しずつ和らいできましたね。過ごしやすくなったと思うとまた暑い日が訪れ……と繰り返しながら、徐々に秋へと向かっていきます。それに伴い、少しずつに体が楽になっていく時期ですが、このタイミングで夏の疲れを取り除いておくことが大切です。そのまま、本格的に秋に突入すると風邪、アレルギー、インフルエンザなどで体調を崩しやすくなってしまいます。


漢方医学では、秋になると免疫の低下や便秘、肌荒れなどが起こりやすくなると言われています。さらに今週は、新月があるため『気血(きけつ)』が不足しがちで疲労を感じやすくなるときと考えられています。そこで、今週は夏の疲れをとりながら体力をつける食薬習慣を紹介していきます。


自然の変化が体調に影響している


漢方医学で人は自然の一部であり、自然の変化は体調に影響を与えると考えられています。気温や湿度、気圧の変化だけではなく、太陽や月の動きまでもが体に影響を与えています。学生の頃、太陽暦や太陰暦を学んだことを覚えていませんか?


一月の日数や季節などは太陽や月の動きから決められていたことはご存知のかたは多いと思います。月や太陽は、地球との位置により引力が変わり、地球では潮の満ち引きが起こります。地球の約七割が水分と言われていますが、同様に人の体も約七割が水分と言われています。そう考えると、人間も月や太陽の影響を受けることは想像しやすいことだと思います。


中国最古の医学書である皇帝内経(こうていだいけい)にも、月が体調に影響を与えることは記されています。つまり、気温、湿度、気圧、太陽、月の変化とさまざまなものを指標にすることにより、より正確に体調管理をすることができます。この体調管理に食事内容を役立てることを『食薬』と呼びます。


今週は、夏の疲れをとるようにしましょう。



比較的過ごしやすくなってきた今週から始めたいのが、夏の疲れを引きずらないようにする食薬習慣です。季節の変わり目に体調を崩す人は、すごく多いですよね。毎年この時期が弱いんだよなぁと感じている人は、ただその時期を迎えるのではなく体を整える意識が大切です。


本格的に秋が始まると『陰虚燥結(いんきょそうけつ)』といって乾燥の時期がはじまり、肌、喉や腸などさまざまな部分が乾燥し、防御機能が低下しやすくなります。そして、今の時期は少し暑さが和らいだとはいえ汗をかく季節であるのに、水分摂取量が減ってくる人は多いと思います。その結果、秋のはじまりを知らせるように腸の乾燥から便秘を感じる人が増えてくることが考えられます。


さらに、今週は新月を迎えるため、漢方医学では体に必要な気血が不足し、疲れを感じやすくなるとされています。本格的に秋が始まる前に潤いと体力をつける食薬習慣をとりいれていきましょう。今週は、夏の疲れをとるために『気血』を補い、腸を潤す『潤腸(じゅんちょう)作用』のある食材がオススメです。そこで、今週食べるとよい食材は【とろろ昆布の玉子焼き】です。


今週食べるとよい食材とメニュー:とろろ昆布の玉子焼き



腸内環境が悪化していると、栄養の吸収が低下し、免疫力が下がり、メンタルが乱れて……と良いことはありません。腸内環境を乱さないようにするためにも腸を潤す『潤腸作用』のある海藻類をとりいれていきましょう。


そして、体力をつけるために『気血』を補う栄養素としては、食物繊維とビタミンC以外、体に必要な栄養素を全て兼ね揃えている卵を使います。ただ、とろろ昆布の玉子焼きだけでは、ビタミンCが少し足りないのでキャベツやピーマンを混ぜてあげると完全栄養食品になります。


とろろ昆布


腸内を潤すためには、水溶性の食物繊維がおすすめ。野菜にも食物繊維が含まれますが、不溶性の食物繊維が多かったりもするため、今週は水溶性の食物繊維を含む、とろろ昆布を選びました。他の栄養素としては、ヨウ素、ビタミン、鉄やカルシウムなどのミネラルなどが含まれます。



必須アミノ酸の配合バランスをアミノ酸スコアで評価しますが、卵はアミノ酸スコアが100と栄養満点です。アミノ酸は、バランスよく摂取することが大切で、一種類のアミノ酸を多くとったからといって有効利用されるわけではありません。夏の疲れには、必須アミノ酸がバランスよく含まれている卵を取り入れてみましょう。


昆布といえばお出汁をとるときに使いますよね。それくらいうまみが強いため、調味料のようにとろろ昆布を使うのがオススメです。味が足りない時は、醤油や塩コショウで調整してください。それ以外でも、ランチタイムにカップ味噌汁などを飲む人は、増える無塩ワカメやとろろ昆布などを持ち歩き、ちょい足ししてみるのも効果的です。


毎年、季節の変わり目に体調を崩してしまう人は、夏の疲れを早急に取り除く食薬習慣を取り入れてみてはいかがでしょうか。


information



大久保 愛 先生

アイカ製薬株式会社代表取締役・漢方薬剤師。

昭和大学薬学部生薬学研究室で漢方を学び薬剤師免許を取得。その後、中国で漢方・薬膳・東洋の美容などを学び資格を取得。漢方相談、調剤薬局、エステなどの経営を経て商品開発・ライティング・企業コンサルティングなどに携わる。



著書『1週間に一つずつ 心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。


【腸活×漢方×栄養学】の理論で考えた、【今週食べるとよい食材】をお伝えしていきます。




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