yama「『春を告げる』のデモを聴いた時は、もう動悸が止まりませんでした」

2021年08月04日 19時10分

エンタメ anan

YouTubeで自身が歌うカバー曲を公開し始めたのは2018年のこと。エモーショナルで中性的な歌声はすぐに注目を集めるようになるが、yamaの知名度を一気にトップシーンに押し上げたのは’20年4月にオリジナル曲として配信リリースした「春を告げる」だ。TikTokはじめSNSとの相乗効果によりバイラルチャートを急上昇。一躍、新世代アーティストの筆頭へと躍り出た。

ただ、自分が歌ったものを形に残したいって思ってた。



「自分としては、まったく想像もしていなかったです……。『春を告げる』をリリースした直後は、たくさんの人に聴いていただけたことも、驚きというか、正直なんだか怖いなって気持ちの方が強かったくらいで」


幼少期から歌うことが好きだった。歌を歌えば周囲の人が自分を認めてくれると感じていたから。それでも人前で歌うことはずっと苦手だったという。


「カラオケとかも全然得意じゃなくて。中学生の頃に親にパソコンを買ってもらったんです。それで宅録をするようになりました。ボカロカルチャーのことを知ったのもちょうどその頃で、YouTubeで公開されたインスト音源をダウンロードして自分で歌っては録音していました。でも、当時それを“ネットに公開する”までは至らなかったですね。歌って録音して自分で聴いて、それでもう満足みたいな(笑)。録音したものを友達とか家族に聴かせてみようとも思わなかった。ただ、自分が歌ったものを形として残したい。ずっと、そういう思いだけは強く持っていたんです」


その後、歌うことや音楽と距離をとっていた期間もあったという。しかし、やはり自分には歌しかないと気づき、yama名義でYouTubeにアカウントを持った。その歌声に惹かれ集まったリスナーの中に、「春を告げる」を制作したボカロPである、くじらもいた。


「最初、くじらくんから『僕の曲を歌ってほしい』とコンタクトがあったんです。ボカロカルチャーの中の『歌ってみた』って基本、歌う人が歌いたい曲を選ぶじゃないですか。当時、ボカロPから指名してもらい歌わせていただくのは珍しいことで。しかも当時の自分は最前線にいる人気の歌い手さんってわけでもなかった。だから本当に驚きました。それでも自分に声をかけてくれたことが嬉しくて。その意図を感じたい。ちゃんと歌ってみたいと思いました」


事実、この時の「ねむるまち feat. yama」は、その後の歌手人生を大きく変えた。


「そうですね。この時の信頼関係があるからこそ、今度は自分がオリジナル曲を作りたいと思った時、真っ先に、くじらくんがいいと依頼をしました。信頼してたから、どういう曲がいいとかあえて何も告げず全部お任せして。できあがった『春を告げる』のデモを最初に聴いた時はもう動悸が止まりませんでした。絶対にこの曲を完璧に歌いこなしたいってめちゃくちゃ興奮して。でもその頃はまだくじらくんとはメールのやり取りだけの関係で。自分が感じた高揚を分かち合うってこともなかったです(笑)。『楽曲ありがとうございます』なんてかしこまったメールだけ送ってましたね」


’20年を代表するヒット曲がメールのやり取りだけのドライな環境で生まれたことも驚きだが、さらに驚かされるのは、この曲をリリースしチャートを席巻しても、yamaは自身がメジャーデビューするなんて想像さえしてなかったということ。


「今のレコード会社に声をかけていただいた時も、え、これ詐欺でしょ? って本気で思ったくらいで。本当に自分に自信が持てなくて。『春を告げる』でたくさんのリアクションをいただいて、あ、自分の声って変わっているんだ、ちょっとはみなさんに聴いていただける歌が歌えているのかもしれないって思い始めて。でも、今も自分に自信があるとは言えないです」


過去のインタビューでも「自信を持ちたいから歌っている」と語るyamaが、自分自身のこととして感じる焦燥感や孤独感は歌に如実に反映されている。だからこそ同世代を中心にリスナーへも、その感情が自分のことのように響くのだ。「yamaの歌で救われた」。そんな言葉で芽生えた感情がある、とも。


「全然まだまだだなって思っているんですけど、でも、ちょっとは必要としてもらえているのかもしれない、ここで歌っていていいんだって思えるようになったんです。ライブも、がっかりされたらどうしようって考えちゃうからずっと苦手で。でも実際にステージでお客さんの前で歌ったら全然違う景色があって。この光景を忘れたくないって思えるようになりました」


9月にはアルバムのリリース、そして初のツアーも控える。


「タイトルは“生きる意味”と名付けました。ネットの片隅で発信していたものでもちゃんと必要な人には届くし、聴いてもらえる。それがわかっただけでよかったと思えた。だから、もう逃げないでいようって。歌うことで生きていくんだっていう、自分なりの決意表明なんです」


待望の1stアルバムが9月1日発売に!



メジャーデビュー曲「真っ白」やドラマ主題歌に起用された「カーテンコール」「Sleepless Night」や「春を告げる」のTHE FIRST TAKEバージョンなど全14曲を収録する1stアルバム『the meaning of life』を9/1にリリース。

写真・メジャー4thデジタルシングル「カーテンコール」


ヤマ 年齢、性別、出身地は非公開。作品の世界観を大事にしたい、と素顔も公表をしない。初のアルバムをリリース後、全国9都市10公演を行う初の全国ツアーもスタート。ソロだけでなくボカロPのコメダワラとのユニット〈BIN〉としての活動も。

パンツ¥57,200(オールモストブラック/アイデア バイ ソスウ TEL:03・3478・3480)


※『anan』2021年8月11日‐18日合併号より。写真・内田絋倫(The VOICE) スタイリスト・服部昌孝 ヘア&メイク・大海良太(ICY) 取材、文・梅原加奈 撮影協力・AWABEES


(by anan編集部)

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2021年08月04日 19時10分

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