鰻よりカレーが良い? アーユルヴェーダ流“夏バテ”対策とは

2019年08月23日 20時30分

ビューティー anan

インドの生命科学・アーユルヴェーダを応用すると、夏バテ対策にも大活躍! 日本の環境や生活習慣、そして現代医学も反映させた、簡単で効果的な実践法を提案します!

溜まった熱を排出&鎮静。


古代インド発祥の生命科学「アーユルヴェーダ」に、近年必要性が高まる予防医学の専門家が大注目。アーユルヴェーダが提唱する食事療法や生活処方箋の効果が見直され、現代の解釈を加えた実践的な“養生”が発信されている。


「今の自分の心身の状態を知るのに役立つのが、アーユルヴェーダ独自の生体エネルギー観です」(医学博士・上馬塲和夫先生)


私たちのカラダと心を動かすエネルギー(ドーシャ)は、風のエネルギー(ヴァータ)、火のエネルギー(ピッタ)、水のエネルギー(カパ)の3つに大きく分けられる。


「3つの生体エネルギーは関わり合いながら、個人の体質、環境、生活習慣などの影響で、常にバランスが変化しています。変化によるアンバランスをそのままにしておくと、不調が現れるのです」


夏に過剰になるのが火のエネルギー。火には熱性、鋭さ、軽さなどの性質があり、変換のエネルギーとして代謝をコントロールする。火が過剰になると内臓の機能が乱れ、体内や皮膚に炎症が起きやすくなる。特に代謝や解毒を司る肝臓は火のエネルギーに属しているので、夏場はより疲弊しやすく、だるさや消化不良を招きがち。


「夏バテの症状はピッタ過剰の状態ととても似ています。秋にガクッと体調を崩さないために、今溜まっているピッタを排出し、これ以上増やさない養生が大事です」


食べ物でカラダの熱を冷ます。


食材は、冷たくて甘みがあるものや、苦味、渋みを含むものがおすすめ。特に、夏の野菜や果物には水分をたっぷり含むものが多く、カラダの熱を穏やかに下げてくれる。反対に辛味や塩味、刺激が強いものは避けて。調理法としては、蒸すか、消化力があるなら生で食べてもいい。また、胃の調子を整え、水分補給にもなるライムを搾った水を飲むのも効果的。滋養強壮には、消化力が必要な鰻などではなく、クミンやターメリックなど、ピッタを鎮めるスパイスが入ったカレーを。熱を放出し、過剰になったピッタを減らしてくれる。



上記は一例。カラダの熱を取る食材が過剰なピッタを下げてくれる。その反対に熱性の高い食材はバランスを乱す。ただ、良いものでも食べすぎには注意。


鎮静のアロマオイルの香りを楽しむ。


嗅覚は情動を司る大脳辺縁系と直結しているので、心身のバランスを整えるのに香りのパワーは絶大。熱、鋭さなどの性質を持つピッタを鎮めるには、クーリング効果があるミント系や鎮静作用のあるラベンダー、サンダルウッド、カモミールなどが活躍。これらの精油をブレンドしたオイルで、お腹まわりを優しくマッサージしてもいい。


月光浴でクールダウン。


ピッタが過剰になると怒りっぽくなったり、イライラすることが増える。熱くなった心身をクールダウンするには、冷房でカラダを冷やすのではなく、静かに月をボーッと眺めるのが一番。日中なら、鎮静効果がある青色を頭の中でイメージして呼吸を整えて。青い空や青い海を思い描き、その中でゆったりくつろいでいる自分を想像しよう。


エネルギーをしっかり蓄える。


夏の間に蓄積した過剰なピッタを排出したら、バランスを維持し、免疫を高める働きかけを。


「エネルギーバランスを整えてくれる活力源(オージャス)を、日々取り入れましょう。心身の健康維持に必須とされるオージャスは、食べ物から得られます。ここで大切なのが、何を食べるかだけでなく、どのように食べるかにもこだわること。満足感ある食事を続けていれば、栄養だけでなく、それぞれの食べ物が持つエネルギーも享受できます。すると心身の免疫力が上がり、ストレスに負けない状態を維持できますよ」


また怒りや悲しみなどをいつまでも抱えていたり、過労などはオージャスを下げてしまう原因。


「本来、カラダの声を聞き、自分の欲求に従った行動をしていれば正しい方向に導かれます。感性を働かせて、その時どきの自分に必要なことを実践しましょう」


食前にひと呼吸おく。


自分が今何を食べたいか、カラダの声を聞いてから食べるメニューを決めることを習慣にしたい。また、焦っていたり、怒りがある状態のまま食事をすると消化力が落ち、オージャスを増やせない。そこで食前に瞑想をして、心身を落ち着かせてから食べるのが理想。「いただきます」とひと呼吸おくだけでもいい。


食事に集中する。


オージャスが増える食べ物は旬の食材。消化しやすく栄養バランスがいいものを組み合わせ、夏は甘、苦、渋の3つの味をできるだけ多めに摂るのが理想的。食事に集中し、食材の色、料理の香り、食べた時の食感や音など、五感をフルに使って楽しみたい。“ながら食べ”はオージャスが得られないので厳禁。


寝る前に、良かったことを振り返る。


ネガティブな感情はその日のうちにリセットし、十分な休息を取ることでエネルギーのバランスは整うもの。頭が冴えて眠れない時はピッタが過剰になっている証拠。穏やかな気持ちに切り替えるため、毎晩寝る前に目を閉じ、一日を振り返り、ハッピーだった出来事を思い出してみる。同時に深呼吸もすると心が穏やかに変わるはず。


上馬塲和夫先生 医学博士。アーユルヴェーダに、中国医学や現代医学を融合。NPO日本アーユルヴェーダ協会理事長、ハリウッド大学院大学教授。


※『anan』2019年8月28日号より。イラスト・kalo 取材、文・板倉ミキコ


(by anan編集部)


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