【実は女ったらし!?】あの「考える人」作者ロダンの隠された愛の生活とは?

2017年11月09日 20時00分

エンタメ anan

仕事や恋愛への情熱が人を突き動かす原動力ではあるものの、人生においてはそれが苦悩の種になることもしばしば。そこで、そんな思いを経験したことのある女子にオススメしたいのは、芸術と愛に人生を捧げたひとりの天才彫刻家の半生を描いた注目作。それは……。

没後100年記念作品となる『ロダン カミーユと永遠のアトリエ』!

【映画、ときどき私】 vol. 123


1880年、長い下積み生活を送っていた彫刻家のロダンは、初めて国から大きな仕事を発注され、精力的に創作活動に取り組んでいた。完成すればパリに建設予定の国立装飾美術館の庭に設置される壮大なモニュメントになることが決まっていたが、思うように構想がまとまらず悩める時期を過ごすことに。


そんなとき、美しく優秀な弟子のカミーユ・クローデルと出会ったロダンは、内縁の妻であるローズがいるにも関わらず、カミーユに夢中になってしまう。師弟関係を越えて愛し合ってはいたが、ロダンは2人の女性の間で優柔不断に揺れ動くことになる。さまざまな葛藤と苦悩を抱えたロダンを待ち受ける運命とは……。


「考える人」をはじめ、日本でも高い人気を誇る彫刻家のロダン。その名を知ってはいても、彼が送った波乱に満ちた人生については、まだまだ知らないという人も多いはず。そこで今回は、この映画を制作するにあたってロダンを調べ尽くしたある方にお話を聞いてきました。それは……


フランスが誇る名匠ジャック・ドワイヨン監督!

『ポネット』など、これまでに数々の名作を生み出してきているドワイヨン監督ですが、今回はロダン美術館から提供された膨大な資料を読み解き、新たなロダン像を生み出していると高く評価されています。そこで、監督から見たロダンの真実や女性に対する愛について語ってもらいました。


今回、劇中で再現されているアトリエや当時の空気感は、まるでタイムスリップしたかのようなリアルさで映し出されており、その世界観には誰もが引き込まれてしまうはず。


本作を演出するうえで、こだわったところは?

監督 この作品では、クリエイションの部分が他の伝記映画よりも重要になるということは最初からわかっていたんだ。というのも、ロダンとカミーユが出会ったのは仕事のためであり、そのなかでお互いの創作に対する愛が2人を結びつけていたからなんだよ。


あと、今回は映画の半分以上をアトリエのシーンにしたんだけれど、それはロダンにとってアトリエがすべてのことが起きる場所だったから。それに、もし町のシーンを撮ったとしたら、馬車や発明されたばかりの初期の車を走らせたりしてものすごく予算がかかるうえに、おもしろくもなく時間を無駄にしてしまうと思ったからなんだよ。実際、ロダンは仕事のことしか考えていない人で、アトリエの外では内気で口数が少なく、何もしていないんだ。


ロダンは傲慢で自分勝手なところがあるものの、一方ではすごく情熱的で仕事に対しても一切妥協しないという男性。そんな姿に女性たちが次々と魅了されてしまうのは女性目線からすると思わず納得してしまうところ。


では、監督から見たロダンはどのように感じましたか?

監督 1900年当時、ロダンはフェミニストたちからとても支持されていたんだ。というのも、ほかの彫刻家たちが男性の彫刻作品を作るなか、ロダンは女性像を作るようになっていて、「女性の官能性を引き出せたのはロダンだけ」といわれたほど。


つまり、デッサンや彫刻で女性の体をデリケートに表現していたことを高く評価されていたんだ。彼は絶えず女性に囲まれた女好きの男性でかなり性欲が強く、女性と関係を持たずにはいられなかったところもあったけれど、女性は男性の召使いではなく、自立した存在であることをロダンは理解し、女性を崇拝していたんだよ。


1989年に『カミーユ・クローデル』という作品がヒットしたことで間違ったロダン像が生まれてしまったと僕は思っているんだけど、彼こそが女性の官能性の擁護者だったと感じているよ。


ロダンにとって創作の源は女性への愛ですが、監督も共感するところはありますか?

監督 テレビや長編などいままでに30本以上の作品を作っているけど、僕にとっても創作の源はやっぱり女性、それから子どもだと思うよ。というのも、長い間男性の役を脚本に書くのもつらかったくらい、男性は僕にインスピレーションを与えてくれなかったからなんだ。


ただ、フランスでは70~80年代に男性の友情を描く映画が多くなって、仕事で2人の男性を撮ったことはあったけど、僕は基本的に男性を主人公にした作品はできないんじゃないかとも思っていたんだよ。以前、ドストエフスキーの小説をもとにした作品を手掛けたときも、原作では2人の男性の話だったのに、それを2人の女性の話に変えて撮ったくらいだからね(笑)。だから、数えたことはないけど、自分の作品の主人公の数は男性よりも女性のほうが圧倒的に多いんじゃないかな。


そんなふうに昔から女性に対しての意識は強いほうだったのですか?

監督 打ち明け話というか罪の告白になるんだけど、実は子供時代は男性が怖く感じていて、何とかして女性のお気に入りになろうとずっと努力していたんだ。つまり、母親だけでなく、祖母や親戚のおばさんたちや女性のいとこたち、それから小学校の女性の校長先生や女性教師たちなど、彼女たちのひいきの子になって男性たちとまったく関わらなくて済むようにしていたんだよ(笑)。


それから、僕は4人の娘がいるんだけど、実は父親としても息子が生まれることがすごく怖かったんだ。だから、長女が生まれるときに「絶対女の子じゃないと嫌だ!」と思っていて、2人目も3人目も4人目も同じふうに思っていたんだよ。ただ、僕にとって5人目の子どもをパートナーの女性が妊娠したときは、「今回は男の子でも悪くはないな」と思っていたら息子が生まれたんだけど、ほとんどロダンと同じだよね(笑)。


ロダンの奔放な愛も描かれていますが、日本の女性にどのように受け止めて欲しいかメッセージをお願いします。

監督 まず、これは1世紀半近く前のいまとはまったく別の時代の話だということ。風俗や習慣やメンタリティもそのときとは変わってきているから、その当時の官能性やセクシュアリティに対していまの道徳を持ち込んで良い悪いの判断を下すのはおかしいことだよね。だから、我々には理解できない部分があって当然だと思うし、理解するのは不可能なんじゃないかな。


ロダンの場合には30~40人くらいの女性がいたけど、詩人のビクトル・ユゴーなんて日記を見ると、1日に1人くらい女性がいて、ものすごい数の女性と関係を持っていたんだよ。というのも、当時の結婚というのは家族同士の話し合いでなされるお見合い結婚だったので、結婚生活のかたわらに別の恋愛を並行させて浮気をするのは当たり前の時代だったんだ。


いまでいうと、ものすごい有名人でロックスターのような存在がロダンなんだけど、たとえばアメリカでも日本でも同じように、巡業に行くと毎晩違う女の子が押し寄せてくるのは当たり前のことだよね。だからといって、「自分の子どもたちにそのスターのコンサートを聴きに行くな!」とか、その人を呪ったりすることはできない。だって、普通の人ではないわけだから。それと同じよう話でもあるから、これはロダンの名誉のためにも言っておくことにするよ(笑)。


知られざる真実から愛と人生の意味に迫る!

愛情や憎しみ、そして創造が生まれる瞬間を目の当たりすることができる本作は、誰の心も揺さぶるはず。数々の傑作の裏に秘められた官能的で情熱的な天才の生きざまを体感してみては? 


胸を打つ予告編はこちら!


作品情報

『ロダン カミーユと永遠のアトリエ』

11月11日(土)より新宿ピカデリー、Bunkamuraル・シネマほか全国公開!

配給:松竹=コムストック・グループ

© Les Films du Lendemain / Shanna Besson

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2017年11月09日 20時00分

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