LGBTQ、生理ちゃん、タピオカ...今年“流行ったもの”をチェック!

2019年12月14日 18時30分

エンタメ anan

心をとらえて離さない、もっともっと知りたいと思わせるそんな力を持ったコンテンツが熱いムーブメントを生んでいる。トレンドに詳しい識者たちに、そんな“今、熱狂を巻き起こしているもの”について伺いました!

ネットフリックス、Amazonプライム…。世界中が動画配信サービスに夢中。


テレビや映画に加え、私たちのエンタメにおいて欠かせない存在となった動画配信サービス。その流れは、日本だけでなく全世界でも同様だという。


「予算をかけた面白いオリジナル作品や、バイヤーが努力をして買い付けた新しい作品を手軽に見られること。それが、エンタメ好きの“新しいものを見たい”という心に刺さりました。最近、アメリカでは、ケーブルテレビを解約する“コードカッターズ”、一度もケーブルテレビを使ったことのない“コードネバーズ”と呼ばれる人たちの割合が増加し、呼び名とともに話題に。また、気になる子を家に誘う時の文句も、これまでの『カウチ!(=ケーブルテレビを家に見に来ない?)』に対し、『ネットフリックス見ない?』に変化。そのくらい、私たちの生活に不可欠なものとなりました。また、11月にローンチされたApple TV+のほか、大手スタジオが次々と自社サービスを開始予定。さらに盛り上がること必至です」(映画ライター・よしひろまさみちさん)


バラエティ番組は、自分を肯定できる作品がヒット。


日本で大ヒットしているネットフリックスのコンテンツに、現在シーズン11まで制作されているドラァグクイーンたちが魅力を競う『ル・ポールのドラァグ・レース』と、それぞれ各分野のプロである5人組“ファブ5”が、悩みを抱える人を心身ともに変身させる『クィア・アイ』がある。その2作品には、リアリティショーであること以外にも共通点が。


「『ル・ポールのドラァグ・レース』は、その人気から出演したクイーンが世界を巡るツアーを行っていますが、来年の3月、初めて日本でのパーティが決定しました。また、『クィア・アイ』は、11月から日本を舞台にしたシーズンが配信されています。どちらも、自分をきちんと知り、尊厳を持つことの大切さを教えてくれる内容で、“私は私のままでいいんだ”と、許され、鼓舞されます。ただ見て楽しむだけじゃなく、自分と向き合う機会を与えてくれるような、一歩進んだ番組に心を熱くする人が多いようです」(「She is」編集長・野村由芽さん)



Netflixオリジナルシリーズ『ル・ポールのドラァグ・レース』シーズン1~11独占配信中。個性豊かなクイーンたちの自己表現と思いに、胸打たれます。


性に向き合い、発信するムーブメントに大きな支持が!


漫画『生理ちゃん』や、サンシャイン水族館で開催された、海の生き物たちの性にまつわる展覧会「性いっぱい展」がヒット。これまでは、少し後ろめたいトピックであった性をテーマにしたコンテンツがバズったり、話題に上るようになっている。


「多様性やLGBTQなどについて話したり考える機会が増え、性に対する意識が高まったことが背景にあるのでは」(マーケティングアナリスト・原田曜平さん)


「ブランド『エミリーウィーク』から生理周期に合わせたプロダクトが発売されたり、ハヤカワ五味さんが“より多くの人が、より多くの選択肢を持ち、自由に選択できますように。”と始めた、生理用品にまつわるプロジェクト『イルミネート』も話題になりました。ただ声高に主張するのではなく、デザインの力やポジティブなパワーを通じて、性について表現、発信することが一つの大きな動きになっていると感じます。大事なことなので、これが一過性の熱狂ではなく、スタンダードなものになれば何よりです」(野村さん)



漫画家の小山健さんが手がける、生理をキャラクター化した作品。多くの共感を呼び、今年には映画化もされて話題になった。©小山健/KADOKAWA



「イルミネート」では、生理用品が紙袋に入れられることについて考えたり、国内外の生理用品を集めたセレクトショップをオープンするなど、さまざまな活動を実施。ハヤカワ五味さんが主宰。


タピオカブームも! 大きな熱狂の背景に、インスタグラムあり。



いま日本中を席巻しているものといえば、タピオカドリンクをおいてほかにない! これまでに2度もブームを起こしながらも消えていった過去と違い、今回は、長く続く要因があるという。


「第1&第2次ブームの時は、ほかのドリンクに取って代わられるなどしてすぐに衰退しました。しかし第3次となる今回は、インスタグラムの存在が大きな要因となり、いまだ勢いが衰えません。というのは、タピオカの支持層がセルフィー文化の中核を担う層とかぶっており、タピオカそのものというより、“タピオカと一緒に写真を撮る”こと、つまり、インスタの中におけるタピオカが流行っているのです。顔に寄せて撮る方も多いですが、もし、タピオカのカップが今よりも細く、並んだ時に小顔に見えるサイズでなかったとしたら、ここまで流行らなかったかもしれません。インスタとタピオカの流行は、もはや一心同体。インスタに取って代わる新しいSNSが現れない限り、タピオカブームは続きそうです」(甲南大学文学部教授・栗田宣義さん)


よしひろ まさみちさん オネエ系映画ライター、編集者。小誌をはじめ、『otona MUSE』『sweet』『SCREEN』など、さまざまな雑誌で執筆。『スッキリ』の映画紹介コーナーに出演している。


野村由芽さん ライフ&カルチャーコミュニティ「She is」の編集長。“自分らしく生きる女性を祝福する”ことをモットーに、カルチャーや思想などを発信している。


原田曜平さん マーケティングアナリスト。若者やメディア文化を中心に次世代の研究を行う。著書に『平成トレンド史』(角川新書)など。「マイルドヤンキー」の名付け親。


栗田宣義さん 甲南大学文学部教授。美容化粧服飾と流行を主に研究。著書に『マンガでわかる社会学』(オーム社)など。『新社会学研究』(新曜社)にて「ファッション&パッション」を連載。


※『anan』2019年12月18日号より。イラスト・山中玲奈 取材、文・重信 綾


(by anan編集部)


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2019年12月14日 18時30分

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