【インタビュー】吉高由里子 好みの男性のタイプは「食の好みが合うこと」

2018年04月11日 08時30分

エンタメ eltha


4月11日にスタートする、阿川佐和子さん原作の水曜ドラマ『正義のセ』(日本テレビ系 毎週水曜・夜10時〜)で、不器用だけど何ごとにも一生懸命な主人公・竹村凜々子を演じる吉高由里子さん。恋に仕事に悪戦苦闘しながら、検事として、女性として成長していく等身大のヒロインをチャーミングに演じる吉高さんに、失敗の乗り越え方や好きな男性のタイプ、理想の30代の過ごし方についてお話をうかがいました。

家族の中では仕切り役なところが凜々子と似ているかも


――初の検事役ということで、オファーを受けたときのお気持ちは?
【吉高由里子】 本当に偶然なんですけど、(8月24日公開の)『検察側の罪人』という映画で、検察事務官の役を演じているんです。撮影にあたって、検事というお仕事についても勉強する機会があったので、お話をいただいたときは、あまりのタイムリーさにビックリ。検事役といっても、全然堅苦しい内容ではなくて。たまたま検事という仕事に就いた女の子が、失敗したり、悩んだり…といった日常的な部分を描いている作品でもあるので、少し安心しましたね。きっと視聴者の方も、肩の力を抜いて観ていただけるんじゃないかなと思います。



日本テレビ系連続ドラマ『正義のセ』場面カット (C)日本テレビ

日本テレビ系連続ドラマ『正義のセ』場面カット (C)日本テレビ






日本テレビ系連続ドラマ『正義のセ』場面カット (C)日本テレビ

日本テレビ系連続ドラマ『正義のセ』場面カット (C)日本テレビ




――主人公の凜々子と自分が似ているなと思うところはありますか?
【吉高由里子】 まったく違う職業なので、仕事面で共通する部分を探すのは難しいんですけど、家族の中では仕切り役なところが似ているかもしれないですね。実家にいたころから、どこに行くとか、何を食べるとか、この問題はどうするとか、何か決めなくちゃいけないことがあったときは、たいてい私が仕切ってましたし。この間、初めて家族旅行に行ったんですけど、そのときも私が先頭に立ってプランを立てましたね。今まで、家族揃ってどこかに行くことってなかったんですけど、兄と電話しているときに「じゃあ、みんなで旅行に行こうか」みたいな流れになって。そのときも、私が先頭に立ってプランを立てました。

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失敗するのは怖いけど過ぎたことは引きずらない


――ドラマの中では、凜々子が失敗を重ねながら成長していく姿が描かれますが、吉高さんがお仕事で失敗してしまったときの解決方法は?
【吉高由里子】 私、あんまり(失敗を)引きずらないタイプなんですよ。過ぎてしまったことは仕方がないから、前に進むことしかできないし。あのときあぁしていれば、こうしていればって考えることもほとんどないんですけど、どうしようもないときは、寝る、ハイボールを飲む、おいしいものを食べに行く。これで大概のことは乗り切れます。でも、やっぱり仕事で失敗するのは怖いですよ。自分ひとりのシーンよりも、誰かと一緒に演じるシーンのほうがプレッシャーも大きいです。たとえば泣いているとか、相手の方がものすごい集中力を必要とする場面で私が噛んだり失敗したりしたら、とても迷惑をかけてしまうので…。だから、失敗したくないっていうプレッシャーや緊張感はつねにありますね。






――昔から、そんなにポジティブだったんですか?
【吉高由里子】 10代のころは違いましたね。性格も暗かったし、後ろ向きだったし。本気で、時間を戻せるんじゃないかと思っていたこともあるくらい。「進んでいくしかない」って考えるようになったのは、20代になってから。それがまた、(自分の)自信になったりもするんですよね。

――そんなふうに変わったのは、何かキッカケがあったんでしょうか。
【吉高由里子】 19歳のとき事故にあって。そこから物事の捉え方や考え方はもちろん、人間性のすべてが変わりましたね。一寸先は闇っていうか、人生はいつ何があるかわからない。そう思ったら、前向きになったし、明るくもなれた。そういう気持ちって元気なときは忘れがちだから、今でも、忘れないように意識しているんです。

10代の頃は23歳くらいで結婚していると思ってました


――ドラマの中で繰り広げられる凜々子の恋愛模様も大きな見どころのひとつですが、吉高さんはどんなタイプの男性がお好きなんですか?
【吉高由里子】 ご飯が好きな人。食事に興味がない人とは、あまり仲良くはなれないですね。食べるって、一生(続くこと)じゃないですか。たとえあまりタイプじゃない人とでも、食の好みが合えば仲良くできそうな気がするんです。

――食べるのが好きな方は、お料理するのも好きな方が多いですが、吉高さんはいかがですか。
【吉高由里子】 お料理は好きですね。以前は全然しなかったんですけど、するようになりました。趣味ではないけど、いい気分転換になるんです。ニンニクが好きなので、ニンニク系の炒め物とかよく作ります。スーパーで捌いたこともない食材を買ってきて、ネットで調べながら調理したりすると、ひとつ賢くなったような気にもなれますし(笑)。

――結婚についてはいかがでしょう? 何歳くらいまでに…とか、考えていたりするんでしょうか?
【吉高由里子】 う〜ん…そればかりはタイミングじゃないですか? 10代の頃は、それこそ23歳くらいで結婚してると思ってたんですよ。でも気がつけば、20代ももうすぐ終わり(笑)。だからもう、何歳で結婚とかは言わないでおこうと。だって、それが記事になったら、ずっと残っちゃうんで(笑)。ただ、結婚したら、仕事と生活のことはしっかり分けて考えたほうがいいのかなとは思ってます。仲のいいご夫婦が「仕事を家に持ち帰るなみたいな」ことをよく言っていて、「確かにね」って思うので。






女優の仕事をこんなに長く続けるとは思ってませんでした


――7月には30歳になられますが、振り返るとどんな20代でしたか?
【吉高由里子】 いろいろな現場を経験させていただきながら、たくさんのことを吸収した、あっという間の10年間でしたね。芸能界のお仕事を始めて13年になるんですけど、こんなに長く続くとは思っていなかったし。今までの人生で初めてなんですよ。こんなに続いていることって。20代半ばのころ、長く仕事を休んでいた時期があったんですが、事務所は私が戻るのをずっと待っていてくれました。そんな環境に甘えていた自分に気づいて、やれるときにやれるだけやっておきたいと思うようになったんです。

――女優というお仕事は、まさに天職だったんですね。
【吉高由里子】 それは自分ではわからないんですけど…。失敗もするし、怒られるし、評価もされるけど、すごく豊かな人間でいさせてもらえる職業だなとは思います。うまく言えないんですけど、今はすごく幸せです。

凜々子の姿を通して前向きな気持ちになってもらえたら


――このドラマが20代最後になるわけですが、どんな30代を過ごしたいと思っていますか?
【吉高由里子】 充実しているか、していないかは自分の思考の切り替え次第だと思っているので、30代に限らず、ネガティブな方向にひっぱられないで、いつまでも「今が一番楽しいわ」って言えるような人生を送りたいですね。

――最後に、OAを楽しみにされている読者の皆さんにメッセージをお願いします。
【吉高由里子】 仕事にも恋にも、本当に一生懸命で熱意があるからこそ、から回ってしまう凜々子の姿を通して、観てくださった方が「頑張れば、失敗しても成長につなげることができるんだ」「私も頑張ろうかな」って前向きな気持ちになってもらえたらいいなと思いながら演じていますので、ぜひ観ていただけたら嬉しいです。

取材・文/今井洋子 撮影/臼田洋一郎
スタイリスト/三好マリコ ヘアメイク/末武美穂






INFORMATION


「正義のセ」(日本テレビ系・4月11日スタート 毎週水曜・夜10時〜)

原作:阿川佐和子「正義のセ」シリーズ(角川文庫)
主題歌:福山雅治「失敗学」
脚本:松田裕子、松本美弥子、梅田みか
出演:吉高由里子、安田顕、三浦翔平、広瀬アリス、寺脇康文、生瀬勝久ほか
オフィシャルサイト:https://www.ntv.co.jp/seigi-no-se/cast/



PROFILE
吉高由里子(よしたかゆりこ)女優。1988年7月22日生まれ、東京都出身。映画『蛇にピアス』では、その高い演技力が絶賛を浴び数々の映画賞で新人賞を総なめにした。日本テレビ系『美丘〜君がいた日々〜』『東京タラレバ娘』、フジテレビ系月9ドラマ『太陽と海の教室』『東京DOGS』などの注目作に出演している実力派女優。



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