Da-iCEがボーカルグループに路線変更!? 新アルバムは初チャレンジずくめ

2021年02月02日 20時10分

エンタメ anan

1月20日に6枚目のオリジナルアルバム『SiX』が発売となったDa-iCE。昨年8月から“五感”をテーマにしたシングルを5作連続でリリース。その集大成となるのが、このアルバムだ。制作過程などについて聞いてみたいと座談会の席に5人に集まってもらったものの、テーブルの上のお菓子が気になるようで…。

全員が楽曲制作に携わった渾身の一枚。



――よかったらみなさん、食べながらお話を聞かせてください。


工藤大輝:わ! フィナンシェ!


和田颯:いただきまーす。


岩岡徹:マロングラッセもあるんですか、やばっ。


大野雄大:……グラッセ?


花村想太:(目を輝かせて)おせんべい! おせんべいもあるー!


大野:待って。おせんべいにそんなびっくりするって、お前300年前から来たの?


一同:(爆笑)


――そろそろ本題に(笑)。今作は13曲中11曲でメンバーが作詞や作曲に携わっていて、5人ボーカル曲も2曲入っているなど、Da-iCEの濃度が濃いアルバムだと思いますが。


花村:そうですね。去年、レーベルがエイベックスに変わったんですが、その時からセルフプロデュースがテーマになっていて。1年かけていろんな曲を自分たちで作詞、作曲させていただいた経験が、このアルバムに生かされていると思います。


――セルフプロデュースは、プレッシャーというより、やりがいのほうが大きいですか?


工藤:どちらかというと、楽しい、という感覚です。それにバンドさんとかだと、自分たちで曲を書かれるのが普通じゃないですか。それとほぼ一緒だと思うんですよね。もちろん曲を提供していただけるのもすごくありがたいんですけど、それは提供してくださる方が素晴らしいということで。そこを自分たちでできたらよりよいかなっていうふうには思っています。


岩岡:いま自分たちがこうしたいという方向を決めるんじゃなくて、一歩一歩進んでいくうちに気づいたらDa-iCEっぽくなっていた、という感じだと思うんです。その色を自分たちで濃くしていくのが一番かも。


花村:今回、全員が楽曲制作に携われたらいいよねっていう話は、最初から軸としてあったんです。それが自然体でできたのもよかったと思います。


メンバーが書いた詞を自分で歌えたら素敵。


和田:僕は、想太くんと徹くんの3人で「Time is Life」の作詞をしましたが、こういう形で少しでも自分たちのアルバムに携わることができたのは、すごくうれしかったです。


――どういった経緯から3人で書くことに?


岩岡:想太が、「徹くん、颯、一緒に書こうや」と言ったところから始まりまして。


和田:一言一句正解ですね(笑)。最初に徹くんが1番を書いてくれて、そのストーリーを受けて僕が2番を書いたんです。韻を踏むとかはうまくできないので、あとは想太くんがよくしてくれるっていう気持ちで想太くんにお願いしました。


岩岡:僕が1番を颯に送ったら、その日の夜中には2番をあげてくれたよね。朝方には想太が細かいところを直してくれて。


花村:僕は、二人が書いた歌詞に韻を足すとか、1番と2番のつながりをより濃く見せるために歌詞を対比させるとか、もとの内容はまったく変えず、言葉遊びをしただけなので。今までは「自分一人で書かなきゃ」と気を張っていた部分もあったけど、メンバーと一緒に書くとこんなに楽しく、幸せな気持ちになれるなんて。もっと前からこうしていればよかったな~。


――そんな「Time is Life」と「Melody」は5人で歌う曲ですね。


花村:「Time is Life」は、徹くんと颯が歌詞を書いているので、自分の言葉で歌えたらすごく素敵やんって思って5人で歌うことを提案させてもらいました。「Melody」は、大輝くんがもともと5人用に書いてくれた曲です。5人で歌う曲がアルバムに2曲以上入ったのは、これが初めて。


工藤:そういう意味で、結束力の強さが表れているアルバムともいえると思います。


花村:インディーズのセルフカバーも含めて“5人曲”が増えてきたので、ファンクラブツアーとかで5人の曲しか歌わへんセクションがあっても楽しそう。


大野:そしたら座ったままでも歌えるから、僕がまたじん帯やっても大丈夫だね。


花村:あはははは。雄大くんは以前、足を痛めて、ライブの間ひとりで椅子に座っていたことがあるんですよ。


岩岡:誰も踊らずにみんなで座っていたら、ただのボーカルグループになっちゃう(笑)。


――大野さんが作詞した「Special One」についても、お聞きしたいのですが。


大野:この曲のデモを聴いた時から、歌詞を書きたいって思っていたんです。おしゃれでかっこよくて、洋楽っぽくて。でも日本語を乗せづらい曲でもあったから、言葉の意味以上に、韻の踏み方とか鼻歌で歌って気持ちいい言葉選びを意識しました。「めっちゃ」を「Meccha」とあえてローマ字で表記しているんですけど、「めっちゃ」って音が気持ちいいんですよね~。


和田:雄大くん、普段から「めっちゃ」って言っているイメージすごいある(笑)。


――一方、andropの内澤崇仁さんや、BLUE ENCOUNTの田邊駿一さんとコラボしている曲もありますが。


工藤:お二人の曲は前から好きで、Da-iCEに合うと思っていたんです。それにダンス&ボーカルグループがやらなそうなジャンルの方々とコラボすることで、今までとは違うリスナーの方に興味を持ってもらえる可能性が広がるという狙いもあって。たとえばOfficial髭男dismさんに書いていただいた曲(「FAKE MEFAKE ME OUT」)がそうなんですけど、フェスでパフォーマンスした時に「ヒゲダンの曲だったんだ。聴くわ」となってくれた人が多かったんです。そういう攻撃力が高めのコラボは、入れたいと思っていました。


アリーナツアーは内容が違う2部構成。


――そんなアルバムを引っ提げて、6都市19公演のアリーナツアーが始まりますね(※)。※新型コロナウイルス感染拡大の影響で全公演延期。


大野:コロナ禍の情勢と向き合いつつ、無事に走り抜けられることが一番の目標です。ただ、今は会場に行きたいという方もいれば、ちょっと怖いという方もいると思います。そんな方にはオンラインも用意していますし、とにかく観た人を一人残らず後悔させないために、今回は1日につき内容がまったく違う2部制にしているんです。


花村:同じことを1日2回やるより、変えたほうが僕らもファンのみなさんもうれしいんじゃないかと思ったんですけど…。リハーサルが大変だっていうのを忘れていました。


和田:恐ろしい…(笑)。


花村:そういえば今回、全部英語のタイトル…なんですね。


工藤:どうした、どうした。


花村:今までは日本語のタイトルが1曲は入っていたから、珍しいって思って。


大野:「Special One」が、ひらがなだと思うけど。


工藤:いやいやいや。


花村:じゃあ、「Meccha」をひらがなにしてください(笑)。


――ではそろそろお時間ですので…ありがとうございました!


大野:ところでこの素晴らしい食べ物はなんですか?


工藤:マロングラッセ。


岩岡:栗の砂糖漬けみたいな。


花村:雄大くん、それ食べてる時、にやにやしてましたよ。


和田:どういう感情で食べているんだろうって思ってた(笑)。


大野:(満面の笑みで)なんかこれ……宝石みたいですね!


一同:あははははは。


ダイス 2011年に結成した、ダンス&ボーカルグループ。大野さんと花村さんによる4オクターブのツインボーカルと、5人の息の合ったキレキレのパフォーマンスに定評あり。6都市で1日2部制のアリーナツアーを開催予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で全公演延期に。


※『anan』2021年2月3日号より。写真・松田 拓 取材、文・保手濱奈美 望月リサ 小泉咲子


(by anan編集部)

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