タイ発BLドラマが人気爆発 流行はネットの“クチコミだけ”で生まれる?

2020年09月26日 18時30分

エンタメ anan

世の中に突風のようなムーブメントを巻き起こすものは、どんなふうに生まれるのか? 今みんなが夢中になっている人、モノ、作品の“心を惹きつける理由”に迫ります!

オンラインのクチコミだけで熱狂的ブレイクは生み出される。



タイ発のBLドラマ、『2gether』を知っていますか? 今、SNSで話題沸騰中のヒット作で、クチコミだけで人気が爆発。


「日本のファンの方たちが、“とにかく広めたい!”“応援したい!”という強い気持ちから、ファン有志でYouTubeの字幕機能を使って、ドラマ動画をアップしていたことも(※YouTubeは現在閲覧できず。楽天TVにて配信中。10月以降WOWOWで配信開始)。その結果、日本ではほぼクチコミだけで話題となり、Twitterでもトレンド入りし、メディアでの注目度も高まってます。今は思うように外出ができない分、こうしたSNSのクチコミがバズりのスタートになることが多いんです。この作品は、日本の王道BL漫画のような設定や、韓国のラブコメドラマのような話のテンポといった、あらゆる国のいい要素を総取り。主人公2人を中心に、キャラがとにかく魅力的! 2人の暮らす部屋もお洒落で、タイ文化に興味が出ること請け合い。役者力が高いのでギャグも面白く、南国ラブコメのカラッとした爽快感もあり、ひどい悪役もいないので安心して見ることができる……と、ハマる要素が揃っています」(ライター・藤谷千明さん)


人との繋がりをコントロールできるプラットフォーム利用が急増。


SNSはもちろんのこと、今ではすっかり言葉が定着した“Zoom飲み会”など、人との繋がりを維持するためのプラットフォーム利用が一気に伸びた。「コロナ禍では、実際に人と会う機会がどうしても減ってしまいます。そんな中、オンライン上で会うことができ、繋がれるモノというのが誰しもに求められている。その半面、会いたくない人には会わなくてもいい環境下にあるため、“リアルで会う人”と“オンラインで済ます人”に分けたい、といった、友人の選別をする機会にもなっていたようです。また、若者の間では、オンライン上で集まってみんなで同時に楽しめるゲームコンテンツがとても流行しています」(電通若者研究部代表・古橋正康さん)。


オンラインアプリ「みんなで早押しクイズ(通称・みん早)」や、「人狼ゲーム」などが、若者たちの間で再びトレンドとして浮上。YouTubeチャンネル「NO GOOD TV」や「QuizKnock」でも、みんなでゲームをする動画に人気が集中している。「また、今年は通常通り学校に行かれなかった学生さんも多くいます。今後は、性別問わず、オンラインで青春を感じながらできるeスポーツの盛り上がりに期待できそうです」


「タイムパフォーマンス」「共感性」「リバイバル」が音楽界のキーワード。



音楽界もスピーディに変化するけれど、今の時代の熱狂は、どんなところから始まるのだろうか? 「タイムパフォーマンスを重視する若者にとって、冒頭5~8秒程度で良いと思えるかが流行の鍵になり得ます。また、みんながSNSなどで真似したくなる、ただの聴き手から歌い手・踊り手になれるような音楽も広がりやすいです」(古橋さん)。いま大ブレイク中の瑛人さんも、そうした背景があるといえそう。「さらに、共感性というのもキーワードに。時代感を反映させた歌詞に注目が集まり、熱狂を生んでいます」(古橋さん)。



たとえば、若者に圧倒的人気のOfficial髭男dismさんの歌詞。男女仲がいいのが当たり前な若者の、友達から一歩踏み出す“告白”のハードルの高さを表現し、ヤング層に絶大な支持を集めた。一方で、古き良きもののリバイバルにも注目が。「主に海外で、’70~’80年代に流行った日本のポップス=シティポップが流行しています。’84年にリリースされた竹内まりやさんの『プラスティック・ラブ』が爆発的にウケ、数千万回再生されたり、初期の細野晴臣さんや矢野顕子さんの曲などが復刻盤に。世界中でシティポップが新しいものとしてヒットしています。若い世代が古いものを聴いて、“なんだこれ!?”とワクワクさせられる、新鮮に感じる楽しさなのでしょう。古くてもいいものはいい、という、廃れないものの価値がまた見直されています」(オネエ系映画ライター・よしひろまさみちさん)


藤谷千明さん ライター。さまざまな雑誌で執筆を担当中。著書に『すべての道はV系へ通ず。』(共著・シンコーミュージック)、『オタク女子が、4人で暮らしてみたら。』(幻冬舎)などがある。


古橋正康さん 2010年、電通に入社。「若者=最初に新しくなる人」から世の中の新たな変化の兆しをいち早く捉えることに興味を持ち、「電通若者研究部(ワカモン)」に参画。’20年からその代表に就任。


よしひろまさみちさん オネエ系映画ライター、編集者。本誌のエンタメページをはじめ、数多くの女性誌や情報誌で執筆や連載を手がける。日本テレビ系『スッキリ』では、月1回の映画紹介も担当する。


※『anan』2020年9月30日号より。


(by anan編集部)

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2020年09月26日 18時30分

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