賀来賢人、結婚で顔つき変わる? それまでは「だらだら生きていた」

2019年11月03日 19時30分

エンタメ anan

デビュー当初から注目され、数々の印象的な役を演じながら、自身では20代半ばまでは「ちゃんと生きていなかった」という賀来賢人。30歳になったいま、目の前には新たな景色が広がっている。

結婚して子供ができて仕事の状況も変わって自信もついて、人として1レベルくらい上がった。



ドラマ『今日から俺は!!』での、突き抜けたユーモラスな演技が話題を呼んだ賀来賢人さん。コメディ俳優として注目されながら、現在放送中のミステリードラマ『ニッポンノワール-刑事Yの反乱-』では、一転してハードボイルドなキャラクターに挑戦。30代に突入した、いまの心境を聞いた。


――ドラマ『ニッポンノワール』は、“登場人物全員が容疑者”というミステリー。賀来さん演じる遊佐清春自身も、直近の記憶を失っていて、広末涼子さん演じる碓氷薫殺害の犯人の可能性もある。まったく先の展開が読めません。


賀来:最初にお話をいただいた時から、制作側の、これまでにないオリジナルドラマを作ろうという気合を感じていたんです。大人の男ばっかりのむさ苦しい現場ですが(笑)、いま、キャストも含めた全員が、見てくださる方々をどう“騙す”か日々アイデアを出し合っています。撮影が巻いている時は、編集でいろいろ使えるように、当初は予定になかったカットも撮ったりして。すっごくものづくりしている感じがあって、楽しいです。


――もともと現場でご自身から提案されるタイプなんですか。


賀来:基本的にはあまり言わないし、監督やプロデューサーの求めるものをやろうとするほうです。でも今回に関しては、思ったこと、思いついたことがあれば全部言おうと。現場にそうさせる雰囲気があります。今回の作品には、男らしい美学、哀愁だったり、色気だったりっていうカッコ良さが大事だと思っているので、それを役で表現したいなと。


――遊佐清春という役を演じるにあたって意識していることは。


賀来:声のトーンです。僕の場合、普段からこの人はどんな声で話すんだろうっていうところから役に入っていくんですけど、事前に決めこまずに現場で共演者の方々と芝居を合わせながら探っている感じです。あと、今回に関しては、目つきが悪いっていうところがポイントです。普通の顔をしていても優しく見えちゃう時があるので、普段から気を張ってなるべく険しい表情でいるように意識しています。撮影終わりは目がめちゃくちゃ疲れて、ぐったりしちゃうこともあるくらいです(笑)。


――近年、笑いのある作品に数多く出演し、自らコメディで若手No. 1になりたいとも話していました。そんななか今回のような笑いの一切ない役に挑戦されることにプレッシャーはありませんか。


賀来:僕は逆だと思っているんです。いろんな幅を見せるっていう意味で、こんないいタイミングでやらせていただけるのはありがたいです。今回、子役の子と相棒になって話が進んでいくんですが、自分も子供を持ったことで演じられる、清春の中の父性のようなものも感覚としてわかるんですよね。1年前に学園もので高校生をやっていたとは思えない。間違いなく、これまでとは違った僕の一面を見せられるし、いい30代のスタートが切れたのかなと思っています。


――30代って意識されるものですか。30歳までにこうなっていたい、みたいな意識はありましたか?


賀来:早く大人になりたいって思っていたんです。根拠なく、大人になった自分に期待してたので。30歳になって自分の体のことをちゃんと考えるようになりました。結婚して子供ができて生活環境が変わりましたし、仕事の状況も変わって、自信もついて、人間として1レベルくらい上がったというか。以前より、ちゃんと生きています。


――というと、以前はちゃんと生きていなかったということ?


賀来:こだわりがなかったんですよね。ごはんもちゃんと食べてなかったし、運動もたいしてしてなくて、ダラダラ生きていた。いまはちゃんと自分にルールを作って、いろんなことにストイックに向き合うようにしています。運動をルーティンにしていますし、今回は役に向けて体を仕上げたりもして。そうやって意識を変えてから、物事がいい方向に向いてきたんです。


――結婚が変えた?


賀来:そうですね。それまでは自分のことしか考えなかったけれど、いまは家族のためにっていう気持ちもありますから。そうなって周りからは、顔つきが変わったと言われるようになりました。


――結婚されたのは27歳の時。同世代の俳優のなかでは早い方だと思いますが、迷いはなかった?


賀来:早いとは思わなかったですけど、確かに周りと比べると早いのかな。ただ、自分としては結婚して逃げ場のない状況になったことでエンジンをかけ直して、もう一回スタートした感じもありました。



――20代中盤までは、どんなことを考えていたんでしょう。


賀来:何もなかったんです。ちゃんとこの仕事に向き合う気がなかったんだと思います。もちろん当時は向き合っているつもりではいましたけれど、覚悟が足りてなかったというか、もっともっと頑張れたんじゃないかと、いまは思います。


――意識が変わったことで、どんな変化がありましたか?


賀来:作品選びは変わらないですが、この作品で失敗したら役者やめてやろうっていうくらいの気合で臨むようになりました。


――例えばどの作品でしょうか?


賀来:『今日から俺は!!』です。この作品は絶対に面白くなるって確信していただけに、もし当たらなかったら自分が役者に向いてないんだって思いながらやっていました。そう思うことで自分にハードルを課していたんです。…それくらい本気で臨んでいました。これまでも本気じゃなかったわけじゃないですが、久々の連ドラ主演というのもありましたし、心構えみたいなものが違ったのかな。


――そんな思いで臨んだ作品が大ヒット。作り手の思いと評価が合致するって嬉しいですよね。


賀来:反響がすごかったです。知らない人から声をかけられるようになって、あらためてテレビの力ってすごいなって。あと、この作品で元気が出たとか、救われましたという声をたくさんいただいたんです。これがこの仕事をやる意味なんだって初めて感じたし、いまはむしろそこが仕事を続けている一番のモチベーションになっています。もう、自分の芝居が上手くなるとか、そういうことはどうでもいいなって思えるくらい。自分がやっていることって、エンターテインメントとして多くの人を楽しませることなんだって考えるきっかけになりました。


――モチベーションがはっきりして変化はありますか?


賀来:数字よりも、自分が面白いと思って作品に取り組めるかどうかに、いままで以上に重きをおくようになりました。自分がやったことのないような作品っていうのもそうだし、何かチャレンジしているものとか、見たことのないもの。そういうものをやっていきたいです。


ドラマ『ニッポンノワール-刑事Yの反乱-』は、毎週日曜夜10時30分~日本テレビ系で放送中。目を覚ますと、ここ3か月の記憶を失っていた遊佐清春(賀来賢人)。隣には上司の女刑事・碓氷薫(広末涼子)の死体が。そして薫が死の直前に追いかけていた「十億円強奪事件」の計画書が清春の部屋に置かれていて…。


かく・けんと 1989年7月3日生まれ、東京都出身。2007年にデビュー。近年は、ドラマ『今日から俺は!!』や映画『斉木楠雄のΨ難』でコメディ俳優としての注目度が増す。最近の出演作に、ドラマ『アフロ田中』、映画『最高の人生の見つけ方』、舞台『恋のヴェネチア狂騒曲』など。来年1月31日公開映画『AI崩壊』にも出演している。


衣装はすべてスタイリスト私物


※『anan』2019年11月6日号より。写真・宮崎健太郎 スタイリスト・小林 新(UM)ヘア&メイク・SHUTARO(vitamins)インタビュー、文・望月リサ


(by anan編集部)


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